217 【突発誰歓】幸福の壷【十二支騒動記】
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『やはり憑いておったか!!』
[申告してきた清々しい、厭らしい気に顔を憎しで歪める。
だが、それも僅かな刻。やがてくつり……と笑いだした。]
『……だがまあ良い 探す手間が省けたと云うもの
炙らずとも出てくるとは……くくく、愚かな娘よ』
[見つけ出される前に、落としてしまえ。
そうは思ったが、すぐにその考えを改める。]
『吾等に与する者であるならば、そう易々と落とせぬか……
同輩よ 彼の者は如何んとするや?』
[落とした者であるならば、本にそうであるか吾には判るのだが。落とした後で気付いても、それは最早意味無きこと。]
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[か弱く答えを返す子>>69は少なくとも 今の自分よりか幾分か小さいように思えた。
そう思うと、ふるふると小さく震える肩を 包むようにぎゅっと抱いていた。 それは猿の習性の一つなのだが、知らない者は戸惑うだろう。
少しの間、ゆるく揺さぶるように子を抱くと 何だか自分の張りつめていた気持ちが 少しだけ和らいだような気がした。]
泣きたい時は、一人で泣くなよな。 ショコラとタルトは『鏡』みたいなもんなんだから。
(71) 2015/02/15(Sun) 19時半頃
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なあなあ、それより聞いてくれよ。
[それから弱ったままの子に申は嬉しそうにその手を取って。 自身の顔色も少し青ざめているがそれでもお構いなしに話を続けた。]
(72) 2015/02/15(Sun) 19時半頃
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…――私ってやっぱりすごいんだから。 あのね…、ショコラとタルト、同じなんだよ。 タルトと同じ力、ショコラも持ってる。 二人で嫌な気を探せば、神様きっと元気になるよ。
[にこっと笑ってから]
お揃いだよっ。
[と告げた。]
(73) 2015/02/15(Sun) 19時半頃
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タルトは、ミナカタのちょっといいとこ見てみたいー!
2015/02/15(Sun) 20時頃
タルトは、ミナカタに…やり直しなのだノシ
2015/02/15(Sun) 20時頃
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......おかしいね...、やっぱり―――――、..っ
[長く作れない笑顔に俯けば、ふっと身体が温もりに包まれる。>>71 その習性を知る由もない子は赤に染まった瞳を見開いて。 けれど、その温もりに堰を切ったように大粒の涙が溢れ零れた。]
私...怖いよ..... 誰も疑いたくないのに.......
[座敷でした力のことを話す。 一人で泣くなと言われれば、ごめん、とその身体に手を回して、またひとつ。 大粒の涙を床に弾かせた。]
(74) 2015/02/15(Sun) 20時頃
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...ぇ
[しばらくそうしていれば、次に申は身体を離し、子の手を取る。>>72>>73]
本当に? 猿くんも同じ....、なの?
[少し青ざめているような気はするが、眩しい程に嬉しそうな笑顔。 告げられる言葉は子の孤独に冷え切った心を溶かして。]
二人で.......
[胸に刻むように繰り返す。]
(75) 2015/02/15(Sun) 20時頃
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[二人で探せば――――。]
うん。
[大丈夫、きっと。*]
(76) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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―集会所・座敷― [指先より跳ねた水音、滴る雫もそのままに。 向かうは禍つ気配に騒ぐ場所。
几帳の類を払う仕草さえ、常の酉では酔ってもせぬ乱雑さ。]
何事かと……問うまでもないのう。
[震えた唇で、ようよう紡ぐ。 顔色悪しき南方と>>5、呪いではと呟く黍炉の>>17>>18声に 微かに瞳を見開いて。
けれど、不安の色を幼き者たちに気取らせるような真似はしない。]
(77) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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ショコラは、ようやく、作り笑顔じゃない笑みをタルトに向けたのだった。**
2015/02/15(Sun) 20時半頃
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やはり…あの壺が因果の要であるかのう…。 南方、そなたは大事ないか?
[直接壺を手に持っていた巳の男へと声をかける。 疑いの色はなく、向けるはただ、労りばかり。]
(78) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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ジェニファーは、ミナカタの表情を「ん?」と覗き込む。
2015/02/15(Sun) 20時半頃
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[ちらと聞こえた未の声に>>49僅かに苦い笑みを浮かべた。]
王子様の口づけとな…。 意味合いはあろうが、未はまだ知らぬのか。
生くる気、すなわち「いき」を注ぐことで、 悪しきものや死気から遠ざける呪法よ。 しかし…、ここには主の尊よりも強い気持つものはおらぬゆえな…。
[ばっさりと切って捨てた南方の言葉に>>51、 少し緩やかな笑いへと変じつつ。]
(79) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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…買っちゃった、その、壺…を?
[人間達の間で言う詐欺じゃないか、とちらり浮かぶが、言い出せる訳もなく。 楽しそうな神様の様子を見るばかり。 その壺も、巳が何もしないまま、自然に割れて。 壺に駆け寄るもの、片付けるもの、気分が悪いと外へ出るもの。 様々な行動を起こす者たちが居る中、戌はというと。
何も、出来なかった。]
(80) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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[猿真似になんか、騙されるものか。 今度は絶対見抜いてやる。品がある方がしょこらで、無い方がさる。 そう思って、そう誓っていたのに。]
あ、ああ…うん。 オレは大丈夫だ!気にするな!
[どっちがどっちなんて考えられないまま、曖昧なまま、ぼやけた頭は、判別もしないまま言葉を返す>>1:117]
(81) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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[思案に耽っていると酉に何か言われたか>>76。]
あ? ああ、俺は、な
[光のお陰で未だ男としての自我を保っている。 そして光のせいで、己の内にいる邪に気付かぬ。 故に、焦る理由のない男は常通りの返事を。
渦中の幸いか、疑われたと心穏やかではない邪にとっては善きことであった。]
(82) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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[はた、と言葉を飲み込む。 毒虫食らい、蛇を食み、龍を飲み干し、悪しきを退ける。邪を下す。
それが――酉。]
(83) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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付け焼刃かもしれぬが、 せぬよりはマシであろう。
[宣言するように零し、今は眠るばかりの御前へと そっと膝をつく。]
早う起きて、寝こみを襲ったとお叱りくださいませよ。
[切ないばかりの囁きを今は聞く相手もおらず。 眠る神の唇に唇合わせ、生くる気吹き込み、 邪気を、呪いを己が内へと飲み込む。]
(84) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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[そうして神様が倒れる時も、何も出来ないまま。 気が入ってくる、という巳の推察も、午の労るような言葉も、子の泣きそうな顔を見ても。]
何なんだよ…これ… 訳わかんねぇし、もう…!
[小さな犬は何も出来なかった。 ただ、苛立ちを表に出さないように、己の中に閉じ込めるように。 しっかりしなくちゃ、さるに笑われる。 唇を強く噛み締めて、ゆるゆると集会所の隅に座りこむ]
(85) 2015/02/15(Sun) 20時半頃
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[そっと離した唇が次に紡ぐは、守りの呪。]
大神脅かす災厄あらば、幼き者へ災禍注ぐならば、 それは先ず、この身に降れ。 悪しき牙が正道に立ち戻るまで、 よこしまなるが、まことにもどるまで。
まずはこの身に牙突き立てよ。
[神の内側に蔓延る呪いを僅かなりとも飲みくだし、 次に襲われるかもしれぬ十二のうちの誰かを思い。
せめて次には己がその贄たれと願う。 次こそは、深き眠りに落ちる前に、守ることが適うよう、 願いの詞を紡ぐ。]
(86) 2015/02/15(Sun) 21時頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2015/02/15(Sun) 21時頃
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[くるりくるりと回る意識。酷くもないが、良くもならず。 其処に飛び込むは珍しき程に焦った未の声>>3。 続く巳の声>>4>>5、午の声>>13、寅の声>>8。されども思う様に身体は動かず。 少しの息苦しさと共に立ち上がり、ゆるりゆるりと主の元へ。]
陰陽の、均衡が、おかしいね。 陰が、増したか…陽が堕ちた、か。 主が眠られて、は、保てる訳も、無かろうね…。
[壺から気が溢れた時、直ぐに風でも何でも吹き飛ばしていれば。 今悔やんでも後の祭り。常より溢るる気に混じりたる、悪し気と善し気。 歩き出せばより回る頭に、響く小さき午の声>>18。]
呪い…ふふっ、呪いか。言い得て、妙だね。
(87) 2015/02/15(Sun) 21時頃
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[思う様に足が動かぬ。要らぬ意識に頭が回る。 数を減らせ口を閉ざせ。意識を消せば、器が黙せば、気は晴れようか。
気付けば主の身体は座敷の方へ>>23、少しだけ傍に膝着き御手に触れる。 暖かい手、己とは違う皆を守り導く慈愛の手。なれど今は常とは違う。 己が皆を、守らねば。悪し気を払いて、守らねば。]
沙耶、泣かなくて良い。大丈夫。 螢惑と黍炉の云う通りだね。私も其れに賛同しよう。
思うに、総ての悪し気の器が眠れば…主様も起きるだろう。
[惜しく思えど主の御手を離して、すっくと立ち上がる。 切れる息を抑え込み、少し皆から離れた場所へ。 皆と居れば頭の中に、響く醜き愚かな声に、飲み込まれてしまいそうで。]
(88) 2015/02/15(Sun) 21時頃
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[起きた子が、此方に向かって発した言葉は革新的な一言だった。 「気が探せる」。 彼女は確かにそう告げた。そして己を「視た」ことも。]
しょこら!凄いじゃないか! 私は信じるぞ!なにせ私も、
[視えるのだから。 そう続けようとしたが、しょこらは席を外してしまった。]
(私も、視た………)
(89) 2015/02/15(Sun) 21時頃
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タルトは、黍炉のことを考えていた。
2015/02/15(Sun) 21時半頃
ミナカタは、ショコラの事を考えている。
2015/02/15(Sun) 21時半頃
櫻子は、黍炉の不自然に止まった言葉にくびこてり。
2015/02/15(Sun) 21時半頃
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[聞こえる子の申し出>>66。流石と思う傍らに、生まるる小さな猜疑心。 飛び出た気は様々な物。ならば出でる力も様々な物。]
初子羅が。それで、黍炉を、視たと。 何も、なかったのだね…善き事か、悪し事か。
申し出てくれて、感謝するよ。ゆっくりしなさい。
[席を外すと申し出る子に一礼後御手振り見送る>>67。 袖口で口元を隠し暫しの間言いよどむ。しかし思考は言葉となって零れ落ち。]
…気を、探れるか、他にも居るのだろうかね。 一人とも限らぬが、不用意に出るのも如何なものかとも。
其処は皆に任そう。己が責任で出ておいで、強制はせぬ。
(90) 2015/02/15(Sun) 21時半頃
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……うん。そう、だね。泣いてる場合じゃない。ね ごめんね、しょろ。
[巳の彼>>51や、辰の彼>>88の言葉に頷けば、自身の服の袖で目元を拭い。午の彼>>50に、無理矢理だけども笑顔を向ける。今にも泣きそうな笑顔だったけれど、きっと大丈夫。]
ぅー。結構、本気だったんだけど、な。
[いや、少しばかり別の期待があったのかもしれないが。 一掃された言葉>>51に、むぅ、と少し不満げな表情を見せれば。]
(91) 2015/02/15(Sun) 21時半頃
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ぉ、ぉぉ……
[儀式とは分かっていても、見た目大胆なその行動>>84に思わず見とれてしまって。酉の彼女をじっと見つめていた。]
……ぁ、ど、どう、かな。
[惚けていたが、神の方を見るも。 残念ながら目を覚ますことはなかった。でも気持ち表情は柔らかくなっている。ように見えた。 しかし、続く言葉>>86には眉根を下げた。
言霊の力は強いのに。そんなこと言っては、"次"の者もあらわれるのではないか。そんな不安が過る。]
(92) 2015/02/15(Sun) 21時半頃
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[皆が話し合っている。 器を寝かす。気を探す。それができれば神は起きるのかもしれない。]
んー、と。まとめると、気を見れる人が見て。 悪しき気を持ってる人を一時的に寝かしつける、ってこと、だよね。
[寝かせる方法として深酒>>61と聞いた。 ここに居る数人、下戸もいれば笊もいる。 何かいい方法はない物かと、考える素振りを見せる。
眠くなる薬毒。若しくは、術。 そんな都合のいい術あるのだろうか。酒を飲ませて羊の数を数えるのはどうだろう。 ……なんかダメなような気がする。難しい。]
(93) 2015/02/15(Sun) 22時頃
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『何を心配することがある?』
『――のぅ、同輩よ。』
『永い時を経て、忘れたか?』
[忘れたか?]
レティーシャは、櫻子の手前、情けないところはあまり見せられない、と、表情を明るく。
2015/02/15(Sun) 22時頃
『我らの「罪」を。』
『神が定めた、「罪」を。』
[罪の重さでいうならば、黒亥の方が重く。]
『………なに。亥は既に我のもの。』
『安心すると良い。』
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[温もりにほんのり沁みるような冷たさが泪の雫だと気付いても、抱き付く行為をやめることなく。 むしろ一層力を込めて。
嗚咽混じりのいきさつを聞いて、頭の端で黍炉のことを考えながら。口を開いた>>73]
誰も疑わなきゃいいよ。私が答えを教えてあげる。 “良い気”か“嫌な気”か。
[先ほどショコラが言った言葉>>74に補うように言葉を足して。 だってショコラは皆に笑っていてほしいから。]
…指切り、しよ。 ふたりの約束。
[そういうと指を絡めて、一振り、二振り。]
(94) 2015/02/15(Sun) 22時頃
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[もうひとつ。
思い出してはならないことがあるから。]
『……のぅ、「同輩」?』
[殊更に強調し。
黒き気であらば。そぅと伸ばして黒鱗に触れられるだろうか。
赤き舌、吐息。
感じる距離で、――――くんと匂いを嗅ぐ。]
『さぁ、我に。』
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