3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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……ん、わかった。
[動揺している声に不思議に思うが、理由を問う気力もなくて。]
で、大丈夫ですかい?
[猫のような人に問う。]
あと、みんなも大丈夫か?
俺が護ってやっからな……何かあったらいえよ……。
っていうか、なんだかそれしか俺ってできない気がすんだ。
ケイトに遊ばれすぎたかなぁ。
[どうも、いろいろ考えられない。]
――、…
……――
[ねこのこえ。遠く。沁みる。
それでも、――しい]
…、そっちこそ…
… ばかなんだから 気をつけろ
[――知らない。 知らない。
まだ、知らない。己が不用意に名前を口にした所為で
ひとり、疑いの中に、放り込まれたこと
――まだ、知らない]
はは
――……だなぁ。
っていうか、お前大丈夫か?
[その声には心配そうに…………]
あんなに苦しそうなんて知らんかったな。
――………悩みがあったら、一人で悩むな。言うだけでも楽なもんだ。
ちったぁ大人のいうことも訊いておけ。
まぁ、バカだからあんま理解できねぇかもだけどよぉ。
…ばーにぃ、って聞こえた…とか言っている奴が居るんだが……?
[困惑気味に問い詰める思念。]
盗み聞き、されている?
――…、
……――
[沈黙。]
……―…、俺は、…
[首を横に振る。いっそ、
何処までも鬼であればよかったのだろうか、とも]
――ああ、…、
[少しだけ、語調を和らげかけて――]
ん?
ほえ、聴ける奴がおるんかぁ。
でも、まぁ、この状況だと、どんな奴がいてもそう驚きはしねぇなぁ。
誰か見張って置いた方が、いいかもしれないな…
[新しい風船に溜息が吹き込まれる気分。]
…、
……
――…、聞ける、やつ
…って、そんな
[――俺が呼んだからだ。
鬼は見つかったら。
見つかったら。
――見つかったら。]
放浪画家の、ジェレミー。
耳が、変な翼になってる。…アレが聞こえるのかもしれないな。
あー、あいつか。
そういえば姿みねぇな。
[危機的状況でのほほんとしてるのは、バカだからなのか、それとも…]
ミシェ、何かあったら呼んで?
[用務員室へ向かう途中、ポツリといった。]
[それよりも黙りこくった気配に眉を垂らした。
バーニィと呼ぶのは、 だけで…。]
――………
[考え込んだが、あんまり浮かばなかったから]
[ぽつ、と聞こえた言葉に]
……ねえ、辛い事を聞き返して悪いんだけど、さ。
[さっきの、と前置きして]
居なくなったって言うのは、どういう意味で、だった?
[単に行方不明なら、今ここに居ると伝えたかったが。]
鬼は見つかったら、捕まえられたら、どーなるかよくわからんが……。
俺、今、人生で一番幸せかもしれん。
だから、いいんじゃないかな。
…、――何謂ってるんだ
疑い、かけられるかも、知れないんだぞ…!
まぁ、しゃーないだろう。
そんときゃ、俺の代わりに先生みててくれや。
[ものすごくさらりと云いました。]
――、… どうしたら。
[詰まる声。小さく息を飲んで]
なんで、 そんな、――、
さらっと…!!
[少しだけ、迷う。
でも、いつまでも目を逸らせるような事実ではないから。]
……ディーンは、
僕の目の前で
何かに切り裂かれて
……死んだよ。
[最後の言葉は震えていた。
一番、認めたくないこと。
だけど、認めなきゃいけなかったこと。]
そりゃ、先生のこともお前のことも好きだからに決まってるだろ。
なんかほかに理由あっかなぁ。
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