204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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[赤毛に絡む指先の動きが フランシスに求めらているのだと思わせる。 言葉と仕草で伝えてくれる彼が愛おしく また牙が疼くを感じ、低く喉を鳴らした。]
――声も、くちびるも、甘い、な。 フランシス、……他も、味わわせて。
[願うくちびるはそのまま首筋へと落ちて 獣のようにぺろと舌を這わせその肌を味わう。]
(303) helmut 2014/11/29(Sat) 02時頃
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―― 少し、未来の ――
[高鳴る鼓動はもうどちらのものか知れない。 フランシスの呼ぶ声にゆると隻眼が細まる。 獰猛な獣を抑えながら欲に濡れた眼差しを彼の肌へと注ぐ。]
――…その声で呼ばれるのが嬉しかった。 そんな風に呼ばれるのをずっと夢見てた。
[五年堪えると思い続けていたのに こうして肌を重ねて良いのかという葛藤も無論あるが 欲は堪え切れぬほどまで膨れ上がっている。]
全部、――…欲しい。
[残る衣服を共に取り払い フランシスの膝を割るように己の片脚を滑り込ませる。]
(314) helmut 2014/11/29(Sat) 02時半頃
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[あがる吐息の音色に、情欲を煽られる。 全てに触れたいと望みながら片手を腰の傍に置き己の体重支え もう片方の手でフランシスの身体をまさぐり肌をなぞる。]
どこも、甘くて、おいしい。 ――――……、
[食べてしまいたくなる、と思うを飲みこむは 失いたくないという思いから。 反る咽喉の、小さな尖りを口に含み舌で転がし]
もっと、声聞かせて、 ――…俺の為だけに、啼いてよ。
[吐息混じりのバリトンは切なく願い交わりを深めようとするけれど 髪握る手指に引かれるように一度動きを止める。 少しだけ考えるような間を置き 己の牙で口腔の粘膜柔く裂いて己の赤を口移すは フランシスに全てを捧ぐという想いの体現*]
(315) helmut 2014/11/29(Sat) 02時半頃
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―― 少し、未来の ――
[耳朶を飾るは保護者の祈り籠る耳飾り。 フランシスの腕を飾る紫水晶が淡い月明かりに煌めく。]
――…フランシス。
[幾度となく呼ぶ名はこれから先も数え切れぬほど紡がれる。]
愛してる。
[本当は一人前になってから言うつもりだったけれど 肌を重ね繋がる前に、 時間をかけ育まれた愛を*最愛の彼へと囁いた。*]
(320) helmut 2014/11/29(Sat) 03時頃
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