162 絶望と後悔と懺悔と
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[14の誕生日の日を思い出す。
乾杯したのは『新しい家族』に。
ホリーとの暮らしがどれ程長かったかは推し量ることしか出来ない。]
確かに、あなたが読んでいた本も、また家畜が――…人が、作り、形にして、継いできたものですね。
鬼にはないものを、あなたは愉しみとしてきた。
[他には心の内の。希望に絶望に後悔に反省に幸福に苦しみに哀しみに――色の変わる、心の。]
では、どうされます?
[必要と分かった家畜を。]
あぁ、……あなたに、試して頂きたいものがあります。
きっと、美味しいですよ。
[本だけではなく、久しく口にしていない菓子も。料理も。*]
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[だが構えたのも束の間。 真弓の手は彼の首を捕え、真弓が叫びを耐えるが如く 力が籠っていく]
苦痛全てお前のものか。 なかなかに芯の通った娘だ。
[真弓の苦痛の中から絞り出された返答>>196に 満足そうに頷いて見せる。 愛しいと言う感情等、 家畜を愛らしいと思う事はあるかもしれなかった。 だが対等に認めて狂おしく思うほどの感情など。
持つ事が出来ていれば、何か変わったのだろうか。
だが知らぬ今、それを思う事さえ浮かびはしない]
(199) 2014/02/20(Thu) 23時半頃
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[城には家畜が残した多くの蔵書が溢れていた。 家畜の書いた物等と、読む鬼は殆どいなかった。
だがそれを永い命の愉しみの1つとした鬼もいた。
己の知らぬ心を持って書かれた書物は、 それなりに退屈を紛らわせる。 そしてその心もまた己の退屈を紛らわせると知った。
苦しみ、絶望させ、後悔にのたうち、 呪詛を吐いて死んでいく人間達の剥き出しの心とやらが 慰みの様だった。
他の鬼はどうだか知らぬが、 己に家畜の様な心は無いだろうと思っていた。 愛しいと思うほど近く深く寄り添う鬼も人も無く、 ただ高見に1人立つだけ。 見下ろした者に心があると知ってはいても、自ら そこに降りようとはしない。 今までも、今も、見下ろす者達の心を真に知る事はない]
(207) 2014/02/21(Fri) 00時頃
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えぇ、けして決して――裏切りはしません。
あなたの期待に沿いましょう。
[そう、主が零瑠に向かう笑みひとつあれば。
気力は増し、士気高まるのだ。]
……お父様、
あなたの終わる時、
それはそう遠くないのですから、
どうぞ思い出してくださいね。
わたしがあなたの終わりを祈ることを。
[姉から受けて託した死の棘、
それこそが己の父に対する祈りのかたちだ]
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[だが]
それが答えか。
[サミュエルの刃の行方と真弓の笑みが 陽の光に眩しいと瞬いた]
(209) 2014/02/21(Fri) 00時頃
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