41 ペンション"展望"へようこそ
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[ヤニクの言葉に無言で驚いたような顔をした後。
ヤニクに手を取られたまま隣に腰かけ、ヤニクの目をじっと見つめた後に、ヤニクの耳元でそっと囁いた。]
いいよ。
「顔を離し、ヤニクの顔を見てふわり、と笑む。 そして、彼を優しく抱きしめた。**]
(21) みう 2011/01/25(Tue) 00時頃
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[アイリスに抱き締められて、ぎこちない動きで抱き返しつつ]
えっと……じゃあ、よろしく?
[相変わらず恥ずかしそうに視線を逸らしたりしつつも、表情は自然と緩んだ]
(22) VF-19F 2011/01/25(Tue) 00時半頃
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― 数日後:病室 ―
[病室には銀髪を長く垂らした男が陰気そうに窓際に座っていた、その表情はどこかうんざりしている様子で]
「で、君はそのノロケ話をわざわざ僕に聞かせたわけだ。」
そう言うなって。 で、どうだったん、除霊の方は?
[除霊という言葉を聞くとぴくりと銀髪の男が反応し、重々しく口を開く]
「……結論から言おう。 除霊は出来ない。
……と言うよりも、出来なかった。 僕はどうやら嫌われているらしい。」
マジ……? いつもみたいに「破ぁ!!」ってやればなんでも出来るんじゃないの?
(23) VF-19F 2011/01/25(Tue) 00時半頃
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[ペンション"展望"、そこは知る人ぞ知る秘された大人の隠れ家……だったはずなのだが。いつの間にかそこは、廃墟と化しており、訪れた事のあった人々は首をかしげていただろう。しかし、やがてはそこをわざわざ訪れる者もいなくなり、スキー場からも登山ルートからも離れたその場所は、誰からも忘れ去られていった……]
(#0) 2011/01/25(Tue) 00時半頃
――そしていつかの年の真冬――
[真冬の中、スキー場から少し離れた山上に2階建ての細長いペンションはひっそりと佇んでいる。
スキー客で賑わう季節とはいえ、今日の空はあまりにも灰色で、大雪になるのは確実だろう。そんな中訪れたあなたを、このペンションの管理人は笑顔で出迎える]
ようこそ、ペンション"展望"へ。
この大雪、寒い中お疲れ様でした。まずはコートをかけておくつろぎ下さい。
……体が温まる、アイリッシュコーヒーはいかがです?
アルコールが駄目でしたらシナモンの効いたチャーイもありますよ。
そうそう、今日のデザートには重厚なミシシッピマッドケーキも…
(#1) 2011/01/25(Tue) 00時半頃
……ああ、その写真は、少し前にね。お世話になった方々と一緒に撮ったんです。ほら、そこの暖炉のそばで…
[そう言って笑う管理人は長い銀髪の女性。ロビーにはペンションの暖炉の前で人々が集まって笑顔の写真が掛けられていた。後ろの何十人もの、少し古めかした服装の人々の前に、ほんの10人ばかり。管理人のすぐ傍で笑っている、若い男女の姿があったという。写真の下には、副題が記されていた]
――Welcome to the Pension"Overlook"――**
(#2) 2011/01/25(Tue) 00時半頃
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「いつ誰がそんな事をしたんだ…… 僕ではそもそもそのペンションとやらを発見出来なかったよ。
随分と執念深い霊のようだけれど、 念の強さは制約に比例するからね。
多分そこから出歩くって事はないと思うから安心はしていい。
残留思念を埋め込まれてる、って事もないだろうし。」
[銀髪の男にそう言われてようやくほっとしたように胸を撫でおろす]
そっか、お前にそう言われるとやっと安心出来る気がするわ。 じゃ、後は時間が解決かぁ。
「そう言う事だね。 とりあえず気にしないようにしよう、 なんて考える事も止めておく事をオススメする。
そう考える事がすでに気にしているからね。」
(24) VF-19F 2011/01/25(Tue) 00時半頃
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[淡々とそう告げると銀髪の男はおもむろに立ち上がり、病室の出口へ向かう]
オッケー、分かった。 俺もそろそろ退院出来そうだからまたオカルト研究よろしくー!
[明るく声を出して手を振り、親友の背を見送る 彼は気にする様子もなく静かに部屋を出て後ろ手に扉を閉めた]
(25) VF-19F 2011/01/25(Tue) 00時半頃
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― 廊下 ―
「……犠牲者を求めるのが、自由を得るためなら その悪霊は、力をつけていない内に祓っておかないと……」
[そう呟きを漏らす銀髪の男の顔は、やはり陰気なまま**]
(26) VF-19F 2011/01/25(Tue) 00時半頃
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―― 死者の消えたペンション ――
[時は過ぎ、表に出なかった事件が忘れられた頃]
[管理人の『ヨーランダ』は、また新しい客を招く]
[それを天井から見ているのは、誰か]
んふん。まだまだトモダチを増やさねばのぅ。
ほほほほほ。
[行きはよいよい――帰りはこわい]
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