308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】
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[蠅の羽音がする。]
(19) さねきち 2020/10/27(Tue) 06時半頃
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[真っ赤な缶のふちをそぞろ歩いていた蠅を 緩慢な動きの手指が叩き潰した。
窓ガラスが割れ、入り口が壊れ、 雨風の侵入を許して見る影もないショッピングモール。 その入り口で、ひとつ、ゆらりと人影が起き上がる。
傍にあった死体を一瞥すると 何か食欲でも耐えるようにガチガチと歯を鳴らし そのまま踵を返して歩き出した。]
(20) さねきち 2020/10/27(Tue) 06時半頃
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[蠅の羽音が響いている。]
(21) さねきち 2020/10/27(Tue) 06時半頃
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[黙示録の鐘が鳴った後のように 荒れ果て、人通りすらない都内を その人影は――動く死体は、影法師のように歩き続け ふと、空を仰いだ。
人の営みの耐え失せた青い空。 たなびく白い雲が煌めいて、 まるでウェディングドレスの裾のようにも見えた。]
(22) さねきち 2020/10/27(Tue) 06時半頃
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…… あ゛
(23) さねきち 2020/10/27(Tue) 06時半頃
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[死体は笑った。 無邪気に、まるで子供のように笑って 誰もいない終わった世界をひとり、歩き始めた。]
(24) さねきち 2020/10/27(Tue) 06時半頃
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[――――――――After Zombie Apocalypse 滅亡のあとに残ったものは、]**
(25) さねきち 2020/10/27(Tue) 06時半頃
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[ どうしたって、日常はやってくる。]
(26) sainos 2020/10/27(Tue) 17時半頃
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[ キッチンのテーブルに置かれたカセットコンロ。 その上に置かれた鍋に私はレトルトカレーを入れる。 少し水を足して、折ったバスタを入れると コンロに火をつけた。]
ガスそろそろ終わりかな。
[ そう独りごちると、カセットコンロの火から 器用にタバコに火を移す。 この家に転がっていた、セブンスター。 恐らくは、この家の父親が隠しておいたカートン。]
(27) sainos 2020/10/27(Tue) 17時半頃
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[ パスタを一本割り箸で取り出し、食べる。 火は通っているようだ。]
───よし。
[ カセットコンロの火を止めて鍋を下ろす。 タバコは灰皿がわりの夫婦茶碗に置いて、 ハフハフいいながらカレーパスタを食べた。]
(28) sainos 2020/10/27(Tue) 17時半頃
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[ ──あれから。
あれから、どのくらい経ったのかわからない。 私は焼け跡のマンションの部屋を、 さらに隣の真新しい建売の一戸建てを。
そのあとは、もう順番に。
鍵が開いている部屋へ入って、食べ物を探す。 3つ隣の部屋で見つけたアウトドア用の 小型シャベルと折りたたみピッケルは 割とありがたかった。
時々家主だった"それ"に出くわした。 その時はなるべく逃げた。 あいつら動きはとろいのに力は強くて、 一度死ぬかと思ったから。]
(29) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ 住宅街はあらかた住民が逃げたか、 あるいは───"あれ"になったか。
何せ、存外人がいなかった。 生きてるのも、死んでるのも。
たまにガチガチにバリケードを固めた家や、 よくわからない物音を立て続ける開かずの部屋、 クローゼットに大量のガムテープが貼ってある家。
恐らくその住民が、"あれ"に何とか対抗した痕が 生々しく残っていた。]
(30) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ 今いるこの家は、比較的綺麗だった。 恐らく家族で鍋でもしてたんだろう、 カセットコンロが戸棚にあった。
丁寧に整理された食料庫。 大きな冷蔵庫には綺麗にタッパーに分けられた 常備菜やらハンバーグのタネが入っていて──
───尽く、腐っていた。]
(31) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ カレーパスタを食べて満腹になった私は セブンスターを取り出して、 またカセットコンロで火をつけた。
しげしげと部屋を見ると、そこかしこに幸せの 痕跡が残っていた。 2LDKの真新しいマンションの一室。
───みんな平等に。]
(32) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ フィルターぎりぎりまで吸ったのは、 私なりの弔いだった。 線香なんてきょうび置いてる家の方が珍しい。
この家の住人が戻ってきて、 料理の残骸を見て顔をしかめるのを想像する。
割といい絵面だ。 戻ってきてくれよ、住民。]
(33) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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「あ"───」
[ "あれ"の声がする。 カレーの匂いにつられたのだろうか。 ここには3日ほどいたが、そろそろ頃合いだろう。 私はシャベルを手に取り立ち上がった。 カートンの中からセブンスターを一箱、 ポケットに拝借する。]
……行くかぁ。
[ 声は玄関側から聞こえる。]
(34) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ 窓から逃げるか、玄関を突破するか。 考えを巡らせる。 怖い、怖いし、死にたくない。 腹が立つ。悔しい。死にたくない。
どこにも居場所がなくても、 どこにも居場所を作れなくても。 なんにも持っていなくても。]
(35) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ それでも。]
(36) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ どうしたって、日常("それ")はやってくる。]
(37) sainos 2020/10/27(Tue) 18時頃
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[ ああ……かすかにエンジンの音が……、]
(38) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ ……見送りにいかなくちゃ。]
(39) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ わたし、ゆっくりと立ち上がったの。 ああ、割れるように頭が痛い。 けれどなんだか体は軽かったわ。 きっと齧られて質量が減ったせいね。 視界が曇った日の空のように、 薄く白く濁って見えたわ。 わたし、今、何者なのかしら。 ぼんやりとした心地で廊下を歩いた。 どのくらい時間が経ったのかしら。 ほんの数分、数秒のようにも、 ずいぶん経ったような気もする。]
(40) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ 玄関の扉を開いた。日が差している。]
(41) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ ……ふと空を見上げたら、 本当に気持ちよく晴れ間が広がっていたのね。]
(42) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ あの子がガレージから出ていくのを、 わたし、門扉のところまで出て、 見えなくなるまで見送るのが日課だった。]
(43) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ ゆっくりとした足取りで門扉へ向かったわ。 ほかのことはなあんにも気にならなかった。 がしゃんがしゃんと、 門扉が激しく揺れていたのね。 なんでだったかしらねえ。 ……なんだっていいわ。 ただ、いつもみたいに門扉を開いた。 ぎゅうづめに押し寄せる何かが、 扉の奥めがけてなだれ込むように動いたわ。 わたし、その流れの中に立っていたの。 どれだけ押し戻されそうになっても、 立っていたの。そこに。前だけを見て。]
(44) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ そのとき、深い深い緑色がひとすじ、 びゅんと走り抜けていった気がしたの。 まるで光の尾を引くように。美しかった。]
(45) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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……い、ってらっしゃい。 くれぐれも気を付けるのよ。
(46) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ ああ、なんだか音が歪んで聞こえる。 ……年のせいかしら。やあね。 でもわたし、 確かにそう言ったつもりだった。 そう言ったはずなの。いってらっしゃい。 気を付けてね。さようなら、ジャーディン。 旅立ちを見送ってあげたかったの。 Nanaとしての心が残っていたのかしら。 それともしみついた繰り返しをなぞる本能? ねえ、どちらだと思う? ……ああでも、答え合わせはできなさそうねえ。]
(47) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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[ こんなに気持ちの良い晴天だもの。 わたしはお庭で読書でもしようかしら。]
(48) nabe 2020/10/27(Tue) 19時頃
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