204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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[繰り返される 呪いのようだ。
ちゅ、とたてられた音を 聞きながら微笑んで 周囲を見渡し、ニコラがいないことに眉を下げる。
首を傾いで 肩口から鎖骨の傷をふさぐようにまいた生成り色に触れた。 ゆっくりと首を僅かに振る。 どれが痛みなのか、もうわからない あげていた熱は、冷めた]
(20) 2014/11/19(Wed) 13時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 13時頃
(ノックスの「よかったね」という
唇の動きが忘れられない。
彼も、彼で、同行者を心底大切に思っているに相違ない。
おれの、それと。
形は違うのかもしれないが)
(――守れるのは自分の大切なもの、だけ。
もし、もしも、衝動が
全てを食らうほどに強かったとしても。
何もかもを犠牲にしなければならないとしても。
生きていてほしいと思うのは――本当だ)
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[どうしたらいいのかわからなかったから、ディーンの残りをかじる。 飲み下して、流し込んで、食道を通して。 喉に噛みついて、死骸に残った血を飲む。 赤いシーツの上に、骨がいくつか散らばっていた。
それは獣に襲われた家畜に見えた]
……さむい。
[ふる、とひとつ震えて。 温もりを求めて、部屋から出る。 ノックスたちはどこだろう。まだ寝てるのかな。
目玉だけは、相変わらず握ったまんま]
(21) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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………………ラルフ
[痛い 何が痛いのか
誰が痛いのか わからない
現実に聞いた言葉 ほろ と涙がこぼれる
けれど現実には零れない
この 涙の意味は なんだろう?]
ーーーー…………うん
[何か言おうとした 何も言えなかった
完全に 緊張の糸が 途切れて
微か 笑いたかったのだけれど
笑えたのかは 彼にはわからない]
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ー 一階 寝藁の上 ー [優しい 音を 微か 聞いた記憶] [身体を起こす 身体の不調はない 周囲を見渡す 保護者の姿があった 手を伸ばす ホレーショーの胸に触れる 暖かい ーーーー生きている]
………………
(22) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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[するりと 暖かさから 逃れる ままに ゆっくりと 立ち上がり 周囲を歩いた
シメオンの 姿を探すため それは 藁のある空間 その隅にあった
血の色彩はない けれどあるべきもない 彼は そっと藁を手に取り 布団のようにかぶせて
そうすると 血のあとのないシメオンは まるで眠っているようだった そっと 頭を 髪を 手を伸ばして 手櫛で そっと整えた]
…………
[憶えている 鮮明に 唇を強く噛む じっと見つめたまま]
(23) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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フィリップは、ふっと顔を上げる
2014/11/19(Wed) 13時半頃
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[なら良かったと、ノックスは固い枕に頭を戻す。 暫く、頬に首筋にと手を添わせていたが。]
何か食べるものを探しにいこうか。
[このまま閉じ籠って居た方が、安全なのに。]
(24) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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[まだ 朝の早い頃
ラルフが懇々と眠る頃 ふっと上を見る
そこは ただの天井
その先にいるだろう姿の]
ーーーーーラルフ……大丈夫?
[静かな波のない思考が案ずる]
[目には見えない涙。
こぼれたそれを拭うことはできず。
その夜は結局何もいえぬまま。
かすかな、笑みともいえぬものに、笑みを返したことを思い返す]
――
[朝になって、フィリップを思う。
眠っているなら寝かせておきたいと。
声をかけるかどうか、ためらう]
[フィリップの案じる声は、眠っていて届かなかったから。
いま、彼が起きているかはわからないけれど]
……フィリップ。
大丈夫かな……
[ぽつり、呟き。
最後に見た、血塗れの姿を思い出す]
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[彼の手は触れられるままにして トレイルはビスケット色に、右の手を伸ばす 手遊びしている間、穏やかな表情で]
……
[食べ物。 流石に何か口にしないと、動けなくなる。 頷いた。 とても、従順に]
(25) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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[謝らない 野生の獣は 餌を得る時謝らないから ここで謝ってしまったら シメオンの死は一体なんなのか? 自己満足 わかってる けれど……
自然の摂理 彼のいのちを請け負って生きる 食物連鎖 だから じっと 食したシメオンを見る 自分はまだ生きている …………生きている以上 生きる]
(26) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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ーー俺なら 大丈夫だよ……生きてる
…………心配かけて ごめんね
[感じた 案じる気持ちに
静かな声がかえる]
ラルフこそ 大丈夫?
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― 三階個室 ―
[フランシスが眠っているのを見る。
昨日、心配をかけたことを思い返し。 隠し事がばれただろうかとわずかに瞳がかげる]
……
[フランシスと、ドナルドを見つめて、ため息をひとつこぼした]
(27) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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そっか、よかった……
[心から安堵する]
大丈夫……そこまで、ひどくなかったから。
――――フランシスに、気づかれたと、思う……
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―ラズベリーレッド/3階廊下―
[トレイルの笑みの違和を口にしなかった。>>25 何が彼を変えたのか、原因の全てが自分にあると思わなかったから。
扉を開いて閉じる音は廊下に響く。
見えたプラチナブロンドに、声をかけた。>>21]
ニコラ!
(28) 2014/11/19(Wed) 13時半頃
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[感じる安堵に やはり暖かい]
ーーーーそう………
[昨日 離れ際 思ったこと
やはり知られた ……当然だと思う]
……俺は……みんなより 山や森で生きてける
少しでも……吹雪が小康じょうたいになったら
すぐ ここから離れるから
あと少し 子供達を 保護して……て
フランシスに伝えてもらえる かな?
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―朝:3F 個室>>27―
……ん、――
[ベッドに中途半端に体を預けていたフランシスは、 息を零し、はたと、幾度か瞬いた]
…… ラルフ、……?おはよう…
[出来るだけ、いつも通りに謂えていると、いいが。 熟睡とは言い難い。眠りが浅くなってしまっているようだ。 ドナルドがまだ寝ているなら起こさないよう気をつけて]
痛む、か……?痛み止め………
[うっそりと体を起こし、薬を差し出す。 土めいたにおいがする苦い丸薬、 子供のころ、嫌がられた記憶ばかり在る。]
……ちゃんと、飲むように。
(29) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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[その場で 顔を上げる …………耳を澄ませなくても 吹雪の音 聴こえる
早く 小康状態になって欲しい …………また 耐えられなくなってしまう前に これ以上暖かさを知ってしまう前に
山に 森に 帰りたい]
(30) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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うん……
――え。
[驚き、ゆるりと首をかしげる気配]
……フィリップだけが、でていくことは、ないよ……
フランシスには、俺が、ちゃんというし……
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ぎゃ!!
[賑やかな音 頭上から聴こえる 彼は腕をかざす そこに 羽音ともに 鮮やか赤 降りる]
…………ルーツ 早く ホレーショーに 慣れてよ…………
[寒さが苦手な ルーツ その背中を撫でながら 彼が まだ 自分から離れないなら 彼の生きていられる温度が 行動限界になってしまうから]
(31) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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― 三階/個室 ―
おはよう、フランシス。
[痛み止めの、苦い薬>>29. それをみて、眉をひそめるけれど。 心配をかけてしまっているから、しぶしぶと飲んだ]
――……にが……
[水で流し込んだけれど。 苦さは変わらず。
もう一口、水を飲んでフランシスを見る]
……フランシス、昨日……
[何か気づいたかと、小さく問いかける]
(32) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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[赤いペンキが垂れて、廊下に掠れた足跡をつける。 髪も顔も服も真っ赤に汚れていて、お風呂に入んなきゃとどこかぼんやりした頭で思う。
考えることが多すぎて、なにから考えていいのかわかんなかった。 ただ、なにか取り返しのつかないことを取り返しのつかないって分かってながらして、それで]
……のっくす?
[>>28名前を呼ばれた。 何年も何年も聞いてきた声。 振り返って、少しの空白のあと]
……どうしよう……?
[いろんなものがつまったハテナを、ゆっくり投げかけた。
ああ、雲の上を歩いてる夢を見てるみたい]
(33) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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雪の中 数少ない獲物
仕留める技術が ラルフにはあるの?
[ふっ と優しい思いに 自嘲の笑みをこぼして]
フランシスだって 許すわけないよ…………
自分の可愛い子が 食われるかもしれないんだ
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[いつも通りの、黒の衣服。 全てを塗りつぶす、絶望のいろ。
大きく開いた首回り いつも下げていたチェーンは無い。 そこから覗く生成り色 ゆっくりさすりながら、ノックスに続く。 扉を閉じる音が後ろに
廊下。 久しぶりに見る姿だ。
赤黒く 汚い
ノックスの名を呼ぶニコラ ぼんやりと、彼の音の意味を考える]
(34) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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トレイルは、ノックスを見上げ、それからニコラへ視線を移した。
2014/11/19(Wed) 14時頃
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―3F 個室>>32―
よろしい
[フランシスは薬を飲む姿に鹿爪らしく謂うも、 相変わらず苦いのが苦手な様子に苦笑する。
ベッドに腰掛けてラルフに相対し、 膝の上で自身の両の手指を組んだ。 気づいたこと――緑の眼を一度閉じて]
……――、…ラルフ、お前が、 …… 「何かに呼ばれているようだ」と 思ったよ。
おれに聞こえない、 なにかに。
(35) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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トレイルは、ニコラスとシメオンの姿が重なって見えた。無表情に彼を見つめ続ける。
2014/11/19(Wed) 14時頃
フィリップは、ゆっくり*白い息を吐いた*
2014/11/19(Wed) 14時頃
う、……それは、ない、けど……
[問われる言葉に、ひるむ。
フィリップに教えてもらった弓は、まだ使い物になるわけもなく]
うう……
でも、やだよ……
フィリップだけ追い出すとか。
声、聞こえなくなるとか。
――……やだ。
[かなうはずもない、わがままがこぼれる]
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[ただ、居ないだけではなかった。 血に染まった身。 一番汚れているのは――…。]
ニコラっ
[二度目の呼び掛けは悲痛な叫び。 駆け寄って、正面から抱き締めた。]
……だい、じょうぶ。 どうしたら良いのか、一緒に考えよう?
(36) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 14時頃
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― 三階/個室 ―
[フランシス>>35をじっとみつめ。
ベッドの上、毛布の端をもてあそぶ。
ドナルドを起こさないよう、小さな声で]
――うん……
俺、昔、からそうだったから……先祖がえり、ってやつ。
[ぽつり、呟いた。 「声」が届く相手は、家族にはいなくて。 理解してくれることもなく。
ただ、人には言わないほうがいいのだと、理解した幼いころ。 それ以来、はじめて、口にだした]
(37) 2014/11/19(Wed) 14時頃
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