120 薔薇のプシュケー
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[サミュエルが紡ぐ、愛のことば。 その言葉だけで、もうなにもいらなかった。
サミュエルを失う不安も、 自分の中に眠っていた自分勝手な感情も、 まるで雪のようにはらはらと溶けてしまったかのように]
それでいい、とか……ばか。 それがいいって、言ってよ。
[キスの合間にすねたように囁いて、何度も交わす口づけ。 二人で暖を取り合うように、身を寄せ合い瞳をとじる。 自分を包んでくれるぬくもりに、幸せを感じながら**]
(25) 2013/04/22(Mon) 13時頃
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ん、あんがと。
[>>2:148礼を言ってパーカーだけ借りることにした。 部屋をシーシャの後から出ようとして、無防備な首筋が目に入る
……シーシャ、すとっぷ。
[肩を捕まえて、背後から首筋に顔を埋める。 うなじに舌を這わせ、ふわふわの髪を撫でる。
小さなリップノイズが鳴る。 シャボンの匂いがした]
……舐めてもいーんだろ?
[なんて、いじめっ子の笑み]
[食事を取った後は、自室に戻った。 何となく、ヴェスパに会いたくて]
(26) 2013/04/22(Mon) 17時半頃
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……ただいま。
[>>2:143机に向かう同室者の背中に静かな声で言う。
シルバーを削る音に、ああ彫り物をしているのかと無言のまま察して スケッチブックを持ち、ヴェスパの椅子の横の床に座った。 机に背を預け、スケッチブックを開く。
捨て損ねた薔薇の絵がまず目に入った]
……ヴェスパ、いま話して大丈夫か?
[次のページを開きながら、呟くように言って、同室者のほうを向く]
(27) 2013/04/22(Mon) 17時半頃
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俺さ。卒業したくないんだよ。 ここに居れば、平和だ。 飢えることも、老いることも、死を怖がることも、ない。
[いつも通り、静けさが満ちた部屋に、鉛筆の音が割り込む]
多分、俺ここに残ってもいままで通りやっていけるよ。 顔色窺って、ご機嫌取って
[シーシャへも、適当に誤魔化して。
全部やるよ。好きにしていい。 そう言ってやれば、きっとそれでおしまいだった。 いつも通り、相手の要求をすべて受け入れて、たまに甘ったるい言葉を言ってやれば また、平穏な日常を謳歌できただろう]
けど、さ。
それは、嫌だって思ったんだ。
(28) 2013/04/22(Mon) 17時半頃
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[ぺしりと鉛筆の芯が折れたから、新しい鉛筆を出す]
このままここにいたら、多分俺はそうするよ。 いままで通りなら、少なくとも誰も傷つけない。
[シーシャを俺ごときに渡したくないやつなんて、いくらでもいるだろう。
それでも。
今はまだ、このふんわりした感情に名前はつけれないけど。 すがり付いて無防備な子供じみた姿を見たとき、 世界の終りに一緒にいるならこいつにしようと思ったから]
……卒業した先には、何があんのかな。 そもそも、拒否されたらどーしよ。
(29) 2013/04/22(Mon) 17時半頃
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…………なー。ヴェスパ。 ヴェスパ、俺のこと嫌いじゃねーって自惚れた前提で話すけど。
[顔の高さまでスケッチブックを持ち上げて、バランスを見てみる。 降ろすと、また鉛筆を走らせた]
あのさ。俺のことちょこっとだけ嫌いになってもいーからさ。
……もし俺がいなくなっても、忘れないでくれるか?
[じいと、見上げて]
……悪い、変な話したな。
[どんな返事があろうとも、遅くまで鉛筆の音はしていた]
(30) 2013/04/22(Mon) 17時半頃
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― 自室 ―
[静かな部屋に銀を削る音が響く。 片面を完成させた頃、扉が開く音と、同室者の声>>27が聞こえて]
ん、おかえり……
[視線も上げずに応える。
足元に座る気配にちらりと視線を落せば、問いかけがきて。 大丈夫と頷いた]
(31) 2013/04/22(Mon) 19時頃
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――そうか。
[同室者>>28が口にする望み。 それに短く返しながら、反対側に鏨を走らせる。
部屋の中、トレイルの話し声と、鉛筆の音。 いつしか手を止めてトレイルへと視線を向けた]
ああ、……好きだ。 ――そうだな、お前を忘れたくは、ないが。
お前が望むものがみつかったのなら、やりたいようにやるといい。
[口元にうすらと笑みを浮かべ。 そして絵に没頭する様を眺める]
(32) 2013/04/22(Mon) 19時頃
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[卒業してしまえば忘れてしまう。 それでも忘れたくないのなら、刻み込んでしまえばいい。
――忘れても思い出せるように。 シルバーの片翼を完成させたあと、スケッチブックを手にとり、夜が明けるまで描いていた。
トレイルが誰かと卒業するのだとしても。 同室者のことを忘れないように、その姿を]
(33) 2013/04/22(Mon) 19時頃
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……トレイルも、卒業してもたまには思い出してくれ。
[ぽつり、と零した呟きが相手に届いたかどうかは気にしないまま。 眠る事なくむかえた夜明けをみる]
(34) 2013/04/22(Mon) 19時頃
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ん。
[しばらく描いた後、ぺたぺたと四つん這いで自分の机まで行き、またぺたぺたと戻ってくる。
ぽつりとした呟きに頷いて、持ってきた色鉛筆をスケッチブックにあてた]
ヴェスパなら、そーいってくれると思ってた。 …ありがとう。
[写生ばかりしていることを、同室者は知っているから もしかしたら、自分の描いた絵は何かわかるかも知れない。 いま、自分の目の前には一人しかいないのだから
同じく、絵を描き始めたヴェスパを見上げて]
……どうして、一番好きな奴と一番大事な奴が違うんだろーな。
[白々と明けた空を見ながら、呟いた]
(35) 2013/04/22(Mon) 19時半頃
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[描き終えた自分のスケッチブックを、目の高さまで上げて見てみる]
……いーじゃん。
[柔らかな色彩の絵に、ちょっとだけ笑った]
[座ったまま、静かな寝息をたて始めるのは、その数分後]
(36) 2013/04/22(Mon) 19時半頃
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[同室者が描いているものが何かなんていわれずともわかる。 感謝の言葉に小さく笑みを返し]
――さあ、どうしてだろうな。 けれど選んだのなら、 その相手を大切にしたいと言うことだろう。
[鉛筆の音に時折混じる言葉を返し。 かきあげた様子に薄紫をゆるりと細める]
トレイル?
[手を止めることなく描いていれば寝息が聞こえ始め。 顔を覗き込めば穏やかな寝顔が見える]
(37) 2013/04/22(Mon) 19時半頃
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……幸せになるといい。
[眠ったトレイルの頭へと手を伸ばして、やわらかく髪を梳く。 同室者の眠りにつられるように、欠伸を零し。 トレイルを抱き上げて、ベッドへとうつした。
その後、椅子に座ったまま少しだけ仮眠をとる]
(38) 2013/04/22(Mon) 19時半頃
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トレイルは、スケッチブックを抱いたまま、静かに眠る**
2013/04/22(Mon) 20時頃
ヴェスパタインは、シルバーの傍らにスケッチブックを置いて、眸を閉じた**
2013/04/22(Mon) 20時頃
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くくっ。
[>>26項に小さな音、そして甘い感触。 見上げてにへりと笑みを浮かべる。 やっぱりトレイルの側は心地よく気持ちイイ。
一緒に食堂まで向かって食事をして、 部屋に戻るのを見送ったあと。 さてとどこかへふらり、足を向けた。]
(39) 2013/04/22(Mon) 20時半頃
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―自室―
…う、ん。
[もぞりと自室のベッドで目覚める。 いつの間にか寝ていたらしい。]
……ごはん。
[昨日のサミュエルとのことがあり、あまり外に出たくはないのだけど。
持ち込んだ食事を食べ終わると、渋々ではあるが食器を戻しに食堂の方へ。
…着替え忘れているせいで、右肩にあるプシュケーが丸見えである。]
(40) 2013/04/22(Mon) 21時頃
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[ミルフィと寄り添うように眠って、ふわりと目がさめる。 今まで当たり前だったのに。気づけば本当にそれが幸せと思えて ん、と何度かその髪に唇を寄せる]
大好きだよ。
[一度はプシュケーを持つ人、一緒に卒業する人に会っておかないといけないと思う。 もう本当の意味で会うことはないんだから
まだ記憶がなくなるとは知らない]
(41) 2013/04/22(Mon) 21時頃
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子守り パティは、メモを貼った。
2013/04/22(Mon) 21時頃
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[その日は部屋には戻らなかったら、 サミュエルが来なかったことは知らない。 何かを探す素振りで廊下を歩く。]
はーァ。 腹減った。
[ゆるゆる歩いていくつもの扉を通り過ぎた。]
(42) 2013/04/22(Mon) 21時半頃
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子守り パティは、メモを貼った。
2013/04/22(Mon) 21時半頃
サミュエルは、遠目に見つけるのはシーシャの姿。自分の腕は袖で隠れている
2013/04/22(Mon) 21時半頃
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[部屋の外、聞こえる声と足音は聞き慣れたゆるい音 ミルフィをそっと離すと、申し訳なさそうに髪を撫でて]
…ごめんね、ちょっとだけ。
[側を離れて、部屋を出る。その人を見つけようと]
(43) 2013/04/22(Mon) 21時半頃
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―食堂―
パー ティー?
ごはん、なぁい?……あれ。
[食堂を覗くと目的の姿は無い。 ゆるりと見回してから、首を傾げた。 お腹は空いたけれど食事の匂いもしなかった。]
(44) 2013/04/22(Mon) 21時半頃
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―廊下―
[ほんの少し早歩きで、食堂へと向かう。]
…早く行かないと。
[昨日のサミュエルの二の舞にはなりたくはない。 それでも、廊下でサミュエルの後姿が見えると、固まってしまうのは、しかたがないと思う。]
……食堂に行けない。
[あの後にミルフィとの間にあった事を知らないため、警戒感マッハ状態。]
(45) 2013/04/22(Mon) 21時半頃
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[少し早足でシーシャの後ろ姿を追うけれど、 その姿が食堂に入ればそこで止まる。 食堂を根城にしてる人がそこにいるんだろうと思って。 もう、パティからプシュケーをもらう必要はないから。 後ろにそのパティがいるなんて思いもせずに、ため息一つ。
…多分、もうシーシャには会わないで終わるんだろう。 会えたとしても、次が最後なんだろう。何故か、そう思った。 血まみれのファーストピアスはゆるく握りしめたまま。 けれどナイフはもう持っていない]
(46) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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………へっくし。
[寄り添う温もりがなくなって、身震いと共にくしゃみを一つ。 うっすらと瞳を開くと、隣にはサミュエルの姿が無くて]
あれ? トイレ、かな……?
[鼻をぐすぐすとさせながら、寝ぼけた頭でそんな事を思う]
……ふふ。
[サミュエルのことを考えるだけで、顔がにやけるのが止まらない。 胸の中がふわふわしたり、そわそわしたり。 嬉しいのに気恥ずかしかったりと、色んな感情が綯交ぜとなって、 照れ隠しのようにぱたぱたと両足を跳ねさせた]
(47) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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[それでも、それが悲しいと思わないのは多分ミルフィがいてくれるから。 もう部屋には戻らない。彼が卒業するかどうかわかるまで。 寂しいと思うのは仕方ないから、せめてそれまで顔は合わせたくないのもあって。 足はそのまま、さっきの部屋に。彼女が起きてると悪いから]
(48) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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ミルフィは、サミュエルを想って火照る頬を両手で抑えている。
2013/04/22(Mon) 22時頃
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あれ。起きてた。ごめん。おはよ。 寒くなかった?
[部屋に戻ればご機嫌に見えるミルフィに少し小首かしげ。 泣いたカラスがもう笑ってる。 単純なのかどうなのか。でも可愛いから別にいい]
顔赤い。風邪?正義の味方は今日はお休み?
(49) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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―廊下→食堂―
……これでパイを持っていたら思いっきりサミュエルにぶつけてやるんだが。
[もちろん、先ほどの仕返しである。 食べ物もったいない精神の塊の私が、そうするというのはよっぽどの事だ。]
……色んな意味でもげろ。ほんとに。
[どこが、とは言わない。 言うだけの度胸はない。
サミュエルの姿が見えなくなると、私はそのまま食堂の中に入った。]
(50) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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パティ居ない、ご飯がない。
[腹はくぅと鳴った。 料理を自分でするという行動は選択肢に無かったから、 捨て犬の様な顔になる。
冷蔵庫を覗いてそのまま食べられそうなハムの塊を手に 焼くこともせずにかぶりついた。 食べられないことは無いから問題も無いと もぐもぐしていたら、パティの姿。]
おはよー?
(51) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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夢、じゃないよね……?
[赤く火照る頬を抑えながら、軽くつねってみる。 きちんと痛みを伝える頬に、これが現実なのだと実感して]
勢いで、なんだかすごいことを言っちゃった、かも……。
[愛してるなんて言葉を自分が口にしたことが信じられない。 だけど、口にした言葉に嘘は一つもないから。 だから受け入れてくれたサミュエルの気持ちが嬉しくて、 またぱたぱたと両足が跳ねさせていれば、当の本人が戻ってきて]
寒くないよ、平気。むしろ全然暑いくらい! 正義の味方はもう廃業したんだ。今のボクは、サミュエルの味方だから。
(52) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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― 自室 ―
[ふ、と目が覚める。 トレイルはまだ眠っている様子で。
その姿を見つめて、ゆるりと眸を細める]
――
[声になれなかった言葉は誰にも知られぬまま。 椅子から立ち上がる。
スケッチブックに描きとめたものはそのままに。 ゆっくりと部屋をでた]
(53) 2013/04/22(Mon) 22時半頃
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味方って。俺別にここに敵なんていないよ。 あ、パティは俺を敵だと思ってるかも。 そんじゃ、パティから俺のこと守ってよ。
[赤くなってる子を抱き寄せてもいいのかな。 暑いのなら申し訳ないんだけど]
そういえばさ、プシュケーが出てきたのって、 別に今回がはじめてじゃないよね。 でも、俺今まで誰が卒業したかって、全然聞いた覚えがないんだよね。 なんでだろう?寮が違うと関係ないからかな。
(54) 2013/04/22(Mon) 22時半頃
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