134 Dum fata sinunt vivite laeti.
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[水場で血の匂いと色を消し、
獣はそっと山小屋に戻る。
寝台に潜り込めば獣は人の姿に戻り
心地良い眠りに誘われていった。]
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―― 早朝 ――
[夜中に明かりをつけ本を読むことはなかった。 目覚めるのは常と変らぬ早朝。 鳥のさえずりに朝を知り、寝床を抜け出す。 同じ山小屋に寝泊まりするミナカタの姿はもう無かった。 青年は身支度を整えてから本を手に取り外に出る。]
今日もいい天気だな。
[十年に一度の祭りを彩るに相応しい蒼天を仰ぎ呟く。 暫くすれば村の方からも遠く賑わう声が聞こえてくるだろう。 待ちわびた祭りを間近で見る事の出来ぬ青年は なんとなしに橋の方へと向かった。]
(20) 2013/07/26(Fri) 21時半頃
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―― 橋のあった場所 ――
[対岸に渡す橋は撤去されたままだった。 道はそこで途切れその場所は孤島のような有様。 目を凝らせば、警邏の者が此方を見張っているようだった。 じ、と青年はそちらを見遣る。 警邏の一人が此方に気付けば、ゆらり、手を振ってみせたが 相手の反応は芳しくない。]
容疑者なんだから当然か。
[ぽつと悟ったように呟き漏らし手を下ろした。]
(21) 2013/07/26(Fri) 21時半頃
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[食料の入った籠を手に、ミナカタは食料庫を出る。 足を向けるのは最初に集まった山小屋だったが、橋があった方に人影>>21が見えると一度足を止めた]
よぉガーディ、起きたか。 朝飯にすんぜ、来いよ。
[青年がそこで何をしていたかまでは知らないが、ミナカタはそう声をかけて山小屋へと誘う]
(22) 2013/07/26(Fri) 22時頃
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[ミナカタの声が聞こえて、青年は振り向いた。 いつもどおりといった風情で僅かに唇の端を上げて笑みを形作る。]
おはよう。 あ、用意してくれたんだ? わかったー、すぐに行くよ。
[少しだけ声を張り上げて 了解を示すように、大きく手を振ってみせた。]
(23) 2013/07/26(Fri) 22時頃
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[お気に入りの大樹がある広場には勿論行けない。 本を読むに適した木陰をちらちら探しはするが 好ましいと思える場所は見つけられず来た道を辿る。
途中、ふ、と僅かに掠める鉄錆の匂い。 青年は眉間に皺を寄せて木々の生い茂るそちらを見遣る。 けれどそれだけで、茂みの中に入ろうとはしない。
何事も無かったかのように、 青年はミナカタを追うように山小屋へと向かった。]
(24) 2013/07/26(Fri) 22時頃
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― 翌朝 ―
ん、
[窓からの朝日の日差しで目が覚める。 どうやらそのまま、寝てしまっていたようだった。 気だるそうに起き上がり髪をかき上げて、緩く顔を振れば、寝所を後にする。
外に出てみると快晴でお祭り日和、なのだろう。 隔離されてしまった...としては関係無い事になってしまって。 少し残念そうに空を眺める。]
………、
[それから昨日皆が集まった山小屋へ足を向ける。]
(25) 2013/07/26(Fri) 22時頃
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[青年に手を振り返してから、ミナカタは昨日集まった山小屋へと入っていく。 そこには既に黒フードの青年>>18が来ていた。 他にも来ている者が居れば、「おはようさん」と挨拶して籠を中心に置く]
とりあえずそのまま食えるもん見繕ってきた。 適当に食ってくれ。
[ミナカタ自身は籠からパンを拾い上げて口へと運んだ]
(26) 2013/07/26(Fri) 22時頃
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[黒フードの青年から”事件”の内容を聞かされたのはいつ頃か。 ミナカタの脳裏に昨日見た死体が浮かんで消えた]
──── はっ……マジで居る、ってか。
[この状況で黒フードの青年が嘘を言う利点は無い。 ならば彼が言っていることは事実なのだろう。 苦々しげにミナカタの表情が歪む]
(27) 2013/07/26(Fri) 22時頃
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[それぞれにおはようの挨拶をして 空いている席に腰を下ろした。 膝の上に本を置いて、籠のパンを一つ取る。]
いただきます。
[小さめのパンを手でちぎり口に運んだ。 咀嚼し、飲み込んだ所で何か思い立ち席を外す。 暫くして戻ってきた青年の手には盆に並ぶ人数分のカップとポット。 ちょうど蒸らし終えた紅茶をカップに注いでゆく。]
どうぞ。
[其処に居る者に茶をすすめて、再び席についた。]
(28) 2013/07/26(Fri) 22時半頃
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[パンと紅茶を交互に口に運ぶ。 小さめのパンはすぐに青年の胃袋の中へとおさまった。 物足りないのか、次に手を伸ばしたのは 先日のジェニファーからの差し入れのマフィン。 それもぺろりと平らげて、漸く満足した風に息を吐く。
人が集まる頃合いにシーシャから語られるのは訃報。 サイモンの無残な死を伝え聞き、柳眉を寄せる。]
居るんだろうね。 集められた以外の誰かが潜んでいないのなら この中に、彼を殺した犯人が――。
[些か落とされたトーンで紡ぎ、唇を結ぶ。]
(29) 2013/07/26(Fri) 22時半頃
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[皆が集まってから、伝えた訃報。 脳裏に浮かぶのは――真っ赤にそまった彼の服と。
"食い千切られた"肢体。
凡そヒトの手では到底不可能な、深く抉られたその様相は、人狼という存在を如実に表していた。]
……一応、さ。
サイモンを人狼と疑って殺した"人間"が居る、って説も。 無くも、ねぇんだけど。
どー見ても、「食われてた」から、違うと思う。
[詳細は省いたが、場所だけは添えて皆に伝える。 そして、見ないほうがいい、との忠告も共に。]
(30) 2013/07/26(Fri) 22時半頃
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[...が山小屋に着いた時には何人居ただろうか。 軽く挨拶をして、ミナカタが見繕ってきた朝食に手を伸ばす。 それからカーディが淹れてくれた紅茶も受け受け取り、食してゆく。]
ありがと。 この良い天気に山小屋に居るのもな…
[窓の外を見遣る。 そうして聞こえて来たシーシャの話。]
サイモンが…、
[パンが手から零れ落ちる。 転がって行く先を視線で追い、拾いに席を立つ。 それから皆を見渡して。
昨日から考えたくも無かった考えが再び頭の中を支配する。]
(31) 2013/07/26(Fri) 22時半頃
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[持ってきてくれた食料に手を付ける気は起きなかった。]
――どーする?
[ただ、問う。 この中に"居る"ことは、確定したといっていい。 ならば、どうするのかと。]
(32) 2013/07/26(Fri) 22時半頃
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[サイモンの死を伝え聞けば
あの時味わった甘い血の味を思い出す。
身体に染み渡るような、満ちてゆく感覚。
獣は本能で身体が必要とする糧を欲してしまう。]
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[シーシャから更に語られるサイモンの詳細――]
う、ぐ……
[想像してしまって、今食べた物が逆流しそうな感覚になる。 慌てて口を押さえ、壁に寄り掛かる。]
………、
[伏せ目がちに、視線は床の方へ]
(33) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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[2つ目のパンを手に取った頃、青年から紅茶を勧められ>>28、ミナカタの意識がそちらへと向いた]
ありがとよ。
[ミナカタは青年の傍を通った時に感謝を込めて青年の頭を手で軽く叩く。 嫌がられるならば簡単に払われるくらいに軽いもの。 そのどちらか、ミナカタの手が青年に触れた時、その動きが一瞬止まった]
………………
[一時の沈黙の後、首を傾げ頭を掻いてから用意されたカップに手を伸ばす。 何か思考を整理するかのように、しばし静かに紅茶とパンを口にしていた]
(34) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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それなら――… サイモンは人狼じゃなかったんだろうね。
[シーシャの考えに同意するように頷いて]
探して、止めるしかないんじゃない。
[どうする、の問い掛けに暫し間をあけて紡がれた言葉は 女性が居る事を考慮して選び取られたものだった。]
(35) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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そりゃー筋肉は……あるけどなぁ。
[肉付き、といわれた時、苦笑しながら言ったのは>>9 「あんたよりは」という一言を確り濁した。 山小屋を移れば、すぐにダウンとなってしまう。 二人が山小屋に入ったときも起きるわけはなかった。
そして翌朝も、遅い。 どこでも寝れるようでなければ、そうそう旅なんてしていられるわけがない。]
(36) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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[ガーディの言葉に、此方も小さく頷く。]
そうだ。"止める"っきゃ、ねーんだよな。 自分のためにも。
はっ、マジで"血祭り"でやんの。
[警邏に吐き捨てた言葉を思い返しながら、この状況を作った"人狼"へ向けて、罵るような調子で笑う。 そうして数拍の後に、また問うた。]
探す、つったってさあ。 そもそも、"人狼"の特徴も、俺よく知らないし。
ヒトに化けるってことは知ってるけど。 どーやって見分けんの?
(37) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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……あぁ、昨日の死体と同じだな。
[黒フードの青年の説明>>30を聞いて、ミナカタの脳裏に昨日見た死体が再び浮かび上がる。 死体がただの他殺とされなかった理由。 ”食われた”痕があること。 到底人が為したと思えない痕があったのだ]
どーする、ってもな。
[問い>>32を聞きながら、壁際で苦悶の声を零す女性>>33を横目で見る。 正しい反応と言えば正しい反応か。 ミナカタは既に見ているため、妙な慣れが現れていたが]
(38) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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どうする、と言われても…。 どうやって探すものか、
[探すと言うガーディの言葉を聞いて。 探す当てはあるのだろうか。]
第一、自分から自分が人狼です、だなんて言って来ないだろう……。
[そうしてくれるのならありがたいが、 ――ありがたいが、その後は。]
(39) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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…探し方分からねぇなら相応の対応するっきゃねーんじゃねぇの。 このまま放っとくわけにもいかねぇ。
[ミナカタが口にしたのは出来れば避けたい方法ではあるだろう。 それでもそれ以外に手段が無いならば忌避している場合ではない]
(40) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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物語の中なら――… 人狼を探し出せる者が居たりするんだけど。
[どうやって、と言うジェニファーの声に 僅かに困ったように呟いて肩を竦める。]
ま、居たとしても名乗り出れば更に危険に晒される。
[可能性を口にはするがそれ以上言及はしない。]
(41) 2013/07/26(Fri) 23時頃
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相応の対応、か。
[少しだけ考えこむように、視線を下げて ミナカタの言葉をなぞる。]
――――……。
[悩ましいといった表情のまま、漏れるのは吐息。]
(42) 2013/07/26(Fri) 23時半頃
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――手段は共通認識として持てた、と思うけど。
じゃあ、誰を?
[一人ひとりの、顔を見る。 あまり表に出る方ではないとはいえ、それは思い出が無いというのと同義ではない。 この村で過ごした時間のぶんだけ、彼らとの関わりはそれなりには有るのだ。]
――で、もう一人居なかったっけ。なんか、ちっこいのが。
[姿が見えない彼女の所在を問う。]
(43) 2013/07/26(Fri) 23時半頃
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―翌朝―
[特別用事もない今日(元々は祭りだったはずだが)は、目覚めはやはり太陽の昇る頃。 山小屋に居る事に気付いて、はてなんでだっけとか考えたりもしたが、それはそれ。
頭をはっきりさせて、昨日集まった小屋へと向かった。 パンは礼を言ってもらうことにする。
そして聞いた話>>30。]
――ってことは、本当にこの中に、人狼が、いるのか。
[その事に驚いた、と。 声は、語っていた。]
(44) 2013/07/26(Fri) 23時半頃
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[――血祭り、それ相応の対応]
やられたら、やり返す…ってか。
[少し考えればそうなるのだろう。]
だけれど…、
[ぎゅっと握り拳を作って。 ...にとっては見知った相手ばかりだった。]
(45) 2013/07/26(Fri) 23時半頃
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ああ、デメテルだっけ。 まだ休んでるのかな。
[シーシャの言葉にその存在を思い出し辺りを見回す。 用意したカップは七つ。 サイモンとデメテルの分は、手をつけられぬまま。]
(46) 2013/07/26(Fri) 23時半頃
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ちっこいの……あー。 何かよく分かんねぇこと呟いてる奴か。
[黒フードの青年>>43が示す少女についてをミナカタも思い出せたが、その所在を知るわけではなく。 問いには肩を竦めるばかり]
寝てるかどっかふらついてんじゃねーの。
もしくは ──── 顔を出せない状態にあるか。
[その言葉に二つの意味が含まれていることに気付く者は居るだろうか]
(47) 2013/07/26(Fri) 23時半頃
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