282 【恋愛RP村】星降る夜に、ワルツの音を
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[案外、自分に自信がないのだろうか。 いつも何か熱中している印象が強くて、 その内面を窺うことはなかったが。
他にも流瀬の知らない一面を知ることができるだろうか、 そんな" これから "に、ふと思いを寄せる。]
……ダンス、俺もそんなうまくないんだけど。
寛大で優しいこころさんなら ターンで放り投げたくらいで 嫌いにならないって思ってるよ。
[大丈夫放り投げたりしないって、そう続けて、 彼女の背中に手を回し、ステップを刻みはじめる。]
(177) yunamagi 2018/09/07(Fri) 12時頃
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[さて、ダンスの出来はどうだったろうか。 アップテンポな曲やスローナンバーもあっただろう。
こんなに密着するものだったっけ、 2年前に踊った時は特に気にしなかったのに、 肩や背や腰に触れる指先から 自分の緊張が伝わらないように苦心して。 踊りの途中、会場の片隅に――違和感。]
(178) yunamagi 2018/09/07(Fri) 12時頃
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あれ?
[時計塔から見えた肥ったおじさんだ。>>3:169 それは聖が見た用務員のおじさん>>3:165とは 異なる何か。 あのとき、別のものを見ていたことに 流瀬は気づいていない。]
こころさん、見える? あのひと、あっちの、隅の。 つぶらな眸の、なんか、 ぼうっと周りが光って――――。
あ。
[眺めているうちに、ふ、と視界から消えた。]
(179) yunamagi 2018/09/07(Fri) 12時頃
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[移動したようには見えなかったから、何度か目を瞬いて。 こころはその姿を捉えることができたろうか。]
…………何だったんだろ。
[ぽつり、不思議そうに呟いた。]**
(180) yunamagi 2018/09/07(Fri) 12時頃
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[気のせいだったのかな、そう思いかけて、 届いたこころの声。>>195 瞬きをする彼女。 ああ、彼女も視たのか。 うつつのものではない何かと出くわしたみたいな 不思議な感覚だ。]
見た、きっと一緒のを。 ……ちょっと、 思ったのと違うフォルムだったな。
[互いの顔を見合わせてでもしたら、 おかしそうに笑って。
もう運命に任せるようなことはしない。 それでも、こんな不思議に彼女とともに 出会えたことはどうしたって嬉しかった。]
(211) yunamagi 2018/09/07(Fri) 22時半頃
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うん、俺も。 こうしてこころさんと一緒に踊れて、 楽しいし嬉しい。
[さっきよりずっとリラックスした笑顔。>>196 伝わって、流瀬の顔もほころぶ。
同じように嬉しそうな彼女の声音に耳澄ます。 ああ、でも。 また先に言われてしまった。>>197]
(212) yunamagi 2018/09/07(Fri) 22時半頃
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そのつもりだよ、勿論。
一緒に、いろんな所に行って、 いろんなものを見よう。 いろんなことして、いろんなもの食べよう。
だってこころさんは、 俺の推し――――だからね。
[それも願わくばこの先、ずっと。 キラキラと視界のどこかで 淡い星の粉が舞って煌めくような感覚。 星の精が祝福をくれたみたいな、 世界が輝くような感覚をなんと呼ぶのか、
ちゃんと――――理解している。]*
(213) yunamagi 2018/09/07(Fri) 22時半頃
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――55日後――
[その日は久しぶりに外で会えた日。 あれから、学園内では毎日のように顔を合わせて。 しかし、一応流瀬は受験生だ。 休みの日は頻繁に会うというわけにもいかない。
私服のこころを見るのもきっと久しぶりで、 かわいい、という心の声は制止する間もなく、 音になっていただろう。
彼女を送る帰り道、 家の近くまでくると足の歩みは鈍くなる。 さよならをいう時間を少しでも遅らせよう という企みはやがて終焉の時を迎える。]
(233) yunamagi 2018/09/07(Fri) 23時半頃
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ん、と、じゃあ俺はここで。
[黄昏時、これ以上暗い時間には返せない。 またすぐ学園で会えるんだから、 名残惜しいと思う気持ちに言い聞かせて。
言い聞かせたはずなのに。 沈む陽を受けて、オレンジ色に染まる彼女の手を 気づけば引いていた。]
(234) yunamagi 2018/09/07(Fri) 23時半頃
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新しい挨拶。
[頬に。 近づいて触れるまでのモーションで、 避ける時間はあった筈だ。 もし唇に彼女の頬の――よく伸びることを 流瀬は知っている――感触が残れば、 やはり少し赤くなって、]
おやすみ。
[大丈夫、夕陽でわからないはずだからと、 目を逸らすことはなく見送ることができただろう。]*
(235) yunamagi 2018/09/07(Fri) 23時半頃
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