207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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ヘクターは、セシルのあの瞳は何だったんだろうな、とふと思った。
2014/12/14(Sun) 21時半頃
ミナカ、解毒剤を手に入れたから後で来い。
お前も大方毒を受けているのだろう?
[医務室で治療をしているミナカの様子を見ていた私は、彼の動きが何処か可笑しいのに気づいていた。
グレッグに襲われたのだからミナカも少しは傷を負ったのだろう。]
解毒剤? 良かった。
リーの馬鹿も一応何か知らないけど、薬くれたみたいで。
[船長の聲に少しだけ安堵の息を吐く。
だがすぐにはそこには向かえない。]
船長……副船長が、自分は人狼が判る能力を持ってるとか
言い出したけど……フェイク?
それとも……。
[既にフランクの手によって暴かれているとは知らず、
真実ならば。彼を懐柔する事が出来ないなら。
生かしておくわけにはいかなくなる。
あの捕虜の様に。]
人狼が分かる能力だと?
……。
[少し考えてみて、セシルの証言を思い出す。]
可能性は低いだろう。
もしそうならセシルのことは攻撃しなかったはずだ。
は? 副船長セシル襲ったのか?
皆敵に見えるチキンってことか?
[すぐに返って来た聲に、船長の頭の回転の早さよりも
セシルが襲われた事に驚いた。
ホレーショーを探しに別れたあの後だろう。
益々警戒の色が濃くなった。]
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[ミナカの返答を黙って聞いて。 何故黙っていたのかと言う言葉にふっと笑う>>140>>144]
……そうだな。 俺は無暗に死にたくねェ。 手札を明かすのは相手が明かしても大丈夫な奴だと判断した時か、それと引き換えに何かを得たい正念場だけよ。
……成程、人狼も死にたくねぇか。 人を喰うのも奴らが生きる為の性ってぇなら。 シンプルでいい。 命を預かるテメェらしい答えだ。
(154) 2014/12/14(Sun) 22時半頃
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チキン…。
彼は生き汚い類の人間だ。その可能性もあるだろう。
[そして私その汚さに生命の強さを感じて、密かに彼の姿勢を好いていた。]
言い方を変えれば生き残る為にはなんだってするだろう。
気をつけなさい。
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[一泊の間。 どこか呆れたような、警戒するような眼差しを向けるミナカにまた笑った。息を吐く彼に呼応するように一瞬だけ空気が緩む>147]
……悪ィが、俺にスマートさを求められても困る。 そういう柄じゃねぇんでな。
そうさな、単刀直入に行くか。
(157) 2014/12/14(Sun) 22時半頃
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―――テメェが「どっち」か確かめさせて貰う。
[そう吐き捨てるや否や、ぶわりと男の纏う殺気が膨れ上がる。 地を蹴ってミナカの懐に突っ込むと、槌を構え横薙ぎに振るった。
船底でセシルに放った時と同じような、正体を見極める牽制の一閃。当たった所で致命傷にはならないだろうが、さてどうしたか*]
(158) 2014/12/14(Sun) 22時半頃
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……生き汚い……か。
[表裏一体。]
ああ。気を付ける。なるべくな。
[目の前の男を見据えながら返すのは曖昧なものだった。]
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よく言われる。
[槌を一閃すると、迷いを見せたミナカの左腕に一撃が入る。>>165 右腕左腕を掴んだまま、抗議の声を上げるミナカに怖い怖いと首を竦める。]
そりゃあ勘弁して欲しいな。痛そうだ。 俺も願わくば医者が化物じゃねぇといいなぁとは思ってるぜ。 航海士程じゃなくとも色々と不便そうだから、なぁ!
[脂汗を掻きながらこちらを睨みつけるミナカに今の所異変は見られない。 が、遺言のせいか、セシルと相対した時よりも油断は抜けていなかった。もう二、三発入れればはっきりするだろうか。 くるくると槌を回転させ、今度は足を狙って殴りつけようと*]
(171) 2014/12/14(Sun) 23時頃
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……生き汚いって言うなら、あんたもだな。
[唐突に喋り出す。]
あんた1人しかいねえんだから。
2つ同時に護ろうなんて欲張り過ぎだ。
騒ぎが収まったら、素顔のあんたとギリ―とで酒飲んだら。
楽しいだろうな。
なぁんてな。下らねえ家族ごっこなんて1日で飽きたわ。
やっぱりヴェラの言う通り。仲間なんて邪魔だし。面倒臭い。
だから、俺は好き勝手にやるわ。
あんたらも勝手に仲良しこ良しやってろよ。
(もう、謝罪も、感謝も、想いも、伝えられないけれど。)
欲張り?そうだな、私は生き汚いよ。
両親の死んだ日からそうであった。
…私の仔だろう。ヘクターの首を獲ってこい。
[彼を信じて、私はそう聲をのせた。]
そうしたら、酒でもなんでも。素顔でも。
五月蝿い、勝手に生き残って私にそんな口聞いたこと後悔してろ馬鹿。
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[ミナカがいつものように軽口を叩く。 戦闘中の一幕のようなそんなやり取りの中、 彼の口元が歪な半円に歪み、それを目に留めた刹那。]
――――っ!!
[放った槌を軽々と躱し、紅い月を背に男が飛んだ。 まるで人間業とは思えないその脚力に目を遣れば、 煌々と光る4つの紅い目に、銀色の足。 ヴェラとはまた違う、本当に『化物』染みたその姿に一瞬目を見開いた]
ぐっ!!!
[槌を持つ腕に鋭い牙が刺さる。痛みに顔を顰め、血を撒きながらも槌を取り落すまいとしっかりと握りしめた]
(184) 2014/12/14(Sun) 23時半頃
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―――は、は。 ようやく本性を現しやがったか。 グレッグの遺言は本当だったんだな。
へッ、 化物様にそう言って貰えるたぁ光栄だ、ねぇ……!
[腕に牙が刺さったままのミナカ。その身体を空いている方の手で掴み、鳩尾に蹴りを叩きこもうと放った*]
(186) 2014/12/14(Sun) 23時半頃
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グ、ッ……!!
[噛まれた腕に力が籠る。 手首を引きちぎられそうなその感触に顔を歪めつつ、 蹴りを放つとそれがミナカの腹に入った。]
………はっ、は……
[荒い息を吐きながら内心その力に舌を巻いた。 やべぇ、流石に強ェ。 ヴェラの時は殆ど奇襲に近かったが、こうして一対一で真っ向から挑むのはやはり無謀だったか。
だが今更後には引けないのだ。 再びこちらに駆けてくる狼を迎え撃とうとして]
(205) 2014/12/15(Mon) 00時頃
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ッ―――
[フェイントに、一瞬対応が遅れた。>>198 ミナカの動きが鈍っていたおかげか、急所を食い千切られるのは何とか避けたが、狙いが逸れ、腹のあたりに牙が突き刺さる]
う、ぐっ、 あっ………!!
[激痛に目が見開かれる。口から悲鳴が零れ、血を吐いた。]
(206) 2014/12/15(Mon) 00時頃
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この、クソッ、野郎がぁ………っ!!!
[痛みに歯を食いしばる。 血で滑る鉄槌を取り落さないように握り締め、 こちらに被りついたミナカの胴体にそれを振り下ろした*]
(207) 2014/12/15(Mon) 00時頃
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ヘクターは、ミナカタに食いつかれて荒い息を吐いている。
2014/12/15(Mon) 00時頃
[時折彼が私を見る目に一種の熱情が篭っている気がしたのは
こういうことだったのだろうか?
最初から絶望の道化師なんて存在しない。
そんなものは船を纏め上げる為の偶像だった。
だが彼が望むのであれば、彼と対峙してる間は
その絶望の道化師に身をやつそう。
もう彼の世界が見えなくなってしまう前に。]
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っ、ぐぅっ……!!!
[腹に牙が食い込む。 獣が左右に頭を振る度、ぐちゃりと 臓物が引きちぎられる嫌な感触がした。 痛みと言うより只々熱く、久方ぶりの傷に顔を顰める。
槌を振り下ろすと双頭が一つ潰れ、 けたたましい悲鳴がそこに鳴り響く。 痛みに持っていかれそうになる意識を堪えながら、 そのままもう一つの頭も潰してやろうと振りかぶりかけた時。
獣に強く身体を押される]
(219) 2014/12/15(Mon) 01時頃
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[甲板の淵。 獣の力には敵わないから、彼が共に海に引きずり込もうとするなら力では抗えないだろう。 それでも、足掻くと決めたのだ。]
はっ、クソ喰らえ。 そんな趣味の悪ィ場所へのお誘いは御免だね。 落ちたきゃテメェが一人で落ちな!!
[呻くようなその声に瞳孔を見開いて。 それでも最後まで生に喰らいつくように ハッと嘲笑って告げてやる。
そのまま程なくして、痛みに意識を手放した**]
(221) 2014/12/15(Mon) 01時頃
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