167 あの、春の日
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-寮・自室-
[憂鬱な朝が始まる。眠い。非常に眠い。 重たい瞼を擦り、教科書と筆記用具を鞄の中に放り込む。]
――…おっと。
[忘れてはいけない。鉛筆の擦れた跡で、ぼろぼろになっているノートを大事そうに入れる。]
授業なんて… 死ね死ね死ね死ね死ね死ね 死んじまえ〜♪
[呪詛めいた歌を口ずさみながら、自室を出ていく。 今日は数学だった気がする。ヤツに宿題を写させて貰おう。 尤も、タダで見せてくれる気はしていないが。]
(8) 2014/03/03(Mon) 00時頃
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……それは、旅立つ人目線の歌だもの。
[小さく、誰かが呟く。]
[ぺたり。
無意識に、数学書を支える手とは逆の手が、木肌に触れる]
……ああ、そうだったな。
[ぺらりとページをめくりながら、低い声で呟いた]
僕には、やりたいことがあったのだった。
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-寮・食堂-
……あれ? [食堂は珍しく人気が少なかった。いつもならこの時間なら、大盛況のはずなのに。 ふと、カレンダーを見やると、桜が吹雪いていた。ああ。そうか。]
春休みじゃーん……早起きして損した…… [せっかくだし、続きでも”描く”とするか――… そんな思考が軽く過るけれども、……ひとり、居た。]
――あ…… い、居たんだ……?
[>>2 自分とは、遠い生き物。――イケメン。 同じ部屋なのに、どうしてこんなに境遇は違うのだろうか。 もっとも、同室だから自分もイケメンになったら苦労はしないが。]
(13) 2014/03/03(Mon) 00時半頃
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[木肌に触れていた手は、一度するりと撫でて。
ごく自然な仕草で、その手を持ち上げてひらりとマユミに向かって振った]
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そ、そうなんだ……? 呼び出しなんて……俺は先生からしかないよ…… 春は……別れと別離の季節かな……うん… 出会い……下さい……
[>>18 なんだかゲームのなかでしか起こり得ないような事を、話されている気がする。 どうやったらフラグを立てられるのだろう。解らない。]
うーん。俺は今日授業だと思ってさ…勘違いしちゃったよ……ふぁあ…
[ふと、隣にある箱に褐色の瞳を落とす。彼の傍にあるということは、]
――それ、メイク箱……?触っちゃ駄目…??
[化粧はさっぱりだけれども。絵心でなんとかならないだろうか。なんて下心を少し見せつつ、]
(23) 2014/03/03(Mon) 01時頃
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――……風邪引かないように気をつけてくださいね。
それだけ、言えばいいのに。
申し訳ありません、ハルカ先輩。
[木肌に触れた手をこちらに向けてくれたハルカへ、申し訳なさそうに紡いだ。
この声はきっと、届かない。そう思ったから。
どうして?]
世の中は 夢かうつつか うつつとも
夢とも知らず ありてなければ
[26歳の自分と、16歳の自分。
唇から零れたそれは、詠み人知らずの和歌**]
別に謝ることはない。
言いたいことを、言いたい口調で。
そこに謝る理由など存在しない。
[かくいうハルカも、上級生にすら口調はぶれず、一人称は「僕」である。
偉そうだとか敬意が足りないとか言われるハルカより、よほどいいんじゃないだろうか]
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[>>21 入ってきた女性に思わず目を奪われる。雪のような白い肌に流れるような長い髪。確か、]
あっ……!ジリヤ先輩……お、おはようございます……
[今日はついている。どうせ隣のイケメンに目を向けたに違いないけれども。あの美しい先輩が、こんなゴミ虫みたいな自分に気を向けてくれたのだ。今日はツいている。 >>26 って、このイケメンは己の胸中なんてお構いなしのようで。さらりと返事を流していた。流石である。]
その大事な出会いすらねぇんだけれど…… どうせジェレミーは…一つどころかいっぱいあるんじゃねぇの……??
いや……うん…なんか寝ぼけていたみたいだわ…。 昨日も夜遅くまで描いていたからさ……大丈夫? ずっと蛍光灯付けてたけれど……寝れた?
[メイクに興味ある、と言われるとなんだか誤解を受けそうなので強く、]
い、いや。その……メイクをやってみてぇな……って。 あー!いや……じゃなくって……その…俺の顔じゃなくって。する方、ね… ほ、ほら、俺……美術部だしさ!
[言えば言う程、綻びる気がする。少しだけ、左手を噛む。]
(29) 2014/03/03(Mon) 01時頃
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[届かないはずの声が届いたことに、最初違和感は覚えなかった。
それくらい、自然で、当たり前のことのように感じたのだ。
おかしい、という理解は遅れてやってきた]
む?
[数学書を抱えなおし、わずかに首を傾ぐ]
君も、なにか後悔しているのか?
……僕のように。
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[>>30 彫りの深い、その端整な顔立ちを見つめる。 ラブレターを代わりに渡してくれ、と何度か頼まれた事もあっただろうか。 全く、そうやって何度ぬか喜びさせられたことか。 ……まぁ、この同居人に罪はないのだけれども。 そういう日は、画面の向こうの彼女に話しかけるのだ。]
いやぁ……、さ、三次元の女子はハードル高いですよ……
そっか。なら良かった……。 今いいところまで描けたんだよね……
[そう言って大事そうに学生鞄を触る。このなかには命の次に大事な、あれが。]
ん〜…… そ、そうだね…… ジェレミーにやるのも…なんだか…アレだし…
[男同士で顔を向き合わせてメイク大会も、ちょっと薔薇臭い。朝からハード過ぎだろ。そう言って顔を俯かせていると、]
(34) 2014/03/03(Mon) 01時半頃
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――…痛いッ!
[>>31 ヤツが来た。春休みだというのに、今日が数学の授業だと思っていたのは、きっとこいつの所為だ。唾液塗れの左手で教科書を拾うと、]
…あ、うん……ごめんね……??
[なんで謝らなければならないのだろう、という理不尽さを感じつつも、しぶしぶ渡す。唾液塗れの数学書だけれど。]
……ぁ。丁度いいや…… ハルカ…メイクしてみない…? …って、朝から豪快だな……
[>>32 白雪姫のような美人がなんとなく見ているような気もして、(己の願望とも言えるが、)]
それか………じ、ジリヤ先輩とかどう……? ほ、ほら。俺じゃ話しかけられねーけれど… ハルカや……、ジェレミーなら…いけるでしょ??
[友人を出汁に、白雪姫に少しでも触れられるならば。]
(35) 2014/03/03(Mon) 01時半頃
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おー。ハルカの顔なら心置きなく出来そうだ…! …口紅?うーん…解んねぇけれど…、美味しいんじゃない? ほら、キスはレモンの味とか言うし…レモン味かも……
[>>34 色んな意味で、という言葉は敢えて口にしなかった。 どうせ透けているだろうけれども。 化粧の事より、親子丼の心配をしているのは相変わらずである。 口紅に関しては、ゲームのなかの知識を総動員して答える。 そんな事をするよりかは、隣に立つ同居人に聞いた方がはるかにスマートなんだろうけれども。 そして、続く色気の無い言葉に、]
……え゛っ。い、い、いや……違ぇよ! ほら…先輩に会えるのもあとちょっとだし…最後にーって!
(38) 2014/03/03(Mon) 02時頃
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うーん……?なんか違うような気がするけれど…… そ、そうなんかな……綺麗になる為…だと思うけれど。
[>>39 凄まじく勘違いしているだろう事は、流石の自分にも解ったけれども。 キスも口紅の味も解らない自分は、言葉を濁した回答しか出来なくて。]
えー…、いや、ハルカも…その、…かゎ――…化粧映えすると思うよ?…知らねぇけれど。 ただ、う、うーん…そうだなぁ…、じぇ、ジェレミー…どうする? ま、まぁ先輩次第じゃねぇかな……
[肝心なところの決断は、いつも他人任せ。どうせ自分には下せないのだ。左手を噛もうとして――…すぐに手を無理矢理降ろす。おずおずと、流れる髪の毛を眺めていた。]
(42) 2014/03/03(Mon) 02時半頃
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>>41 苺味ですか?! ……そういう問題じゃねぇか……。 んじゃあなんでキスはレモン味とか…言うんだろ?
って。あっ……そ、その……、ジリヤ先輩ですよね? 卒業式…先輩、き、綺麗でした……卒業、ぉ、おめでとうございます。 俺は2年の…し、し、シーシャって言います…
[気が付けば流れるような長髪がすぐ傍に。 やもすれば、桜の甘い香りさえしてしまいそうな色香に、目が眩みそうになる。 左手を噛みたい衝動に駆られるけれども、ヤツが傍にいる間は。我慢我慢。]
――ぁ、あの…め、メイクに協力してくれるんすか?
(43) 2014/03/03(Mon) 03時頃
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――…うーん。そうっすか。 いちご100パーセントじゃねぇですか。
[>>44 やはり己の名前は知っては貰えていなかった。 美術室に籠りきりの自分なんて、せいぜい絵でしか名を示す事は出来ないのだろう。]
おー。協力してくれますか……?ぁ、ありがとうございます…っ。 ――んん。でも、どうやるんだろ……? じぇ、ジェレミー……教えてー……
[雪のような無垢な肌に色を乗せる事の、なんと美しい空想か。 その真っ白なキャンバスには、一体どのような色が栄えるだろう。春らしくフーシアピンクのチークに、菫色と空色を混ぜたようなアイシャドー。 知識は無いけれども、脳内で思い描く姫は、春の訪れを告げる妖精のように幻想的だった。
けれども、メイク箱だなんてまるで宝石箱のようで。 このまま無断でメイク箱を開けるのは、男子禁制(ただしイケメンを除く)の聖域に土足で入るのと同じような気持ちであり。 困惑した褐色の瞳は、同居人に向けられた。**]
(45) 2014/03/03(Mon) 04時頃
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えっ、……――――?
[食堂へ行くと、ハルカは確かに口にした。それを聞き届けて窓を閉めたというのに、また彼女の声がする。
振り返れど、眼前にあるのは外界と隔たるガラス窓。
続けて、彼女は問うた。
「僕のように。」
そうだ、ハルカは女性であるけれど、一人称は「僕」であった。
けれどどうだ、自らの中には、「私」と言葉にする彼女の姿も存在している。
数度、黒眼を瞬く。大きく、息を吐く。]
……はい。
とても、……とても大きな、後悔を。
[言葉に滲んだ苦味を、溶かしていくかのようにゆっくりと紡いだ。]
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ぇえっ…?!な、なに言ってんの……
[>>47 ルームメイトの甘言に言葉こそは反抗的になったけれども、声音は満更でもないように聞こえただろう。言われるがままに、乳白色を押し込めたチューブを取り出す。それをパールくらいの大きさにして、パフに乗せる。]
……ぇ、えーと。よろしくお願いします…
[左手を噛みたい衝動を必死に殺しながら、小さく会釈をする。キャンバスとは違って立体的な、それも、異性の顔に色を乗せる事の難しさに困惑する。ルームメイトはそんな刺激的な事をいつもしているのか。なんて羨ましい。日常のなかに突如訪れた非日常に、身体が色んな意味で震える。
>>54 姫の顔が一層近く迫る。肌理の細やかさが男の自分にも分かって。思わず嚥下をする。 やはり上級生ではなくて、腐れ縁の顔を借りるべきだったのだろうか。それなら気兼ねなかったのに。 けれども、もう、後戻りはできない。同級生達の揶揄めいた眼差しが、なんとなく後ろから刺さっている気がする。]
(58) 2014/03/03(Mon) 21時頃
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――……っ、
[おつゆ描きのように、慎重に色を塗り重ねていく。乳白色を塗り終えた後は、ベースメイクで丁寧に。 何度も何度もルームメイトの顔色を窺って、化粧品の使い方を教わる。 目の前には、眠る様にして目を閉じて、己に魔法を掛けられるのを待つ姫の姿が。左手が小刻みに震えるのを叱咤して、続ける。大丈夫、これはキャンバスだ、キャンバスだ……]
……っ、だ、大丈夫ですか?擽ったくありませんか? 今……ファンデーション…?っていうところまで終わりました。
次、アイシャドー…瞼とかを塗ろうかと思うんですけれど…… せ、先輩は、な、何色が好きですか…? お、俺は…アイリスとか…ボルドーとか……紫系の色が大人びていて…先輩に合っているかな…って思いますけれど…
[粉雪のようなルースパウダーを乗せたところで、ひとつ息をついて声を掛ける。 いよいよ色乗せ――…アイシャドーやチークの出番だけれど。花束の様にテーブルの上に並べられた化粧道具を見て、姫はなんて声をあげるだろうか。 きっと、己の顔はチークを乗せていなくても薄紅に染まっていただろう。]
(59) 2014/03/03(Mon) 21時頃
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―裏庭―
そうか。
[マユミとの会話が成立する。
冷静に考えれば、どう考えてもおかしいのに、やはりそれは、ごく自然な、当たり前のことのような気がした。
そうだ、今のこの状況に比べれば、これくらいの不思議はどうということはない。
当たり前のように、10年前の春にいる、この状況そのものの方がよほど不思議だ]
そうか。僕と同じなのだな。
後悔を抱えて、なぜか10年前のここにいる。
これは、夢なのだろうか。
[夢だとしたら、誰の?
己の見ている夢か。それともマユミの?
それとも……皆の見ている夢なのだろうか?
考えても、答えは出ない]
後悔を抱えているなら、やり直してみてはどうだろう。
人生に「もしも」はないというが、今僕たちは「もしも」の世界にいる。
後悔しなかったバージョンを体験してみるというのも、悪くないかもしれない。
[10年前の自分には、踏み出す勇気が足りなかった。けれどその結果を知っている。嫌というほど味わった、苦い苦い後悔の味を知っている]
うまくいっても、いかなくても。
どうせ、夢なのだから。
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解りました…紫…
[>>65 眠り姫のようにゆっくりと瞼が開く。深海のような瑠璃に吸い込まれそうになる。透き通るような瑠璃にはきっと、赤みがかった紫がコントラストを生むだろう。 奮然としてアイシャドーの箱からチップを取り出すと、ボルドーを掬う。 >>62>>69 同級生が何か後ろで言っているけれど、生返事で『ありがと』と端的に。 目の前のキャンバスに――姫に、集中するしかない。]
………。
[己の長い前髪の間から汗が一滴流れた。それを拭う間も、余裕も無いまま、チークを探す。紫系に統一した方が色が締まるだろうから、同じピンクでも少し紫寄りのマゼンタを選ぶ。こういうのは美術でも同じだ――…多分。
漸く出来上がる、マスカラやアイブローなどのデリケートな部分は、ルームメイトか、彼女自身にお任せしよう。尤も、眉も綺麗で、睫も人形のように長い姫には無用かもしれないけれども。そして最後には――桜色の口紅で仕上げてみたい。 甘い空想に浸りながら。毛足の長いブラシで撫でるように頬を滑らせると、]
――ッ、俺はスッピンです!って、あー!
[>>65 意外な一言に、思わずチークが唇の横まで来てしまった。慌てて湿らせたパフで掬い取る。]
(74) 2014/03/03(Mon) 22時半頃
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……お前ら…五月蠅いよ……?
あ、せ、先輩……すいません、こいつらはモブなんで…き、気にしないで下さい… すいません……すいません…
[>>70 なんでそんな歯が浮きそうな台詞言えるのか?! このイケメン、チートである。自分だって言ってみたいが。 魔法の呪文「ただしイケメンに限る」が過る。 >>73 腐れ縁の言葉も追い打ちとなり、何故か謝ってしまう。 それでも何とか手を動かして。必死に脳内をキャンバスと置き換えて塗る。いつも歌っている悪の組織の歌も何故か蘇る。 暫くして。漸く、崩れた化粧を直し、ふうと息をつくと、]
あ……えーと…出来ました…… ど、どうでしょうか…?マスカラとかアイブロー?っていうの? 睫とか眉毛とかは弄らないで良いと思うんですけれど……
――…あ、っと。最後に、
[リップグロスからブラシを取り出して、桜色に光るジェルで――… 美しい三日月を描く、唇に触れた。]
(80) 2014/03/03(Mon) 22時半頃
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シーシャは、ジリヤに鏡を差し出して。俯いた。
2014/03/03(Mon) 22時半頃
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修行なんて……俺には無理だよ!
[>>85 反論しようとするが。どうしても声は上擦ってしまう。 けれども、>>87聞き慣れない大声に振り返れば。 本当にお伽噺の御姫様のように、魔法で一層美しくなったシンデレラの姿が。 己の拙い魔法で綺麗になれたなら。魔法使い冥利に尽きる。]
――…喜んで頂けたようで何よりです。 あ。あの……その…凄く……き、きれ…… ――…似合っていますよ。
[そのままふらふらと、食堂に据えてある水をコップに注ぐと、勢いよく飲んだ。 砂漠に水が染み込むように、ヒートアップした身体に染み渡る。 眩暈がしたのか、そのまま火照った顔を庇うようにして椅子に深く座り込んだ。 腐れ縁の目が傍にあるにも関わらず、左手は口のなか。 なんとなく此処にいるのがいたたまれなくなって。上気した顔を上げると、]
あー…俺は部室に行ってみよーかなぁ、と思うんだけど……。皆は……どうすんの?
[特に声が掛けられなければ、その後、暫くして美術室に向かうだろうか。]
(92) 2014/03/03(Mon) 23時頃
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夢 ――――……なのでしょうね。
[ルーカスとぶつかる少し前。
考え事をしていたのは、帰ってきたハルカの言葉を考えていたからだ。
こんなことが、現実に起きるはずがない。
目の前には、ルーカスが居る。10年前のまだ、幼い面影を残したクラスメイト。
26歳の自分自身が、それを懐かしいと見つめている。]
やり直し、そうですね。
できることなら、……
[口にしかけたそれは、未だ飲み込むように沈黙に流し
けれどハルカもまた、同じように苦く思うところがあったのかと、ほっと綻んだ口元は彼女にはつたわらないけれど]
ええ、やってみましょうか。
素敵な夢にできるよう、頑張りましょう。
私にできることがありましたら、仰ってください。
今の私なら、昔の私より頑張れそうです。
[その声は、弾むような音色をしている。]
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えぇ……っ?!しゃ、写真…? そ、それは…ほら…せ、先輩も迷惑がってんじゃねぇか…
[>>85>>90 自分が息をついている間にとんでもない話が進んでいたようだ。 けれども、拒まれなければルームメイトの服の袖を引っ張って、]
ジェレミー… ――…写真、俺も欲しい。分けて。
[媚びるような視線と囁き声を送った。]
(93) 2014/03/03(Mon) 23時頃
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ああ、夢の中でまで後悔を繰り返すのも、詰まらないからな。
[弾むような声で、やってみようというマユミに、こくりと頷く。
その様子までは、見えなかっただろうが]
せっかくこうして会話もできるのだからな。
僕にできることがあれば、いつでも言ってくれたまえ。
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え………? ぅ、うん…それは俺も色んな意味でビックリだなぁ…。
――…痛い。
[>>95 頭のなかにハテナしか思い浮かばなかった。 この色気も化粧っ気も無い、彼女が、”腐れ縁”というカテゴリの枠から外れる事はあるのだろうか。 いや、よくよく見れば顔は凛々しいというか、目鼻立ちの整った、綺麗な顔だと思う。 けれども素直に言うのは非常に負けた気になる。何故だ。 >>96 そして刺さる箸。丼や湯呑じゃなくて良かった。乾いた音をたてて割り箸が落ちた。 慌てて左手を口から放して、手元のおしぼりで唾液とご飯粒を拭う。]
んー…学習と言えば…… 俺、数学の宿題…全然解んなくてさ… ハルカ…今度教えてくれない? ま…図書室かどこかで……急がねぇからさ。
(103) 2014/03/03(Mon) 23時半頃
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