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ケイト! 今日がお前の命日だ!
[身体が揺れているのは、何となく分かった。
だが、声は――]
――ああ…
[気付いていただろうか…?]
[暗がりの中、男は自室でホリーに近寄りながらも]
…メアリー、そっちは大丈夫か?
寮が停電になったな…どうやら、嵐と雷の所為みたいだ。
…っと言っても、分かっているだろうが…
怪我は、していないか?
[自分が倒れた所為で、今どこにいるか分からない共感相手に呟いてみる]
大丈夫ですよ!
やっぱり全部電気が落ちてるみたいですね。
[響いてきた声音に、ほっと胸をなでおろす。
具合が悪そうに寮に引上げて行ってからしばらく見ていないだけなのに、随分時間がたったような気がして]
ええ、無事です。
談話室で座っていたので何事もありませんでした。ユリシーズ先輩も近くにいます。
先輩は、大丈夫ですか?
一人になってたりしませんか?
[闇の中、この声が光になればいいなと]
[響いてきた明るい声に、ああ、いつもの彼女の声だ。と安心する]
そうか、大丈夫なら良いんだ。
電気落ち…もう何分か経っている筈だから、きっとブレーカーも上がらなかったんだろうな。
[数分の間で、間取りを理解している3年か寮母がブレーカーを上げている筈だから。
そう男は、10年前の記憶を思い出して――]
――いや、上がらなかったんだ。
暫くはこのままだったな。ああ、そうだ、忘れてたよ。
[当時の記憶に、苦笑する]
俺の方は大丈夫だ。
まだ暗いままだが…今はホリーと一緒に居る。
さっきまでヤニクも居たんだが、あいつは停電に慣れてる。
多分そっちに向かったんじゃないか?
[こちらの現状を報告し、メアリーの方を聞けば…]
…ユリシーズ、か。
[飲み会の時まで、ずっとワルだと思っていた相手。
花火の時は10年前と同じ様に接したが、言葉の端々からは、既にこの頃から予兆はあった様だった]
…まさか、アレがオカマになるとはなあ。
ユリシーズ、女みたいな悲鳴を上げてなかったか?
[ありえそうだ、と尋ねてみる]
ふふ、そういえばそうでしたね。
夜で真っ暗な中、雷で廊下が白く照らされて……
[フラッシュバックする思い出は、どうでもいいような一場面。]
あぁ、ホリーと一緒でしたか。よかった。
彼女も姿が見えなかったから……
[大人しい同級生を思い、大きく息を吐く。]
ヤニク先輩はまだいらっしゃってないですね。
大丈夫かな……
[停電に慣れている、という不思議な言葉に少々首を傾げたが、お風呂担当はそんなこともできるのかと少々うらやましくなったりで]
あはは、本当そうですよね。
ユリシー先輩、全然そうは見えないですけど。
[目の前に蝋燭の明かりで照らされた彼をじっと観察しつつ、思ったことを素直に伝える。]
悲鳴、は特に無かったですけど。
みんなでいたほうがいい、みたいな提案をされたのにはびっくりしました。
……怖いの、かな?
……ふふ。
ユリシー先輩、可愛い。
[彼の名誉のためにも伝えるつもりはなかったのだけれど
つい楽しくて、うっかりディーンにまで声を届けてしまった**]
ホリーの事が心配だったか?
[
だがヤニクがまだ来ていない、と聞けば]
…そうか。どこかで転んでいなければ良いのだがな。
[少し思案し]
では、俺もそちらに向かおう。
地中でヤニクも探すさ。
[そう言って、メアリーを安心させようとした]
[
外面を強く見せようとする者ほど、内面に弱い要素を抱えているものだ。
[それが定番だろう?と、声が響く]
きっと、この停電で本心が出かかっているんだろう。
そんな提案は、この頃のユリシーズの外見とは似合わんからな。
[そんな中、
…………可愛い?
あの時の外面での、ユリシーズが?
[暗がりの中、男は顔を顰めた。
…女子の感覚は、未だ理解出来んとばかりに**]
【人】 本屋 ベネット[楽しい時間が終わるのが悔しくて、雨の中、最後まで外に残る。 (62) 2011/08/29(Mon) 16時半頃 |
【人】 本屋 ベネット[肝試し。 (69) 2011/08/29(Mon) 18時頃 |
【人】 本屋 ベネット[魔法飛び交う場は、正気に戻った時点で、誰かのツッコミ待ちでその場から逃げた。 (74) 2011/08/29(Mon) 19時頃 |
ええ、同級生も私だけですし
こんな中だともっと心細いでしょうから……
よろしくお願いしますね。
[花火大会の終わり、駆けていったホリーの姿を思い出しながらディーン
……あ、ヤニク先輩いらっしゃいましたよ!
よかったぁ。
[談話室に現れたヤニク
足元、気をつけてくださいね。
何かあったら呼んでください。
[すぐに駆けつけるつもりで声を伝えた。]
ふふ、そうですね。
実は怖がっている、とか、そういうところが可愛いんですよ。
[不思議そうに帰ってきたディーンの声
あっ、でも秘密ですからね!
怒られちゃいます。
[ディーンならば黙っていてくれるだろうとわかっていても、最後に悪戯っぽく笑って]
-談話室に入る前-
そうか…そうだったな。
ここに残っている一年はメアリーと、ホリーだけだったな。
…では、勝手にホリーを現実に戻す訳にもいかんな。
[
ヤニクが無事到着している事を聞けば]
そうか…道中見つからなかったが、ちゃんと辿りつけてたか。
[ほ、と胸を撫で下ろし]
ははっ!まさかメアリーに心配される日が来るとはなあ!
…手を貸してほしい時があったら、言うさ。
[ただ、憎まれ役以外でだが――そこまでは、言わず]
-談話室-
[
だが…]
……やっぱり俺には分からん。
[女子なら可愛いと思えるのだが、どうも同性である男子にそんな感情は沸かないらしい。
多分メアリーの、女子の視点ならユリシーズが可愛く見えるのだろうと、男は一人合点し]
あ、ああ…黙ってるさ。
と言うか、俺がそんな事を言ったら、皆に病院送りにされてしまう。
[きっと精神内科に連れて行かれるだろう。
一度慌てた後、悪戯っぽく笑う声に溜息をつき…]
……メアリーの方が、何百倍も可愛いだろうに。
[意図せず、本音が零れた]
[
…ヤニクは、どんどん現実の方を思い出していってる様だな。
[ケイトもそうだった。
あの花火中、酔って潰れた男の意識だけの中、ケイトに違和を感じて]
……この頃のヤニクは、もっと言葉が下手だったのにな。
[違う。何かに呼ばれていたケイトも――
――こんな流暢に喋るヤニクも、ちがう]
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