人狼議事


112 燐火硝子に人狼の影.

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【人】 花売り メアリー

―― 調理場 ――

[聞いてはいけない事だったろうか、と。彼の話>>1を聞きながら思った。淡々と人狼について語る彼の様子は、普段とは大分違うものだったから。…けれども。今はもう屈託の無い笑みを浮かべる彼に、態々話を蒸し返すことも無いだろう。
――この話は、終わり。そう心の中で決めれば、微笑を返す。]

あ…えっと、はい。そうですね。
あの、アイリスさん?って方の分も、あった方良いですよね。
ここに居るなら、きっと。

(4) 2013/02/05(Tue) 00時半頃

 「サリス」――…?


[響きに覚えがあれどすぐには思い至らない。
シーシャと名乗る彼の紡ぐ言葉を聞くうち
思索にふける間が、少なからずあいた]


―回想/十数年前の或る夜―

[長期休暇でこの町の別荘を訪れていたある日。
飢えを覚え獲物を探しに町に出た。
煌々と輝く月が照らす中、見つけたのは一人の少年。
己よりも少しばかり年上に見える。
人の姿であれば力負けする可能性も否めない相手だったが
リヒトは金色の獣の姿へと変じ、人気のない通りで彼に襲いかかった]


 ――…グル ゥ


[低い唸り声をあげ、組み敷いた少年を見下ろす。
もがき逃げようとする彼の腕を押さえつければ
喰うものと喰われるものの立場は歴然となろう。
たすけて、とサリスなる少年が言うを聞きながら
金色の獣は心臓のある左の肩に薄い傷をつけその血を啜った]


[獣の舌に触れる命の味は甘美。
口腔に広がるその香に酔うように翡翠が蕩ける]


 良い声で啼いて呉れる。


[愉悦滲む人の声が赤く裂けた獣の口から零れた。
助けを求めた者がこれまでいなかったわけではない。
けれどその度、黙殺し飢えを満たしてきた。
今度もそうなるはずだったのに]


 サリス、か。
 私と同じになるなら、見逃しても良い。


[獣はわらいながらそんな事を言った]


[傷口をなぞるように幾度か舌を這わせる。
サリスの流した血と獣の唾液が混じりあい
人気のないその道にぴちゃりぴちゃりと濡れた音が響く]


 今宵は気分が好い。
 あの月に免じて、喰うのは止めておこう。


[気まぐれだと言わんばかりの言葉を紡ぎ
組み敷いた獲物の腕から前足を退ける。
いつの間にか意識を失ったサリスに届いたかどうかは知れず
じ、と翡翠は閉ざされた彼の目許を見つめた]


 夜に出歩くのは止めておけ。
 次に会うことがあれば――…


[二度はないとでも言う風に呟き
サリスの流した涙をぺろと舐める。
口にはあわなかったのか、獣は、つ、と顔を背けて]


 やはり血肉でなければ、満たされない。


[分かりきった事を口にする。
人間と己が違う存在なのは知っている。
相容れないと理解していたから割りきっていたはずなのに。
いつか命取りになるやもしれぬ気まぐれをゆるしてしまうのは
どこかに甘さが残っていたのかもしれない。
金の獣は獲物の命を奪わぬまま、再び闇へと姿を消した]

―回想/了―


 ――…昔、そんな名を聞いた覚えがあるな。
 会ったのは一度きり。
 それからどうなったかも知れない相手だ。


[ぽつり、つぶやきを漏らす。
シーシャという名であると認識していた男が
サリスと名乗り直せば、ピクと柳眉が跳ねた]


 まさか――…


[悪い冗談でも聞いたかのように信じられぬといった風の声]


【人】 花売り メアリー

[部屋へと踵を返す姿>>1:71へと追うように声を掛けて]

――あ、フランシスカさんも。
もし、何か必要なら言ってくださいね。
簡単な物でよければ、後からでも準備しますから。

[そう言いつつも、手早く皿へとシチューを取り分ける。ふわりと、辺りへ良い香りが広がった。]

…これで、よしと。
さ、きっと皆待ってます。急いで持ってきましょう、シーシャさん。

(7) 2013/02/05(Tue) 00時半頃

【人】 花売り メアリー

――昨夜・広間――

[>>15の口上にややぽかんとした様な表情を浮かべるも。後ろからおずおずと続く様に広間へと歩みを進めれば、テーブルの上へと皿を並べて行く。]

…えっと、私はちょっとお手伝いした位ですけれども。
良ければ、どうぞ。

[広間へ残った面々へと、控えめに事を紡ぐ。
身形の良い男性の美味い、という一言>>17
思わず安堵の笑みを溢せば、自分もシチューへと手を付ける。一口含めば、思わず感嘆の言葉が零れて。]

…わぁ、美味しい。

(18) 2013/02/05(Tue) 01時頃

【人】 花売り メアリー

[食事の後、後片付けを一通り手伝った後
アイリスへと食事へ運ぶのは任せ。

広間のテーブルの上に
『残りはキッチンにあります、ご自由に』
というメモを残せば空き部屋を探し、
一晩其処で過ごした。**]

(19) 2013/02/05(Tue) 01時頃

メアリーは、ルーカスへ、少し気恥ずかしそうに微笑返した。

2013/02/05(Tue) 01時頃


花売り メアリーは、メモを貼った。

2013/02/05(Tue) 01時頃


[シチューで満たされる飢えではなく。
ドアの向こうにある食事を本能が求める。
リヒトを待つか、否か。]


ねえ、リヒトさん。
……もう、食べてもいいですか?

[がっつくようではしたないとは思うものの、
発した声には焦れた響きが混じっていただろう。

狩ってもらう食事を楽しみにする部分もあったが。
リヒトが手が離せないようなら、
己の手で食事を始めるかもしれない。]


[これは未だ眠らない昨夜のこと。
 リヒトから返ってきたこえに返したのはただ小さな嘆息。]


そ、っか。

[「まさか」、と。そんなこえも聞こえてきた。
 ミドルに対しはっきりとサリスと名乗った男は、この時、それ以上何も言わなかった。]



[―――の、だけれど。]
 


[もう人々の寝静まってしまっただろう、深い夜のこと。]


…………は、

[左の肩口、古傷の場所がじくりと痛む。
 この夜はとりわけ酷く苦しく、上手く眠ることができないでいた。]


あんたの、気紛れ、で、
こんな、苦しい、思い、 ッぐ、あ……

[あの時の獣の言葉は、曖昧な意識の中で、確かに届いていた。
 今、夢とも現ともつかない心地で零すこえは、あの時の少年のように惨めに震えた声のいろ。]


[何時かの言葉が、痛みと共にぶり返す。
 サリスはそれでも人のまま。リヒトと、「人狼」と同じになれているとは未だ思えない。
 けれど、見殺しにするという形で。更にミドルにアイリスの居場所を意図せず教えるという形で。人狼に与している。
 それに、人狼が力を得れば、あんな憎らしい自警団なんかだって――。


 娘が狩られるその現場に、サリスが現れることは無かった。
 男が皆の前に姿を見せるのは、朝になってからのこと。**]


―昨夜/アイリスの部屋―

[夜闇に紛れるようにして男はアイリスの部屋を訪れる。
扉の鍵は掛かってはいなかった。
音立てぬよう扉を開けて中へと身を滑り込ませる。
後ろ手に扉を閉め、明かりを消すのは念のため。
男は気配を殺し獲物の傍へ忍び寄る]


 アイリス、――見極める者よ。


[まどろむ彼女を現に呼び戻すように掛けられる声。
彼女の意識が覚めるのはややしてからだった]


 おはよう。お邪魔してるよ。


[其処にあるのが当然であるかのように男は女の傍らで微笑む]


[来訪者の存在にアイリスが驚くのも当然の事。
彼女が息を吸い込む気配に、男の手が動いた。
悲鳴があがる前に開かれたその口を塞ぐ]


 まだ夜更けだ。
 他の者の眠りを妨げてはいけないよ。


[窘めるように年下の娘に言い聞かせる]


 見極める手間を省きに来た。
 ――…私が、キミたちの探す者だ。


[に、と口の端を持ち上げて男は人狼であると告げた]


[驚きに見開かれたアイリスの眸に映り込む男の顔。
人であったその姿は金色の毛並みに覆われてゆく。
人とも獣とも言い切れぬ姿は物語の中の人狼そのもの。
完全な獣の姿にも変じられるがリヒトは態とその姿を見せつける]


 力があると自警団に知られねば
 こんな事に巻き込まれる事も無かっただろうに。
 ――…災難だったな。


[災難の一言で済ませるには酷い未来。
彼女の命運を握る人狼は冷えた声音で彼女に囁きかけた。
裂けた赤い口許からは生暖かな息がこぼれその耳朶に触れる]


 処刑などされて堪るか。


[低い呟きを聞けたのはアイリスのみ]


[恐怖に顔を引き攣らせるアイリスを横目に見遣り
口塞いだまま、もう片方の手でとらえた腕に力を込める。
鋭い爪が彼女の肌を裂き、その肉に食い込んだ。
逃れようと藻掻いた彼女の手が人狼の鼻先を掠める]


 逃がさない。
 暴れれば余計に痛い思いをするだけだ。


[諦めろと慈悲なき声が落ちる]


 キミの命が我らの生きる糧となる。


[そう紡いだ口が大きく開かれて女の白い喉へと寄せられた]


[硬い何かを噛み砕く鈍い音が獣の耳に響く。
断末魔の叫びが宛てがわれたままの手に消えて]


 ――…。


[間もなく意識を失い息を引き取る気配がその掌に感じられる。
事切れた女の肢体がくずおれる前に
人狼は彼女の口許から手を外しその腰を抱きとめた。
咥えたその喉から迸る血潮が人狼の口腔を満たしてゆく。
甘く芳しい女の血は芳醇な葡萄酒よりも人狼を酔わせるよう。
コクリと上下する喉骨。
一口では飲みきれぬ赤が床に散り
月明かりの下、何よりも鮮やかな花を咲かせた]


[彼女の首筋から人狼の牙が引き抜かれる。
男の腕に余る細い腰を支えながら
赤く彩られた床にアイリスを横たえた]


 ミドル、待たせたな。
 狩りは滞り無く済んだ、食餌の時間だ。


[リヒトと名乗る人狼は漸くミドルとサリスに意識を向ける]


 今の内に腹を満たして力を蓄えておくといい。
 見極める者が屠られたとあれば
 自警団の警戒も更に厳しくなるだろう。


[自警団は元より解放する気はなかっただろうが
容疑者として集められた者たちも
半信半疑であった人狼がいると知り変化があるだろうと思う**]


[昨夜聞こえた嘆息と短い応え
もう会うこともないだろうと思っていた相手との再会を
受け止めた獣の心中は複雑なものだった。
己の聲を聞き言葉を交わす彼を仲間と思う反面
牙を持たぬままである事を仄かに残念に思う]


 ――…嗚呼。


[染まりきらぬならば喰ってしまおうか。
あの時聞いた声と血の味は好ましいものだったはず。
アイリスを手に掛けた張本人は何食わぬ顔で自警団に
彼女の死を伝えながら、ひそやかにわらう**]


【人】 花売り メアリー

―― 早朝・自室にて ――

……ん、

[白んできた外の気配に、重い瞼を緩々と持ち上げる。
とても疲れていた筈だったのに
昨日は結局、殆ど眠る事などできなかった。
――部屋へと入り、本当に一人になった途端。
不安は、押し寄せて来たのだ。]

……これから、どうなるのかな。

[考えないようにと思えば思う程、
思考はその事だけに支配されてしまうのだ。
ベッドの中で小さく蹲る様に横にはなったけれども
当然、深い眠りへと落ちる事は無く。]

(37) 2013/02/05(Tue) 13時半頃

【人】 花売り メアリー

……やっぱり、隈、できちゃってるな。

[鏡を見れば、薄らと隈の浮かんだ自分の顔に苦笑して。
…暖かいタオルでも準備すれば、少しはマシに見えるだろうか。
洗面所もあるのだろうけど、今から探すのも少し億劫で。
髪を解いたままの姿で、調理場へ向かおうと廊下へと出る。
未だ薄暗い廊下を一人歩けばふと、声が聞こえた気がした。]


    なんで わたし ばっか  ―――…


[周囲を見渡してみたけれど、勿論何処にも人影は無く。]

………?

[軽く首を傾げるも、結局理由は分からないまま。
ここに居ても仕方が無いと、再度調理場へ足を進めた。**]

(38) 2013/02/05(Tue) 13時半頃

【人】 花売り メアリー

―― 調理場の近く ――

[ここへ来てから、何かと気遣ってくれるシーシャは勿論、
ありがとうと言ってくれた、フランシスカも。
それから、美味しいと言ってくれた二人>>17>>27だって。
例えお世辞であったとしても、こんな状況で、少しでも人を気遣える人が悪い人かもしれないだなんて。考えたくは無い。]

……やっぱりアイリスさんの勘違い、なんだよね。

[そう、きっと。悪い人なんて、――人狼なんて居ない。
一瞬、シーシャの話>>1が脳裏を掠めたけれども。
……少なくとも、この中には。と。
そう思案するうち、何時の間にか調理場の前へ辿り着いていた。

朝とは言えど、大分早い時間帯だ。
けれどもそこには既に先客>>40が居たようで、
何かを呟くその姿へと驚きつつも、そっと声を掛ける。]

…えっと、フランシスカ、さん?
随分と、早いんですね。**

(41) 2013/02/05(Tue) 14時頃

花売り メアリーは、メモを貼った。

2013/02/05(Tue) 14時頃


【人】 花売り メアリー

[失礼しますね、と。
自身も調理場の中へと入れば薬缶で湯を沸かしだす。
ふと、彼女が手にした齧りかけの林檎>>40に気付き]

…あ、足りなければ。
そこに、昨日の残りですけど、ありますから。

[よければどうぞと言いながら。
湯が沸くまでの間、解いた髪を昨日と同じ二つ結いへと整えた。

ほぼ同時刻。痺れを切らしたルーカス>>26が、アイリスの部屋へ向かおうと言い出していることはは、全く知らず。**]

(43) 2013/02/05(Tue) 17時頃

ー 昨夜遅く ー

[アイリスの部屋の前で迷い…その時は、手を離した。

空腹を抱えて丸まっていれば、
待ち望んだ食餌の時間を告げる声に跳ね起きる。]


すぐに伺います。

[髪をほどいたままに、アイリスの部屋を目指す。
闇の中でも迷いはせず。
一度はノブに手をかけた部屋へと。]


[アイリスの部屋へ入れば、香しい匂いが鼻をついて。
闇の中にあっても床に横たえらてたアイリスの白い肌を
彩る赤は見えていた。]


リヒトさん、ありがとうございます。

[リヒトは先に食餌を終えていただろうか。
感謝を告げ、まだ温もりの残る彼女の傍で膝を折った。]

ーーいただきます。

[囁く声は久々の食餌を迎える歓喜に弾んでいた。
アイリスの頬に付着した血を指で拭い、ぺろりと舐める。
そこからは飢えを満たすための、獣としての時間。]


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