261 甘き死よ、来たれ
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[話は通信機の話ですぐに纏まった。電子機器には疎い自分には、直せる可能性があるならそれとの交換は非常にありがたい。 しかしそれ以上に喜んだ彼女には驚いた。>>7]
直せれば発信は出来るだろうが・・・ ・・・諦めてないんだな。お前は。
[ただ生きてるだけの者は大勢いる。死に場所を求める者もいるその中で今でもこいつの目は死んでいないように見えた。 それはヴェスパタインから見ても希望だろうか もともと金にこだわる異質な存在 少し考えを巡らせてその場で酒を受け取るのは遠慮した。]
ありがとう・・・酒は嫌いじゃない・・。 が、どうせなら来たときに一緒に飲みたいな・・・。 その方がいいだろ。
[どうせ来るなら別に今受け取る必要もない。それに飲むなら一緒に飲むほうがいいとおもい。預けるような形で言った。]
(8) 2016/12/17(Sat) 09時頃
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・・・そういえば一つ聞きたい。 あんたはこの世界。また以前のように戻ると思うか?
[のこぎりを大事そうに抱え髪に隠れる目で水瀬を見て質問した。 確かめておきたいその意思。彼女なら生き延びるんじゃないかと思いを馳せながら。*]
(9) 2016/12/17(Sat) 09時頃
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― 廃墟→川 ―
[水瀬とあの後どれだけいただろう。 話を終えると道具を貰い、帰りにトラック用のシートを見つけるとそれと形の良い廃材を選んで川へと向かう。
川へ到着するとシートを洗い。乾かしてる間にノコギリでシートの中で形が変わらぬよう底を支える底板と手すりを作る。]
(22) 2016/12/17(Sat) 18時半頃
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[お風呂の土台はシェルターにある脚の長いテーブルを裏返して使えばシートをかけてロープで形を整えて固定し、足板と手すりさえ取り付けらればなんとかなるだろう。
水は雨水を待つしかないが、溜まったら下から火をかけるだけでいい。ビニール袋だろうと水を容れた物は直接火に当てても燃えたりはしない。 これなら竃さえ作れば沸騰させて飲料水にも使える。 冷たい水ご飯ともおさらばだ。 シートがあるだけで何だか色々便利に使えることに気づき未来が何だか明るい気になっていく。]
(23) 2016/12/17(Sat) 18時半頃
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― 夕方 川 ― [作業を終える頃には夕方になっていたか、どんよりとして夜には雪でも振りそうだ。 そろそろシェルターに帰ろうかと思ったとき。駆けていく>>21の姿が見える。]
・・・・??
[向かっているのは教会の方みたいだが、急いでる様子が気になり、シートとノコギリを持って後を追った。*]
(24) 2016/12/17(Sat) 18時半頃
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―廃教会―
[駆けていく歌瀬、後を追い少し遅れて教会へと到着すると彼女は膝をついてこちらに振り向いた。
目に浮かべる涙、唇に残る鮮血の後、肩で息をし苦しそうな様子に胸が痛む。それと同時に”彼女は大丈夫なんじゃないのか”と思い込んでた勝手な期待が泡のように消えていった。]
・・・・・歌瀬。
[自分の名を呼ぶ彼女。俺はさすがに覚えたのか。 お詫びを無視しゆっくりと近づけば、彼女を抱きしめようと腕を伸ばした。]
・・・一体何があった。わかるように説明してくれ・・。
[ここに駆けてきた理由、泣いてる理由を自分は知らない。*]
(33) 2016/12/17(Sat) 20時頃
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―廃教会>>34>>35―
[抱き寄せると彼女の口の血が胸に滲んでいく。 苦しくならないようそっと包み込むように支える。]
・・・そうか。苦しいか・・・。
[症状の悪化に過り出す彼女の死。 吐き出す血は彼女の手よりポタポタ落ち、俺の希望も一緒に地面に落ちていく。 水のペットボトルも持ってきてなければ運んでいいのかももはやわからない。 のんきに風呂など作ってる場合ではなかった。 ポケットからハンカチを取り出すと鮮血に染まった口元を拭いて手にハンカチを握らせる。]
(38) 2016/12/17(Sat) 22時頃
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・・わかった。 食料はシェルターに移そう・・・・・・ けど、その食料は一緒に食べる。 久しく誰かと食べる生活から遠ざかってた。 俺が朝飯は作ってやる。晩飯も作ってやる。
怖いなら死の事は考えずにこれからのことを考えるべきだ・・・。 生きていく自分のな・・・
[俺が今してることは偽善だろうか。少し前までは彼女を無理やり自分のためにと考えていた。 死を匂わせる今、彼女に求めるのは生きてることだけ、胸が張り裂けそうに痛む。俺はこの感情は知らない*]
(39) 2016/12/17(Sat) 22時頃
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―回想:廃墟>>36>>37― [彼女は諦めていない。はっきりと確信した。 血の混ざる咳を見て不安にはなるが、明確に生を示したのは知ってる限り彼女だけだろうか
最後に気になる一言を呟いたものの、聞きたい言葉はそれで十分だった。だからここから言う台詞は躊躇わない。]
お前がそう思ってるなら・・・
そのときじゃなくてもいつでも東シェルターに来るといい。 その度に、食事を出してやろう。
・・・俺は一度諦めた。しかし最近になってまたわからなくなってきてる…。 ただ、何もしなければ死に絶えるだけだとも考えてる。
戻るといいな。何もかも。
[不思議な気がした。少しだけ本来の戻りたいという希望を思い出したような。 それから俺はノコギリを手に持ち彼女から離れていく。 切り替えは風呂。長期に渡ってシェルターを住みやすくするために。*]
(42) 2016/12/17(Sat) 22時半頃
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そうか・・
ならこれからは毎日嬉しい日になるな。
[涙を溜めながら必死に話す歌瀬。微笑み向けられるとそのままでずっといてほしくて、不安にならないよう、死の恐怖から忘れられるように髪を撫で上げた。]
(62) 2016/12/17(Sat) 23時半頃
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風呂とか色々作ろうと思う。 元気になったらじゃあお前に火の管理や掃除を頼もう・・・。
[ずっと俺を見つめ続ける。その手はもう・・ハンカチを握る力残っていないのか・・・ 落ちたハンカチを拾い、だらりと落ちた手に重ねて握る。そこに力が残っていないのはもうそこまで死神が来ているのか。]
(63) 2016/12/17(Sat) 23時半頃
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謝るな・・・・・・これからだろう。 歌瀬・・・?
―――!!
[容態の悪化、必死に呼びかける。]
おい・・・。歌瀬、待て・・・逝くな!!
[腕の中に感じる鼓動は激しさを増して、一度大きく身体ごと跳ねると糸が切れた人形のように静かになっていく。
ずしりと重たくなる彼女の身体、まだ温かかさは残してると言うのに。]
(64) 2016/12/17(Sat) 23時半頃
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・・・・・・。
[熱くなる目頭からこれまで流したことなど無かった雫がポタリポタリと彼女の頬を伝っていく。 俺の身体が今度は震えているだろう。
抜け殻となってしまった彼女の身体を強く、強く痣が残るくらいに強く抱きしめた。 魂が抜け去っていく前に彼女に届けばかりに。]
(65) 2016/12/17(Sat) 23時半頃
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―夜 教会―
おやすみなさい・・・ ゆっくり・・・休むといい。 起きたらきっと・・・幸せな日に戻れてるさ・・
[しばらくして雨が降り始めれば、歌瀬を背負ってシェルターまで歩いていく 彼女の言っていた箱は明日回収しにこよう
そして改めて彼女を埋めようか。 ゆっくりと彼女を降ろし。少しでシェルターに戻るとゆっくりと彼女を降ろして寒くならないように自分の上着を着せていく。]
雨は夜更けすぎに雪へと変わったか。*]
(68) 2016/12/18(Sun) 00時頃
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