22 共犯者
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>>270 そうです。
[ちょうど手にしていた手稿の束を、イアンに差し出す。]
貴方のお知りになりたいことについては、私が話すよりも、これを読んでいただくほうがいいでしょう。 アルフレッドがまとめた、今の私たちにわかる限りの、この村の物語です。
これは、この村の中にあっても、ほとんど何の価値もないもの。 でも、アルフレッドが望んだように、村の外にもたらせば、村にとっても、村の外の世界にとっても、意味のある存在になるかもしれません。
マコーミックさん、これは貴方に差し上げます。 祭りが終わったら、これを村の外へ持ち出して、できれば公開していただけませんか?
(271) 2010/08/01(Sun) 01時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 01時頃
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[>>276 イアンの言葉に頷いて、その後ろから部屋に入ってきたオスカーに、意識を向けた。]
あら、こんにちわ。 アレクサンデルさん、お姉さんは今さっき帰られたけど。 それとも……別のお話があるかしら?
[続いて入ってきた人々の組み合わせを一瞥し、そう訊ねた。]
(278) 2010/08/01(Sun) 01時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 01時半頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 01時半頃
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>>280 表に掛けてあるのは、簡単に言えば、巡礼がその家から出るという標識です。 それ以上のことはどうか、それをお読みになって。 私にも、正しく説明できるかわかりませんから。
「生贄」についての質問には、私はいいえと答えますけれど、たぶん貴方の眼から見たらその答えは「はい」となるのでしょうね……。 そこが……森外の方に村のことを説明することの難しさ、というのでしょうか。
説明したって、その違いはわかっていただけないだろうと、私はずっと思っていました。 でも……そう。 その違いを話しますから、どうか理解してくださいと、そう言ったほうがよかったのかもしれませんね。
[考えをまとめながら、舌先で軽く唇を湿した。]
(284) 2010/08/01(Sun) 01時半頃
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巡礼……貴方が好む言い方でなら生贄の行列は、古くは村の中だけではなく、森へ分け入って夜明け近くに村に戻るもので、祭りの中核を成す行事でした。
森の中では、巡礼は一定の規則の下になら、お互いに殺しあうことを許されていました。 村内の犯罪者は巡礼への参加を強制されましたし、逆にそういった参加者に遺恨を持つ者が、巡礼に参加して報復を試みることもありました。 昔は、巡礼がそうして森の中で死んでも、遺骸は発見されないものとされておりました。巡礼は「帰らない」のであって、通常の意味で「死んだ」とは見なされず、村の墓には葬られません。巡礼として死ぬことを「森へ還る」とも言いました。 そのようにして、殺害者を社会的に犯罪者としない特別な環境が作られたのです。
アルフレッドの推測では、古代ドルイドの自己犠牲の儀式と同じように、絞殺した後樹木に吊るしたまま風化させたり、沼に沈めるなどして、遺骸を隠蔽したようです。
巡礼は、参加者が死ぬ限り、つまり村に帰ってくる人数が減る間は終わらずに、毎晩続けて行われました。
そして……。 そういった「帰らない巡礼」とは異なる死者が出る年があった、と言われています。
(292) 2010/08/01(Sun) 02時頃
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その特別な死者があった場合も、巡礼は毎夜続けられました。 死者が出なくなるまで、ほとんどの場合は、巡礼が全員帰らなくなるまで。 具体的な儀礼手順の伝えでは、正式な巡礼の人数は「その年の月の数」であったと言いますが、村人の間ではそれは容易に「十二使徒」になぞらえて記憶されました。
村の古い家系に伝えられた口承では、その死者は神、あるいは神の御使いによって殺されたもの、だとされています。 私たちの先祖は、その神と契約し、庇護される代償として、死者となる者を差し出すことになったのだ、とそこでは言われます。 巡礼の儀式自体が、そのために作られたのだと。
[くすりと笑う。]
珍しい伝承でしょう? 普通、そういう契約を結ぶ相手は「悪魔」とか「妖精」、「小人」ですし、人間の側が機転を利かせて契約を無効にしてしまうものなのに。 私たちの先祖はその相手を、神、と呼んで伝承してきたのです。
(294) 2010/08/01(Sun) 02時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 02時半頃
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特別な死者……。 つまり、マコーミックさん、貴方もご覧になったという、ソフィアのような遺骸のことです。
(295) 2010/08/01(Sun) 02時半頃
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形容する言葉は少なく、それらはあまりにも、そう、私たちの言葉では……キリスト教的です。それが彼らの言葉だったのですから仕方ありませんが。 そして今日では、残された言葉から本来の意味を探そうとすれば……あんまりにありきたりな、ロマンチックな「異教的なもの」になってしまいます。
そもそも、私たちはそれを「信仰」したのでしょうか?
……わかりません。
[ぽつりと答えた。]
(297) 2010/08/01(Sun) 03時頃
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だって、私たちはまだいくつかの祈りの言葉を憶えていて、祭りのときには唱え、その意味も伝えていますけれど、その言葉が何で、本当に私たちが思い込んでいる意味なのかどうか……知らないのですよ。 例えれば、ラテン語を知らない人が何代にも渡ってミサを語り伝えるようなものです。しかも、私たちはそれがラテン語という言葉だという知識もないのですから。
少し話が逸れましたね。 巡礼のことに戻りましょう。 「御使い」は、巡礼と共にその夜を歩まれるのだといいます。 しかし、「御使い」はまた「顔を見ることのできぬ方」とも呼ばれ、私たちはその姿を見ることができません。 そしてもし、その御顔を拝することができれば、御使いの祝福を得て儀式は終わる、と伝えられているのです。
とてもあいまいな表現ですが、実際には、そのための手段として巡礼はお互いを殺しあったのです。つまり、巡礼の中に御使いが顕現しておられる、御顔を拝するとはその中から御使いを暴くこと、と解釈したのでしょうか。
もしこれが、正しい解釈の下に行われた儀式だとすれば、私たちの先祖は神を殺そうとしていた、あるいは神と殺しあっていた、ということになります。
(298) 2010/08/01(Sun) 06時半頃
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王殺し、司祭殺し、自ら犠牲となる神。 そういった概念はありふれたものだと、民俗学は考えさせるように仕向けます。 けれども私には、私たちのこの祭りが、それらと同じものとは思えないのです。それが、アルフレッドと私の意見がどうしても合わないところでしたわ。
さあ。 私は貴方の言われた「生贄」について、私たちが行おうとしている蛮行のあいまいな根拠について、説明しました。 これで何がおわかりになるでしょう? 私たちの言う「生贄」と、貴方の、森の外の世界の「生贄」という言葉の「額面」はどのくらい同じでしょう?
(299) 2010/08/01(Sun) 06時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 07時頃
寡婦 パピヨンは、記者 イアンに話の続きを促した。
2010/08/01(Sun) 07時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 07時頃
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/* PL */
うわーん。いろいろごめんなさい。 私の役割は、それなりに魅力的な書き割りとかホリゾントを提供することなのに、ここまでボトルネックになってしまうとは……。
アドリブ作業を現在進行形で楽しめている(参加できている)人はともかく、それ以外の人にとっては、ただ暇な待ち時間なんだよね……。 村側役職演技や処刑関係、人間関係の葛藤が楽しみたかった人にとっては、その前提になる情報は、企画ページに最初から置いてあるべきもので、この牛歩ペースで、しかも読みにくいログで出てくるのは許せないよね……。 理解できているのに、はまってしまうのか……。
私のやり方が、もっと早いペースで独断投稿するスタイルになれない以上、ここまででしゃばらないで、各個の演技に委ねつつ、枠組み設定は天の声でさっさと簡単に決めてもらえばずっと早かったはずなのに。 言い訳すれば、昨夜帰宅した頃にはそろそろ全生贄揃ってるかと思ってたんですよ……。それでもちょっと遅めかと思いつつ……。48時間村とはいえ、夜の外出予定があるのにこんなことに手を出した私の責任……か。
(-37) 2010/08/01(Sun) 08時頃
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ついでに、今の位置と速度だと、初回自吊り提案になるはずの私の動きが無視されて、というか(まだあのPL殺すわけにいかない)となって、殺してもらえなくなる可能性が出てきた予感……。うーん。
(-38) 2010/08/01(Sun) 08時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 09時頃
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[>>304 かすかに苦笑して。]
貴方には判断する権利がないと、本当にそう思われます? 貴方はずっと、「生贄」という言葉を村の外の意味で言われて、私たちを裁いておられたのに。
……いいえ。口先だけにせよそう言っていただけるのを、喜ぶべきなのでしょうね。 私ももう少し、貴方たちの言葉を信じてみることにしましょう。
(306) 2010/08/01(Sun) 10時頃
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[>>309 イアンとの会話を聞きながら、小声で呟いていたノックスに、憂慮の視線を送る。 ぐっと優しい声を作って。]
ここにいる人たちはどうかわからないけれど、今は、あまりそういうことは人前で言わないほうがいいですよ。 冗談や例えのつもりでも、ソフィアを殺したなんてほのめかせば、貴方が犯人だとか、もっと酷ければ、御使いの顕現ではないかと疑って、貴方を殺そうとする人が出てこないとも限らないから。
(313) 2010/08/01(Sun) 10時半頃
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>>315 え? どういうことかしら?
貴方が、生贄に志願したのね? でもそれで、貴方の家族の間にどういう関係が? ブラウンさんの息子さんよね。
(316) 2010/08/01(Sun) 11時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 11時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 11時頃
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>>319
[ノックスの言葉だけでは、事態を理解しきることはできなかったが、想像できることもあった。]
(この子、誰かに脅されて志願されられたのかしら。 それともまさか……くじ引きに不正が? アレクサンデル家といい、志願なんていう言葉ももう、全く違う意味になってしまっているのね。 でも今はとりあえず後に回すしかない。 この子が殺されず、誰も殺さずに帰ってくればいいことだわ。)
オスカーも? まあ。志願者だらけじゃない。 これなら、十二人なんて簡単に集まってしまうかもしれないわね。
[少し呆れたように、そう言った。]
(322) 2010/08/01(Sun) 11時半頃
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[>>320 ヴェスパタインには、一緒に訪れた二人よりさらに馴染みがない。 その容貌と、村の外からやってきたという事情から、村人たちの密かな注目を集めている、という程度の知識しか持っていなかった。 面と向かって話しかけられるのは、初めてではないだろうか。]
そうですか。 それで、今の話を聞いてどう思って?
(323) 2010/08/01(Sun) 11時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 11時半頃
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>>324
いいえ。
私たちは……この村に、生贄となり、生贄によって生かされていると信じてきた血脈に生まれ育った私たちには、いやおうなく、他の人たちとは違う有り様になってしまっています。 そうであることは、仕方ないことなのでしょう。
でも、村の有り様もまた時に応じて変わっていくものだと、私は思います。
(327) 2010/08/01(Sun) 12時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 12時頃
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ああ……。 貴方、ソフィアの友達だったのね?
[そう聞いて、やっとヴェスパタインの悩みに少し*納得できたような気がした。*]
(333) 2010/08/01(Sun) 12時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 12時半頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 16時半頃
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/* PL */
あーうー。 「儀式は応報と自己浄化」「自分達の殺しによって御使いを満足させれば終わる」説明案で行ったほうがよかったかなあ……。人狼の動きを不自由にしそうで使わなかったけど、こっちのほうが私が死にやすかったのは確実なんだよなあ……。
(-53) 2010/08/01(Sun) 20時頃
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――村内の小途――
[来訪者が全員去っていった頃には、もう残された時間は少なかった。 道を急ぎながら、ふと見上げると空には、白く楕円の月がかかっていた。]
(長老方は……何もかも知っているみたいに、こうすれば何もかも間違いなく行くという振りをしている。いいえ。本当にそう信じているのかもしれない。私も含めて。 でも私たちは……あまりにも知らない。
どこへ行くべきなのか。 生贄は本当に、十二人なのか。
(383) 2010/08/01(Sun) 20時半頃
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「生贄の人数はその年の月の数」 アルフレッドの書いたことが正しければ、それは十二の年もあれば十三の年もあったはず。 太陰太陽暦には、閏月というものがあるはずだから。そう、どの年も必ず十二ヶ月なら、いくら婉曲な雅語でも、こんな表現をするかしら。年によって違うから、そう伝えたと考えるほうがずっとわかりやすい。 でも古い森の中だけの暦があったとしても、私たちはもうそれを知らない。今年が十二ヶ月なのか、十三ヶ月なのかもわからない。
それなのに、私たちは秘密にしている何もかもを知っているみたいに……。 月……。 確かに、十二人が今から毎晩二人ずつ死ねば、満月が近い頃、誰もいなくなる。まるで計算されてこの月相が祭りの日に決められたみたいに……。 本当に、それが真実だったのかしら……。)
[月は何も語らず、空の青に白く漂っている。]
(384) 2010/08/01(Sun) 20時半頃
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/* PL */
>>384 いや、閏月のない太陰太陽暦も存在します。ログでちらっと名前だけ出したルーン暦も閏という概念がないシステムじゃなかったっけ? (あいまい。こんないい加減でいいのか……) まあ、パピヨンの知識レベルとしてそう言ってるってことで。
でもこの村の背景で考えると、我ながらこの人ちょっと博識すぎだよなあ……。
(-55) 2010/08/01(Sun) 21時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 21時半頃
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――広場――
[生贄だけが広場に残された頃、皆の前に現れた。 携えているのは、ランタンだけのようだ。]
皆も聞いていることでしょう。 これが特別な巡礼だと。 そして巡礼を、全員が森へ還る前に終わらせる方法があることを。 いえ。そう伝えられ、信じられていることを。
御使いの、御顔を拝すること。 さもなければ、御使いが満足されるよう巡礼の手で生贄の中から罪ある者を取り除き、浄められた者を残すこと。と、そう考えている人もいるのかもしれません。 けれど、私はそれとは違う提案をします。
[全員に通るように、しっかりとした声で話し始めた。]
(424) 2010/08/01(Sun) 21時半頃
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そして御使い、顔を見ることのできぬ方。私は貴方がおられるのかどうかを知りません。けれどももし、ここにおられ、今夜私たちと共に歩まれるのならば、お聞きください。
長く御徴を見ない間に、私どもは変わり、私どもの住む世界もまた変わりました。 貴方の力は強大であり、森の外から来る多くの敵や困難から私どもをお守りくださったと、私どもも記憶しております。 けれども、森の外、世界の残り全ては、今では古い時代と較べられないほど強力です。世界は私たちの行いを「契約の巡礼」ではなく「野蛮な狂信者の殺人」と呼ぶでしょう。森の外の世界が次にこの森に押し寄せるとき、それは機関銃と大砲、イペリット・ガスと戦車の形を取るかもしれません。貴方はそれに対抗し、森をこの森のまま守ることがおできになるでしょうか? 国境線の端から端までどんな森も一つの法と倫理の下に裁こうとする強大な国家から、若者を森から連れ去る都市の誘惑から、強制徴兵から、私たちを守ることがおできになるでしょうか?
私たちの契約は、貴方の不在の間に終わりました。 たとえそうでないように見えたとしても、かつてと同じように存続することが不可能なのです。
(425) 2010/08/01(Sun) 21時半頃
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今となっては、巡礼が森へ還れば、森の外の言葉だけでなく、私たちにとってもはやりそれは、「殺人」なのです。 私たちはたとえ村のためであっても、そのような蛮行をすべきではありません。
ですから、私たちは森へ行き、誰も殺さず、誰も殺されずに戻ってきましょう。 それは儀式の破壊だと、思う人もいるかもしれません。 しかしこれもまた、正しい巡礼の形として残る伝承として、間違ったことではありません。何の御徴も現れず、誰も死なずに全員が森から戻れば、巡礼は終わるのですから。 私たちには、村の伝統に逆らわない形で、この儀式を終わらせることができるのです。
これが、私の提案です。
[軽く一礼して。]
では、森に行きましょう。
(426) 2010/08/01(Sun) 22時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 22時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 22時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 22時頃
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[>>460 森へ向かおうとしていたが、ヘクターの声を聞いて振り返る。]
村を滅ぼさないために、こうしているのです。 本当の儀式を忘れたというのなら、どうして貴方が私より正しいと言えるのですか?
[ヘクターを、毅然と見つめる。 そして、彼の手に握られたものに気づいた。]
……貴方、私を撃とうというの?
[かすかに、声が震えた。]
(468) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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(巡礼は不可侵の存在。 その間は長老といえど、介入することはできない。 だから、皆を説得さえできれば安全だと……そう思って今まで待つことにしたのに……。 彼みたいな人が参加する可能性を、見落としていたんだわ。
どうしたらいい……?)
(475) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>474
だから、儀式は進めようと言っています。 儀式を行うのは、私たち。 おられるのかおられないのかわかりもしない、御使いではありません。
ここに集められた人たちのどれだけが、自分で死にたいと、村のために殺したいと望んでいるというのですか? 私たちの望みを、御使いに申し上げることさえもが許されないと、貴方はそう言うのですか?
(480) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>479
確かに伝えられています。 でもその証拠があって? これだけの間何もなかった後でソフィアが死んだのが、本当に「御使い」の「御徴」だと盲信できるというの?
今の村から変わっては困る誰かが、アルフレッドを突き落としたみたいに、ソフィアの御徴を捏造したと考えるほうが、よっぽど合理的ではないの!?
(486) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 23時半頃
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森を歩くのは十二人 祠へ行くのは十一人 帰ってくるのは十人 次の夜には十人 柱を廻って九人 帰ってくる八人 又の夜に八人 泉を汲む七人 帰るのは六人 寂しい夜は六人で出かけ 門をくぐる五人の中から 帰っていく四人を選んだ 最後の夜は四人 満月近づく三人 終しまいは二人 二人はお別れを言い 一人は長い永い旅に 夜明けは誰もいない
(493) 2010/08/02(Mon) 00時頃
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