233 逢魔時の喫茶店
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−cafe ≪Twilight≫ −
[ほんの少しだけ、 外より時間の流れが緩やかに感じられる寂びれた喫茶店。 けれど時計の針は正確に、澱みなく進んでいく。
人の生は、平均80年。もう少し伸びているかもしれない。 人ならざる者の生は、いかほどだろうか。]
……そう、
[密やかに告げられる独白。>>172 死、そのものと向き合った経験がほとんどないトレイルには、 共感は薄く――余計に重く、のしかかる。
目の前で話している彼との間を隔てる途方もないそれ。]
(211) 2015/08/04(Tue) 20時半頃
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[から、と氷が解け、崩れる音がグラスに響く。 憂いを感じたのは瞬きほどの間。]
別に死に際を看取るわけでもないし 少しでもひとが多い方が喜ぶんじゃないの
[死んだ人間がどう思うかなんて解るはずもない。 ちらりと移す視線の先と主語に当たるのは、故人の孫。]
――…好きにすれば、いいけど
[何故だか"行けば"とも"行こう"とも勧められず。 脳裏を渦巻く言葉の、半分も音にできないまま。 すれ違い様の短い会話はそこで途絶え。]
(212) 2015/08/04(Tue) 21時頃
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[その後、ゴドウィンと酒についての遣り取りや 鍵束を受け取る仕草が見えれば。>>159]
やっぱ行くんじゃん
[嗚呼、また揶われたとひとりごちる。 むくれ、潜む眉根とは裏腹の、若干の安堵を乗せて。]
(213) 2015/08/04(Tue) 21時頃
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[空になったテーブルに置かれた食器を片付ける間も、 役割や行先を定めた者は店を後にしていく。
買い出しはブローリンが名乗りを上げてくれたようで、 店内業務もあることだしと任せることにした。 冷蔵庫で眠っている甘夏のタルトは、 猿のブローリンのために持っていくことにしよう。]
ありがとーございました
[扉が開き、閉まる間に掛ける声は誰に対しても同じだ。]
(214) 2015/08/04(Tue) 21時頃
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[厨房ではケイとコテツが、宴の肴の用意をし。 ホレーショーは店主として必要な作業を淡々とこなしていく。
珍しく、空気が薄く賑やかだった店内も、 次第にいつもとおりの静けさを取り戻して。]
だね。もう今夜休みでもいいんじゃない お、これ美味い
[ケイへ、冗談と共に相槌を打ちながら、 香ばしく焼けた牛肉を一片摘まみ、指先を舐める。 そういえばコテツがご執心らしいネトゲについても、 トレイルは詳しくない。
二人の会話に耳を傾けながら、 咥内を満たす肉の味を噛みしめ、思い出すのは養父のこと。]
(218) 2015/08/04(Tue) 21時半頃
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[満足そうに笑うケイに、再び頷く。 たしかに少々味が濃い目だが、 夏だしこれくらいが身体に丁度いい気がする。]
へえ、ショウユって神秘なんだ
[コテツがそう言うなら、そうなのだろう。 昼も夜も、トレイルの主な仕事は接客と配膳のみ。 自らが用意するのはコーヒーくらいで、 普段料理もしなければ調味料にも明るくない。
コテツが炊き上げた米については知っているが、 ピラフやリゾット以外の姿は初めて見る。
色々と思うところあれども、なくとも。 この料理とゴドウィンの酒がタダで飲み食いできる。 それだけで、追悼会に参加する価値があるのではと思う。]
(223) 2015/08/04(Tue) 22時頃
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−養父−
[トレイルは、自身の正確な誕生日も歳も知らない。
覚えているのは、生温かい女の体温。 揺り籠のように腕の中から解放されたのは、森の中。
女はもしかしたら、 この地にひとの姿をして紛れ、人を喰らう獣に 幼子が"処分"されることを期待したのかもしれない。
実際、トレイルの前にその男は現れた。 油断しているのか、満月の夜だったか、 ハリのある毛に覆われた耳と尻尾を揺らして。
口元からむせ返るような血の匂いがした気がする。]
(224) 2015/08/04(Tue) 22時頃
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[低い唸り声の後、 耳と尻尾が消えてヒトそのものの姿になった男は。
ゆっくりトレイルの顔に鼻先を近づけ、 くつりと笑って、その身を抱き上げ一言呟いた。
『似ている』と。
――言われたのは、それだけ。 太く鋭い犬歯はトレイルの首筋に埋まることはないまま。 男はトレイルを連れ帰り、ふたりの生活が始まった。
時が過ぎ、季節が巡り、喜怒哀楽を繰り返し。 血の繋がりよりも濃い絆で結ばれた親子となり。
男に拾われた夜、幾つだと聞かれ、 五指を大きく開いて見せてから15年ほど経った頃。
穏やかで幸せな時間は、終わりを告げた。]
(231) 2015/08/04(Tue) 22時頃
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おもて、もう鍵していいよねー?
[客人がすべて去れば、少女の侵入を防ぐべく施錠する。 一部の客には無意味でも、必要な行為。>>0:229>>159]
へえ、バターと? んじゃ近々賄いん時でも、よろしく
[続いて牛肉に手を伸ばすコテツに静止などするはずもなく。 ゲームについての簡素な解説には、曖昧に頷くだけ。
トレイルの興味は、 ショウユとバターのマリアージュに傾いている。 スシにはどんな酒が合うのかな、とか。]
(237) 2015/08/04(Tue) 22時半頃
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[挨拶代わりに愛を囁く店主が、 店番を特に必要としていないなら残る理由もない。>>179
街をふらつき、時に図書館で本を借りて 適当な店で飯を食い、部屋でしばし仮眠を取る。
昼と夜の間、過ごす場所はだいたい決まっていて 今日は『ファミリア』に決まっただけ。 ゴロウの語る祖父の話にも興味があったし。
ケイとコテツのネトゲ談義には口を挟まず耳だけ傾ける。 ものごとに関心の薄いトレイルにとっては、 理解し会話に混ざるには、難しすぎる内容だった。]
(246) 2015/08/04(Tue) 22時半頃
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/* ホレさーん赤で喋るタイミングがつかめない! まだ1dだしこんなもんでいいのかな?いいって言って!
なんというか、 ヴェスパタインにこのまま矢印向けていいのかどうか おれは片想いでも全然、いいんだけど 本人や周りに遠慮させたらやだなあって
なのでふわふわっと寄ってるものの、こう 伝わってるのかどうか自分のアピール力の低さがまた
残念なイケメンを目指すつもりが どうしてこうなった(頭抱え)
(-73) 2015/08/04(Tue) 23時頃
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[口と同じくらい手を動かす器用な店員により、 色とりどりの不思議な東洋の伝統料理が並ぶ。>>250
日ごろ、酒の肴として馴染み深い食材が多いのは 土地柄仕方がないことか。
コテツに続いて、料理や必要なものを包む。 ホレーショーの方がまだ時間がかかりそうなら、 手伝えることは手伝うし、必要なら先に向かうだろう。]
(258) 2015/08/04(Tue) 23時頃
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/* ふわーっと見てる感じ 初回落ちはエフさんとリツになり、そう?
することない組が困りそうだし ぼちぼち日替わりも近いんでしれっと移動しちゃおう
(-76) 2015/08/04(Tue) 23時頃
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−『BAR ファミリア』−
[ゴドウィンの店に初めて足を踏み入れたのは、 養父が姿を消してしばらく経った頃のこと。
アルコールへの耐性がさほど高くないことは、 成人する前から自覚していたから酒に溺れることも、 秘密の休憩室の世話になったこともない。
倉庫、という店主の言葉を鵜呑みにしているし。 人間だらけの店では、緊張がほどけることもなく。
ただ、ゴドウィンが静かに酒を注ぎ、 客の話に耳を傾ける姿は悪くないと思っている。>>120>>121 暴かれる側のことや、己が対象になることは考えないまま。]
(265) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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[客の連れから、ひとりの客としてここを訪れた時には、 ホレーショーは店員から店主に変わっていた。
働かせてほしいと頼んだのは、更に一年ほど後のこと。 ここにいれば、いつか。
養父が、帰ってくるかもしれないと。 そんな淡い期待を寄せてから、 間もなく両の手が塞がる年月が経つ。]
(*26) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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[――ただ、いちどだけ。 酒精の力を借りて、 振り絞るような細い声を洩らしたことがある。]
おれは、あと何回棄てられて …… 置いて、いかれるんだろーなー
[自虐的な笑みを浮かべて、 琥珀色の液体を飲み干した。
夏の夜のおぼろげな記憶。 トレイルにとっては、夢だと片付けたい、苦い思い出。]
(272) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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[その時、脳裏に映ったのは顔も思い出せない女の体温と 今も尚、残り香すら鮮烈な養父の笑顔と。
――夏にだけ現れる男が纏う、心地いい冷気。]
(-83) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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[ゴロウからの申し出を、断る理由はない。>>267 主にコテツに向けての伺いに感じられたが、 どの道誰かしら、あてはあるだろう。
食事と会計を終えた客は、もう客ではないと 中で待つよう勧めようとしても、 真面目で誠実な東洋人には一歩及ばずだったか。
会計に関しての伝言は、伝わらないまま。>>0:301>>0:305 伝言の偽装が失敗していることにも、気づかないまま。>>111
少々こころここに非ずだったトレイルは、 表でゴロウが待っていることをうっかりしたまま 裏口から抜け道を経て、一足先にファミリアへ向かった。]
(283) 2015/08/05(Wed) 00時頃
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[――あ、と気づいたのは看板が見えた頃。]*
(284) 2015/08/05(Wed) 00時頃
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/* ゴロウごめんまじごめん 辻褄合わせも含めたあれそれだよ! 決して無視したわけじゃないんだよ……!
ゴロウの射程範囲はコテツとヴェスパタインかな って予想もあるので尚更、ゴロウとは仲良くしたいんだ 人間が苦手、は村の趣旨上の部分もあるんで リツともゴドウィンさんともうまーく距離縮めたい
色んな窓ひらいて、色んな窓から打ってるもので 最新ログ開いたらめっちゃ増えててびびった 気、きをつけよう…もしかしたら他にもやらかしてるかも
(-89) 2015/08/05(Wed) 00時頃
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/* 灰の叫びすら意味不明である(顔覆い)
追悼会そのものについてはさくっとでいいと 正直思ってるので ちょい今のうちに野暮用済ませておこう
(-90) 2015/08/05(Wed) 00時頃
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[気づかないままだったら、 そのまま先に進んだかもしれない。
追悼会に行くかどうかは流れ次第と ヴェスパタインに答えたが少々どころでなく流されすぎた。
――どうしよう、ゴロウは大丈夫だっただろうか 気まずさと少しの混乱の末、トレイルが取った行動は。 店の近くの物陰に隠れ、店員組が着くのを待って。]
あ、れ? 参ったな。追い越されちゃった
[何食わぬ顔を装い、 何なら迷子になったふりを試るというもの。>>296>>297
初対面のゴロウにすら通じるかどうか解らない演技力で。]
(303) 2015/08/05(Wed) 00時半頃
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/* フォローに必死なのと、 そろそろネタ陣営の魂が、我慢できなくなりまして……
(-93) 2015/08/05(Wed) 00時半頃
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/* >>302 ブローリンさんはそんなに多角がお嫌なのだろうか… それとも他にやりたいことがあるの、かな
悪魔的なあれそれは明日拾おう ていうかこう、こんだけ働いててそれぞれの正体に気づかないというのはさすがに無理がある気がしてきた
あんまり知りすぎてもつまんないだろうし 養父の話にしても配分が難しい。
(ちなみに×義父 ○養父には今朝気づきました) (うつむく)
(-94) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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[素直じゃない、 ある意味とても素直な小鬼が抱く疑問はご尤も。>>306]
ど、うもしてない。大丈夫 [聞くな馬鹿、なんて悪態つけるわけがない。 莫迦なことをしている自覚はじゅうぶんにあるから。
諸々を誤魔化すべく、 まだ余裕がありそうなコテツに自分の荷を押し付けようか。]
んー。ちょっと、ぼーっとしてたから 足元、気をつけて
[別行動を取ったこと、置いて行ってしまったことに ゴロウ本人が疑問に思っていないようなら。>>309
自己嫌悪と羞恥と、衆人環視の荒波に耐えながら。 それでも今更逃げるわけにもいかず、先に進むよう促す。]
(314) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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/* やっべーちょう楽しい…… 皆さんお優しいツッコミをありがとうありがとう!
(-96) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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[鷹の前の雀、猫の前の鼠、――蛇に見込まれた蛙。 東洋の諺と同じようで少し違う視線から目を逸らし。>>310]
……ほんと、なんでもないから
[重ねてのツッコミを先に牽制して先に進む。 扉の前、半ば八つ当たりのように押し付けた荷の代わりか。 それとも気遣いからかもしれない提案に。>>319]
いらない!
[ただの酒ではないだろうことを、 経験と本能が察知して、元気よく即断した。]
(322) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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どーも、ゴドウィンさん 何か手伝うことあります?
[気を取り直して辿り着いた店内。 いつもより、少しひやりとした空気を感じるのは ここが地下で、いつも訪れるのと違う時間だからか、
トレイルが未だ知らない領域で、 氷山が雪崩を起こしたその余波かもしれない。>>318
フロアに深紺の布が見えなければ、密かに嘆息し。 手足は宴の用意のために動かしながら、 視線とくちびるを、ゴロウに向ける。]
――…そーいや、どうだった? うちの「珍しいアイスコーヒー」
[言いかけた言葉は、直前で飲み込み。 同時にオーダーを受けた後、>>0:279 それっきりになっていたことを思い出して。]
(328) 2015/08/05(Wed) 01時半頃
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……でしょ? 気に入ってもらえたのなら良かった
[身も蓋もない感想。>>336 その後に続く、創意工夫と意欲を統合しての解釈を返し。]
ああ、是非どーぞ [再度の来店を願い促すつもりが、 先を越されたことに面食らい、そして安堵した。
素直で、作為を感じない、歳の割に純粋そうな青年。 今後交友を深められるかは別として。
「リツ」同様、彼もまた、変な客の一員となるだろう。 まだ数えるほどしかいない、 トレイルが嫌悪を感じず、身構えることもない、人間。
――そんな、予感がした。]
(337) 2015/08/05(Wed) 01時半頃
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ホレさん、どーしたのそれ 似合わないね
[店員に少し遅れてやってきた店主が持つ花に。>>335 率直な感想を躊躇なく漏らすのは、 互いの間に築いてきた年月故の、甘えにも似た気安さから。
ハナから彼が買ってきたものではないだろうと。 推察通りだったことに、では誰からかと考えて。>>338
ここにいない面子のうちの誰かだろうと考え、自己解決した。 新規客と、いつでも気怠げな常連客。 可能性のオッズは、賭けるまでもない。]
(339) 2015/08/05(Wed) 02時頃
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