25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[声をかけるその姿は、昼間に会った時とは一変。 整えられた髪、きっちりとした服装は、利発そうな印象を与えるか。 尤も、中身は変わってはいないので喋れば台無しなのだが。]
(@36) 2010/08/04(Wed) 01時頃
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[蓮殿の主より辞することが叶えられれば、 またひとつ頭を下げて――面を上げたところで、
名を伺い損ねた、 その花主と一度目があった。]
――……あ、
[言葉を交わした時は、覚えなかった何かがざわり湧き上がる ――それをこらえて慌てて高峰の君へと頭を下げた。
似ているから、なの だろうか]
(@37) 2010/08/04(Wed) 01時頃
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ん、…まあね。 肩にかけてた衣を無くしてさ。
[問いかけに隠す事はせず、少しばつが悪そうに答える。 共にと聞けば、え、と琥珀を丸くして。]
いーのか? そりゃ、一緒に探して貰えんのは有難いけど…。
[こんな夜更けに、花主にそんな事をさせて良いものかと少しばかり考えたようだ。]
(@38) 2010/08/04(Wed) 01時半頃
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[高嶺の姿にどこか怯えたように立ち上がり、 “主”の姿を探せども、その姿は既にこの場に見えず ――落ちつかなげに辺りを見回していれば、広間を辞そうとする夜光の姿。
その内落ち着いて話が出来ればよいと思う。 せめて彼には、よき主に出会って欲しい……そのように、思って]
―――……、 いえ、わたしは
[今は、己を舞わせてくれる主がいるのに、と。 せめて、などと過ぎった思考をいぶかしむ]
(@39) 2010/08/04(Wed) 01時半頃
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…んだよ。
[乾の口から零れた言葉と吐息に、ムっと少しだけ眉を寄せる。]
どうせ今、着飾っても中身は一緒だなとか思っただろ。
[フン、と鼻をひとつ鳴らし。 代理と聞けば、少しだけ首を傾いだ。]
―――…代理? アンタは望んで此処に来た訳じゃねえの?
[思った事をそのまま問いかける。 衣の特徴は、薄手の白いふんわりとした衣だと返しつつ。]
(@40) 2010/08/04(Wed) 01時半頃
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……いんだよ、俺は。 主以外に花の振る舞いをしようとも思わねえし。
[笑みを浮かべる乾にそう言って、また口をへの字に曲げる。]
多分、物陰に隠れたりしてなきゃわかるとは思うんだけどな。
[衣を探す事は疎かにせず、辺りを見回して。 乾が花主の事を語れば、少しだけそちらに意識を多く寄せる。 そして、主はと聞かれると、ぴたと動きが止まり。]
………主は…、……居な―――ッ?!
[暫しの沈黙の後、消え入りそうな声で答えようとしたが。 派手な水音が耳に届いて、虎鉄は琥珀を丸くした。]
(@41) 2010/08/04(Wed) 02時頃
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[姿なければそのまま夜光の後を追うように、 広間を辞して、――深い己の裡に沈みながら、 回廊を歩んでいれば、響いた水音にふと意識を引き戻される]
――……鯉? にしては、大きな音 のような……?
(@42) 2010/08/04(Wed) 02時頃
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[去り際、問いかけられた高嶺の言葉には小さく頷いた、 頷いて――生じた違和感をかき消そうとする、のだけれど。 けれど、逃げるようになってしまった感は否めなかった。 その理由は、己自身にもわからない。
池之端、水面に映る月を望んだ鳥が一羽、 濡れて見上げる今宵の幾望は、霞の月か朧の月か]
――…大丈夫、かな
[庭には下りぬまま足を止め、 遠く水鳥の姿を見た]
(@43) 2010/08/04(Wed) 02時半頃
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[――視線は揺らぐ、鳥のその近く 在るもの、 乾の御坊ではない、もうひとつ の存在 酷く胸騒ぎがして。]
―――……、
[離れたい、と思う前にその場から足は動いていた**]
(@44) 2010/08/04(Wed) 02時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 02時半頃
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池の鯉と戯れてって…。
[こんな真夜中に随分とアグレッシブだな、と思ったがすんでの所で飲み込む。]
…別に、何ともねえならいいけど。
[濡れた金糸。 水を吸った衣装。 歳の割――と言っても幾つなのかは知らないが――に、やけに艶っぽい印象を受ける。 あまり眺めるのも失礼と目を逸らせば。]
――――あ!
[生い茂った樹の陰、然程背の高くないな小枝に白い衣の端を見止めた。 虎鉄はそれを見るなり駆け出し、とぉん、と地面を蹴ると、器用に樹を踏んで衣を手にする。 そしてそのままふわりと衣を靡かせながら、羽根のように軽く地へと着地した。]
(@45) 2010/08/04(Wed) 02時半頃
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へへ、見つけた。 これを探してたんだ。
[二人の元へと戻れば、駆ける前に探しものか?と尋ねた少年に、白い薄布を見せて示す。]
あー、良かった。 アンタも、手伝ってくれてありがとな。 ええと、乾…だっけ。
[確かそんな名だったはずと思い返して唱えてみる。]
(@46) 2010/08/04(Wed) 02時半頃
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[少年から微笑まれれば、つられて微かに笑みを見せる。 それも束の間で、すぐに目のやり場に困る事になるのだけれど。 乾から手ぬぐいを受け取る様子を見ると、ほっと安堵の溜息をつく。]
…法泉、殿……か。
[一応、と言わんばかりの敬称がつけられた。]
そこまで大事っつー訳じゃねえけど…。 ……主が、物は大切にしろと言っていたから。
[ほんの僅かに顔に寂しげな影が差して。]
――――…じゃ、俺はそろそろ休む。 二人もあんま夜更かししすぎんなよ。
祭は…長いからな。
[ご協力感謝、と去り際に改めて一礼。 その所作は口調と裏腹、優雅に。]
(@47) 2010/08/04(Wed) 03時頃
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[庭を後にした虎鉄は、静かに花の為の棟へと向かって歩む。 大広間に戻ろうかとも思ったが、さすがにもうお開きになっている頃だろう。 華月には明日、非礼を詫びようと心に決め、誰かと合わなければ、そのまま自室へと戻る事だろう。
―――椿の君が、庭を見ていた事は露知らず。 己が心に秘めたる闇にも未だ――――気付かぬまま。*]
(@48) 2010/08/04(Wed) 03時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 03時半頃
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―本邸・椿の間― [宵の頃、黄泉花は花主が棟をふわりさ迷っていた。 月明かりの回廊を、青白き影がゆくは現世とはかけ離れた姿。 “主”が居室を訊こうとすれども、使用人の一人も捕まえられず、 ――最も見えていたなら、悲鳴の一つも上げられたに違いない]
………、 こえ、小さかった かな。
[明星を見るころにはその存在がゆらぎ、糸は途切れて、
朝日差し込む【椿の間】に、それは居た。 床の間の一輪挿しの紅椿こそ憑り代か、 “主”の訪れはその花だけが見ていたこと。
黄泉花の冷たい指先は、ただその花びらをそっと撫でた]
(@49) 2010/08/04(Wed) 16時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 16時半頃
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―椿の間― [窓辺にもたれる陽炎はその音を聴く。 優雅なる弦の音色、春の万花の艶うを謳う]
冬こもり 春さり来れば 鳴かずありし 鳥も来鳴きぬ
咲かずありし 花も咲けれど……
[陽光の眩しさに、その影を濃くしながら、 途切れた歌の続きは、裡にのみ口ずさむ。 青々とした、庭の緑が揺れる]
(@50) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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―椿の間― [弦の音色が途切れれば、黄泉花の見る白昼夢。
地獄のようなこいのうた。 こいが何かは知らねども、それを詠うは誰であったか知っている。
あなたの行く道を、 畳んで焼き滅ぼす天の火が欲しい。
主には人前で舞うことを禁じられた、 かの研師に預けられたのは、その折であったか。 けれど、やがては人前のみならず舞そのものを禁じられ、 人前に出ることさえも適わなくなった。 己が道を閉ざされて、主へ芽生えた感情は―――
―――りん、と鈴の音を遠く聞く。 現へと戻れば泡沫の如く、白昼夢は消え去った**]
(@51) 2010/08/04(Wed) 19時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 19時半頃
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― 雛菊の間 ―
……んお…?
[そよ風が頬を撫でると、虎鉄はゆっくりと瞼を上げた。 むくりと起き上がると、そこは机。 どうやらいつの間にか突っ伏して寝ていたらしい。 うー、と伸びをして己がまだ衣装のままな事に気がついた。]
…風呂でも行くか。
[整髪料がついたままの髪、寝汗をかいていたのか、微かに服がしっとりと身体に吸い付く気がして。 何よりも先にさっぱりしたい気分だった。 風呂から上がったら華月を探すかと思いならが、虎鉄は湯殿へと向かった。*]
(@52) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 20時頃
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― 湯殿 ―
[とぷん。 湯船に浸かると、湯が小さく声を上げた。 一人きりの風呂はのんびり、とても気持ちがいい。 湯を掬い、ばしゃと湯船の外で顔へと浴びせる。 そしてぷるぷると顔を横に振った。 瞳を開けて、洗い場の方へ目を遣る。 ぼんやりと、湯気の向こう。 琥珀に映るは、記憶の中の―――背中。]
『…虎。』
[その背中が振り向き、名を呼んだ気がしてハッと手を伸ばしたが、そこにあるのは白い靄のみ。 行き場を失った手は戻され、とぷんとまた湯が声をあげた。]
……。
[湯に沈めた手を何度か開いては握り締め。 その手を見詰めて、虎鉄は静かに琥珀を伏せた。]
(@53) 2010/08/04(Wed) 22時頃
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― 湯殿→本邸・廊下 ―
[それから程無くして、湯から上がると袖の長いチャイナシャツと動き易そうな濃茶のパンツを身につける。 髪は適度に水気を切ったのみ。]
さて、と…華月は何処にいんのかね。
[湯殿から出ると足は華月を探して歩く。 まずは華月の部屋の前へ行き軽くノックしてみるも、中からは返事がない。 本邸にでも向かったかと、虎鉄も其方へ足を向け。]
………?
[その途中。 ふと耳に届くのは、剪定の噂。]
――――…。
[無意識に歩む足が止まりかけて。 噂話をする者から視線を外すと、足は先程よりゆっくりとした速度で再び歩み始めた。]
(@54) 2010/08/04(Wed) 22時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 22時頃
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[本邸へと続く廊下の先。 歩く二人の人影を見つける。 そのうちの一人は、今正に探している相手。]
…、……。
[その姿を少し眺めて。 ふるふる、と一度頭を振る。 そのうちに、向こうも此方に気付いたようだ。]
華月。
[名を呼んで、よ、と手を上げてからその元へと駆け寄る。]
(@55) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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落胤 明之進は、庭の一枝に手を伸ばす
2010/08/04(Wed) 22時半頃
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―庭・縁台― [椿の間より開けた廊下、そのまま庭に下りれば、 その周辺は部屋の名の通り、葉椿の深い緑が茂れる。 枝の一つを手折れば、その一枝は白い花びらを開かせた]
―――……、
[陽光の下、影は色濃くおりて 室内へ向けたその表情は伺えず]
主様……?
[一枝を手に、袴を持ち上げれば、 白い素足を剥き出しに、静かな歩みを部屋の中へと向ける]
(@56) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 22時半頃
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― 本邸・廊下 ―
お、おお…?
[駆け寄れば華月の傍らの青年に名を呼ばれて微かに琥珀を丸めた。 名を知られているとは思っていなくて、面食らったようだ。 名乗りと挨拶にはつられて同じように、宜しくと頭を下げる。 華月へと視線を移せば、少し苦笑して。]
ん、もう平気だ。 昨日は悪かったな、急に飛び出して…。
[手を退ける事は無く、くしゃと濡れた頭を撫でられる。 華月の手には冷たい感触が伝わるか。]
……あけの、しん?
[聞こえた名を微かに繰り返して。 不思議そうに首を傾いだ。]
(@57) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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―椿の間― [気遣うような声をかけられれば、 それはゆるりと安堵するような微笑を浮かべ]
――いらして下さったのですね、主様。 お待たせして申し訳ございません、庭で少々。
[白の一厘を膝元に、正面に座すれば、 そのままぐいと身を乗り出して]
あの……夕べの舞は、 主様にお気に召しませんでしたでしょうか……?
[切々と見上げる黒紅の瞳は、交わされた言葉を知る由もなく、“主”と彼の人を呼び続ける]
(@58) 2010/08/04(Wed) 23時頃
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…成る程。
[己の話しをしていたというの二人の言葉に、それで名を。と一人頷き。]
明之進っつーと……昨日の舞の、…。
[思い返すは、焔。 落つ、椿。 不意に、どく、と鼓動が一度跳ねた。]
…ちょ、いてえよ!
[ざわついた胸も、一瞬の事。 ぐりぐりと頭を撫でられれば、笑いながら華月へと抗議する。 更に無造作に広がった髪を手櫛で整えていると、顔を覗き込まれて。]
だいじょーぶだって。 ああ、髪が濡れてんのはさっき風呂入ってきたからだよ。
[覗き込む瞳を見上げる琥珀に嘘の色はない。]
(@59) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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[>>648赦しの言葉には、一度ぱちりと瞬いて目元を和らげる。 続いた言葉にはけれど、少しだけ拗ねた風]
――……心配など。 そのようなこと、主様が気に留められてしまうなんて、 やはり私はまだまだ精進が足らぬのですね。
あ、ですが……
[小さく吐息をつきながら、再び表情は変わる。 花はふわりと満面の笑みを浮かべて]
舞を本郷様にお褒め頂いたのですよ。 とても、嬉うございました。
[膝をつき合わせるほどに距離を縮めて、 ただ主が少しでも心和らげる姿が見られればといと、真っ直ぐに見上げる]
(@60) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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んだよ、そんな心配しなくても平気―――…
[視線を外した華月へそう言いながら、何かに気付いた二人に遅れて振り返る。 そこにはまた一つの人影。]
………。
[対峙するのは初めてだが、昨夜の宴の席で見た顔。 噂の、高嶺。 虎鉄は高嶺の顔を見遣った後、ちらと華月の方を見た。]
(@61) 2010/08/04(Wed) 23時半頃
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若者 テッドは、に気がついたが、口を結んだまま其方を一度見ただけ。
2010/08/04(Wed) 23時半頃
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[名を尋ねられると、琥珀は再度高嶺を捉える。 じっと見上げて、短い沈黙の後。]
――――…虎鉄。
[静かにそれだけ告げ、琥珀を伏せるとたおやかに頭を下げた。 再度開かれた瞳は、真っ直ぐに高嶺を射抜く。]
(@62) 2010/08/05(Thu) 00時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 00時頃
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[よい花だ、と―― その言葉に深まりかけた笑みが凍る]
主様……どうして、 どうしてそのようなことを仰るの……
[続いた言葉に、袴を皺が寄るほどにぎゅっと握る。 黒紅色は再び、割れんばかりに見開き、主が表情の崩れるを見る、笑うようには見えない。首を振って子供のように駄々をこねた]
いや、いやです――……主様、 私はいらぬ花なのですか?
また、手離されることになるのですか……
[無意識に零れる また との言葉。 握った手は伸び、震えて“主”が上衣の裾を掴み、 屑折れる膝元に白椿はくしゃりと憐れにつぶれた]
(@63) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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………いえ。 対面するのは初めてですから、どのようなお方なのかと思ったまでですよ。
兄弟子にお声が掛かったようですし。
[見上げる瞳はそのままに、整えた口調でそう言った。 花としての片鱗を見せるのは、華月の手前か。 去る鵠と夜光へはちらと視線を送って。]
(@64) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 00時半頃
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[>>681 黒紅色の奥底にふ と火が灯る。 気の触れたというのなら、その火は、まさしくそのように見えただろう]
――…ずるいです、 そのような言葉はずるい……
[今更、と。小さく呟く]
いまさら、そのように怖気づいて。 天の火を望んだのなら、
私もろとも焼き滅ぼしてしまえばよいのに…
[繰り返された言葉は聞かず、 火の灯る双眸は一度“主”を睨み、椿は既に足の下。 髪を乱し詰め寄る唇からは、 けれどどこか焦がれるような艶も滲んで]
(@65) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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