206 【突発】『nave Di mare』U【薔薇村】
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つくべき嘘もあるだろ、余命とかなんとか。
[最近はズバッと患者本人に伝えることが多いんだろうか。]
何でもは…ッ、───!
[捕まった腕は新しい傷跡をひっかかれ。 薄く瘡蓋が剥げて、痛みと赤を呼び起こす。]
い、ってえ、ばかやめろ…っ!
[いやだいやだと首を振る。 焼くだなんてとんでもない、離せ変態。 痛む腕を掴む手を振りほどこうとして。]
(*17) 2014/12/09(Tue) 02時頃
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[うまい言葉が紡げている自信はない。 好意のない行為に溺れることはあっても、誰かを大切にしたいと思うのは、人生でこれが2度目。 言い慣れていないのだから、当然言い回しだって不自然なものとなる]
[それでも彼は笑ってくれた。 きちんと気持ちは伝わったようで内心安堵して]
まぁ、その辺に転がってるような男と一緒にするのは、ねぇ……。
[何の思い入れもないものならともかく、そこはキッチリさせるべきだろうと。
元彼の話をされると、そういう経験の意味では、自分は彼よりも子どもなのかもしれないと思う。 ――幼い頃からずっと一緒にいた親友。好きになったのはいつからだったか忘れたけれど、あんなに恋焦がれたのは過去には彼一人だけ]
相談、ね。 まぁ、あんまし楽しい話じゃねーけど、オスカーさえよければー?
(=6) 2014/12/09(Tue) 02時半頃
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[素顔を見られるのが苦手、ということは有名人なのだろうか。 出版関係? ……いや、さすがにこんな可愛らしくの整った顔だし、年若い有名作家となるとさすがに覚えているだろうし。
ということは、――芸能関係者? そういえば、双子の子役ユニットの一人は「Oscar」って名前だったっけ? しばらく見てなかったけれど、これくらいに成長していても違和感はないだろう、と]
……へぇ。 俺なんかに見せちゃっていいのー? 後で後悔したって知らないよ?
[考え事のためしばらく無言だったし、きっと不審がっていると思うが、考え事を口にすることはなく。 違う可能性だって当然あるし、もし違わなかったとしても、口ぶりから事情はそう簡単ではなさそうだから、得策ではないだろう]
[ふいに手を伸ばすと、彼の目元にそっと触れる。 ふにふに。うん、気持ちいい]
(=7) 2014/12/09(Tue) 02時半頃
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叶わない恋ってのは知ってたつもりなんだけどねー、やっぱどっかで期待してたんだろうなー。 ……初恋だったし?
[気づかぬうちに使う過去形。 ――抱いていた想いは、そう遠くない未来のいつかに、きっと思い出へと昇華されていく]
(=8) 2014/12/09(Tue) 02時半頃
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別にいいの。 チアキ、僕が後悔する様な事する人じゃないからさ。
[相手の事なのに断言した。人を見る目に自信がある、と云う理由ではなく、チアキはそうだろう、とどちらかと云えば漠然とした確信が何故かあった。 若干、無言だったから、もしかして、と考えたが。 もし、色々素性を理解される事までを含めての、構わない、なのだから]
ちょっとチアキ、目、くすぐったいよ……。
(=9) 2014/12/09(Tue) 03時頃
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初恋のモダモダかぁ……。 幼馴染だとか、昔から知ってた相手だったの?
益々、好きとか云えなくて、溜め込んじゃって…。
[思い出に昇華するか、暴走させるか。 だけど、チアキの声からは前を感じる。影で潜め続けた想いも、何時かはやがて…]
(=10) 2014/12/09(Tue) 03時頃
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へぇ、そっか。
[ずいぶんと信頼されたのか、実はそうでもないのか。 ただ、特別扱いされているという感覚は、どこかくすぐったさを感じさせて]
だって、また眼鏡かけたらさわれねーじゃん。 だから、もうちょいだけー。
[ふにふにふにり]
(=11) 2014/12/09(Tue) 12時半頃
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ん。小さい頃からの知り合い。
あんま、関係を壊したりとかしたくなかったから、ずっと言えなくて……。
[いっそのこと、口に出して壊れてしまったのなら、こんな苦しい気持ちは味わわなかったかもしれないけれど、そこにはきっと別の痛みもあったはず]
[彼とつながった手に、無意識のうちに力がこもる]
(=12) 2014/12/09(Tue) 12時半頃
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……僕自身もね。正直。
やっぱり、何も言えずに諦めきれずに。 宙ぶらりんのまま我慢し続けると、最後には良い結果にならないと思う。 そこを理解はしてる。
[手に込められた力の強さに、未だ燻る感情を感じた気がする]
……僕の経験談から、ね。
(=13) 2014/12/09(Tue) 22時頃
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まあ、実際には、僕の時には。
壊した側じゃなくて、壊された――……。 …………。
[途中で唐突に言葉を切り、ほんの微かだけ、表情が苦みをみせた]
あーー……。 ごめんチアキ、今のナシ。 いちおう、本人の名誉の為にも、黙ってあげる事だったから。
[後は察して?そう少しだけ寂寥を感じながら笑顔を浮かべるも。 数秒すれば元に戻る。 無理じゃなく、もう既に自分は、その「失恋」の整理はつけていたから]
(=14) 2014/12/09(Tue) 22時頃
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違うのかい? でも今晩も、これからも楽しみにしてるしなあ。
[食べる前から心を掴まれている、と思う。 患者と同僚以外でこんなに話すのも久しぶりで、 絶妙な距離が丁度いいのかも、なんて。]
でも止めるほど強い意思もない。 だから否定はしないよ。 それ込みで、君は君であろう。
[傷つけて興奮するタイプでもなさそうだ? そっちなら対処は簡単だと思うのだけど。
いっそ見張る……のは現実的ではなかった。]
(*18) 2014/12/09(Tue) 22時頃
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余命こそ嘘はダメなところだ。 命なんて健康でも限りある。
[言うほど重い現場にはいかないけれど、 それは黙っておけば良い部分。]
痛いよね。 ……ふふ。
[軽く引いただけでも、傷は開く。 まだふさがったばかりだったのだろう、 つまり切ったのもごく最近。
逃げようと思えば振りほどけるくらいの力でしかないから 抉られたくなければ一歩下がるだけで十分だ。]
(*19) 2014/12/09(Tue) 22時頃
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料理人には、なれなかった。
[なれなかったから、ワンシーズンだけでも。 お遊びだと思われてもいい。 客のために飯を作る、料理人になりたくて。 無茶して借りた、海の家。]
…………やめてぇんだよ。
[強い意思がないのは、本当にその通りだ。 腕を切るのは捌け口だ。 孤独を口にできない代わりの。]
消せなくても……センセーなら、
[止めさせてくれるか、なんて。 そんな方法あるわけがない。]
(*20) 2014/12/09(Tue) 23時頃
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限りある命、な。
[視線は一瞬、無数の傷をもつ手首に落ちる。 掴まれて引っ掛かれた腕。]
い、てえ!!
[一歩後ずさることはない。 けれど腕を引っ掻くその手を振りほどいて 傷だらけの腕を皮手袋の中にまた隠した。]
(*21) 2014/12/09(Tue) 23時頃
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痛ぇのは、きらいだ…!
[睨む。 その顔は、天蓋のベッドが見せた夢の顔に似ているだろうか。]
……優しくしろ、ド変態。
[痛かった、痛いのはいやだ。 むすっとした顔をして、徐フライパンとお玉へ手を伸ばした。]
(*22) 2014/12/09(Tue) 23時頃
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今からでもまだ、やり直せばいい。
[店舗で料理をするだけが、料理人ではない。 ――と、言ってしまうとまるでプロポーズなので黙るが。]
本当に止める気があるのなら。 方法は無くは、無い。
実行できるかどうかは、君次第だけどね。 聞くかい?
[極端な話生活を管理されてしまえば手っ取り早い。 それを望むようならば、手は貸せるだろう。]
(*23) 2014/12/09(Tue) 23時半頃
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[逃げた手は追いかけない。 料理に血が混じるのは望んでは居ないことだし、 余計な味付けになってしまえば大変なことだ。]
好きだったら唯のマゾヒストだ。 君がそうでなくて、良かったよ。
[またはマゾヒストの方が幸せだったのかもしれない。]
次は優しくしよう。
[また近づいても逃げなければ。
なにせむすっとした顔は、少々可愛らしい。]
(*24) 2014/12/09(Tue) 23時半頃
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…………。
[やり直す。 どういう風にとか、どうとか、そういう詳しいことまでは告げられなかったとしても。 やり直せるんだろうか。 だとしたらやり直したいとも思えて。]
…………いい。 いまは、いい。
今度聞かせろ。
[『今度』。 それは確実に次があるという、気持ちの現れ。]
(*25) 2014/12/10(Wed) 00時頃
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[皮手袋をつけながら、ぎゅうぎゅうと手首を揉んだ。 痛い、この痛みは嫌な痛みだ。 確認するように、少しだけ、迷うように。]
優しくしなきゃ、殴り飛ばす。
[なにをだとか、そういう突っ込みは自分の中でも出てこなかった。 マゾなんかじゃない。 痛いのは嫌いだって、云ったろう?]
(*26) 2014/12/10(Wed) 00時頃
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けど。
[むすっとした顔はセンセーから外されて。 暗くなる窓の外を見ながら。]
あんがと。
[やり直すなんて思いもしなかった。 俺自身を否定してくれなかった。 だから、ボソッとつげた。
顔は恥ずかしくて向けられなかっただけだ。
あんま誰かに感謝とかも、慣れないからな。]
(*27) 2014/12/10(Wed) 00時頃
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聞きたくなったら、かけておいで。
[携帯にでも、いっそ「走って」でも その時がきたら迷える若造を迎えてあげよう。
とびきりの笑顔で、だ。]
(案外近い今度かもね)
[それまではじっと待っていてあげる。 餓死はしないはずだから、大丈夫。]
(*28) 2014/12/10(Wed) 00時頃
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仰せのままに。
私も殴られるのは嫌だからねえ。
[そうそう、マゾヒストとは程遠い種類である。 どちら共言わなくても痛がる顔を見ていたい方だ。 無論悦んでいる顔でも良いのだけど。一応ね。]
…………。うん。
[そっぽを向いたままの顔、 正面から見たかったなあ。]
(*29) 2014/12/10(Wed) 00時頃
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忘れてなけりゃあな。
[なんだよ俺が掛ける側かよ。 そういわれるとわざと、かけたくなくなるじゃねぇか。 俺は案外あまのじゃくだぞ。
かけるのも、「かける」のも 俺が忘れてなけりゃあな。]
(ぜったいかけねぇ)
[先に云うが、俺の意思はあんま強くない。]
(*30) 2014/12/10(Wed) 00時半頃
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ふん。 俺だって、殴んのなんかヤだよ。
[手首はどうにかなっても、指はどうこうしたくない。 だって、料理作る手だし。 殴って嬉しいとも、多分思わねぇし。]
………………。
[なんだその間。 そわそわすんだろ、なんだよ全くこのオッサン。]
(*31) 2014/12/10(Wed) 00時半頃
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[その後、紡ぎ出された彼の経験談。 途中で、しかも思わず引き止めたくなるようなところで終わって、すこぶる精神衛生上の不衛生な気分を味わっていたけれど]
……ん。了解。 なかったことにはする。
[彼の微かな苦しげな表情は、あっという間に元の顔に。 ――その様は見ていて、少しだけ面白くなかったけれど]
(=15) 2014/12/10(Wed) 01時頃
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あ、さっきの話だけど。 なかったことにはできても、忘れることはできねーから。
[近づいた彼に、ぶっきらぼうに囁く]
[これ以上話さないのなら詮索はしない。 ――けれど、その苦い思い出とやらを忘れられそうなくらい、幸せな未来で埋め尽くすことはできるだろう、と。
こんなことを思っている時点で、答え>>=1はもうすでに出ているようなもので]
(=16) 2014/12/10(Wed) 01時頃
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変わりたいと思った心が本物ならね。
[きっと忘れないだろう。
とは言え先にかけるのは、多分ご飯作ってコール。]
殴って気持ちいい側でなくても、安心したよ。
[簡単に負けてしまうだろう、 そうなったら鎖で繋いでおくぐらいしか 対処法が思いつかないし。
……うん?]
(*32) 2014/12/10(Wed) 01時頃
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……ぉー。
[変わりたい、なんて大層なこと口にはできないから。 代わりに見せるのは頷く動き。 さて、俺がかけるのが先か。 センセーがかけるのが先か。 根比べはどっちが勝つかな。]
優しい方がいいだろ。 センセーも云ったじゃん、俺のこと…やさし、って。
[優しくなんかないけどな。 でも、出来る限り優しくいたいとは思ってる。]
(*33) 2014/12/10(Wed) 01時半頃
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へっ……!?
えーと……うん。 わかっ、た……?
[ぶっきらぼうなその言葉に少し驚きながらも頷いていた。 思い出が苦かろうとも、そう、それが何時までも続く訳ではなくて]
(=17) 2014/12/10(Wed) 01時半頃
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────諦めなくて、いいんだよな?
[やり直せるよな。 変わりたい気持ちは、本物だから*]
(*34) 2014/12/10(Wed) 02時頃
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