261 甘き死よ、来たれ
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[そして漸く立ち上がったぼくは藍さんがまだそこにいたのなら、彼女へ視線を向ける筈。 そしてまた質問をしよう。]
あなたは、探しに行きたい人はいないの?
あと、ね。 なんでかな……名前を聞いたのに、何故か、すっきりしないというか。
[違和感があるのだと、戸川は眉をひそめただろう。 “彼女”との最期のやり取りを思い出せないまま、別の名前を聞き素直にそれを受け入れた感覚だけが残っているらしく。*]
(+33) 2016/12/18(Sun) 20時半頃
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-回想・前日夜中・西シェルター外-
くっ……手ごわい…!
[シェルターを後にし、帰りの道すがらネイサンは唇を噛んでいた。 外は雨。夜中の冷気と共に降るそれは、じきに雪へと変わるだろう。]
まさか、奥の手の切断マジックまでやったのに 笑い声一つ起きないとは…!
[結局、伝言の内容は男性には関係のない内容だったようで、>>1 首を傾げられてしまった。 共に来たハズの少女もどこかへ消えてしまい、 雨の中トボトボとねぐらへと向かって歩く。]
へ……へ………
(9) 2016/12/18(Sun) 21時半頃
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―――ヘックシュン!
(10) 2016/12/18(Sun) 21時半頃
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/* ナニシニキタノ
(-10) 2016/12/18(Sun) 22時頃
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-明け方-
[ネイサンは、貰った非常用ようかんを一袋つまみながら、ねぐらのトラックの中でぶるぶると震えていた。]
うー……風邪引いたかも…
[メイクをしていない顔に浮かぶ、古い火傷のあと。 巻き髪ウィッグから解き放たれた長い髪に隠れるように、メイクの下の素顔があった。]
ここ数日、人前で……芸が出来て…… 私は幸せものなのかもしれないな……
(11) 2016/12/18(Sun) 22時頃
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[医者も居ないこの世界では、風邪すら死への一歩となりうる。 苦しみながら死ぬとしても、不可思議な病で死ぬにしても、 自分の芸で笑ってくれた、その笑顔だけを財産にして逝ける。]
………戸川さん、包帯のお嬢さん…… ワタクシのピエロ姿で笑ってくれて、嬉しかったですよ……
[げほ、げほっ、と。 喉を刺す痛みと共に咳を吐く。
―――その咳に、血が混じっていると気付くのはもう少し先。*]
(12) 2016/12/18(Sun) 22時頃
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[シェルターの中に戻れば相も変わらず薄暗い。 空気もまるで粘り気があるかのように感じられたがそれはこの男の気のせい。 全ては男自身の心の問題か。
いつもの棲みか、いつもの場所、いつものソファ。 座れば紐で腕をきつく縛り圧迫する。]
ヘっ……そういえば。
[昨日のピエロは一体なんだったのか。 かつてこんなことになる以前、とあるサーカス団にクスリを流したことがあった。そのせいだろうかあんなものを見たのは。 今となってはもうどうでもいい話だったが。
薄く浮き上がった血管に針を通す。 チクリとしたあとに針が血管に入り込む感覚が妙に気持ちが悪い。]
(13) 2016/12/18(Sun) 22時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2016/12/18(Sun) 22時頃
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/* 真面目な話。 めるちゃんの中の人、名前を間違えてしまい 大変失礼いたしました。不快にさせてしまったと存じます。 EPで直接再度謝罪しますが、まずはここに残しておきます。 */
(-11) 2016/12/18(Sun) 22時頃
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―東シェルタ昼ー― [結局誰とも会うことはなかったのだろう。 戻れば早速歌瀬からもらった食品のうち、パンと水を取り出しお腹に入れる。
彼女に託されてきちんとこれからはもうきちんと食べようと思った。 食べずに死んだとなれば、浮かばれないだろうしそれは戸川からもらったものに対しても同様かもしれない。]
(14) 2016/12/18(Sun) 22時頃
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そういえば纏めておかないとな。
[食事が済めば入り口に壊れた通信機と空気ボンベ、ナユタの着ていたスーツをいつでも纏めておく。 それからはシェルターの外でトラックシートを広げて水を溜める土台を作っている。*]
(15) 2016/12/18(Sun) 22時半頃
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[名乗りを上げるみょんこと>>+30 ぽかんとしたあと、笑みを浮かべる冷と。>>+32
少しだけ気持ちが和む。 それから、質問を投げかけられて>>+33]
ん、探す人はいないわ。 だって、ここにいるんだもの。
[探しに行きたい、という感情で言えば 生きている時に"探した"。 その結果が死であったから、私は悲しかったのだろうか。 ああ、そうだ。……悲しかったんだ。 けれどようやく、ここで追いつけたという 充足感に満ちた笑みで、周りを見渡そう。
景色が流転していたし、春の姿は近くにあったかどうか。 見失っていたなら、改めて探そうかとも思い]
(+34) 2016/12/18(Sun) 23時頃
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……なまえ。
[視線は冷に戻る。 そして、すこしだけ嬉しくて、すこしだけ寂しくて]
……覚えてるのね。 頭で覚えていなくても、心で覚えているのかな。
そうね、私も貴方とは初めましてじゃあ、ないの。
[違和感に対して、肯定の頷き。]
(+35) 2016/12/18(Sun) 23時頃
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覚えてないかもしれないけど、 私は、君と会った時、メリーと名乗ったわ。
話すと長くなってしまうのだけど…… 端的に言うと、あの時はそう思い込んでいたから。
でも、虹野藍が本当の名前。 だからそう呼んでね。
[私は、今の冷くんを否定することはない。 否定というと大げさだけれど、自殺したことも、記憶がないことも、彼自身の選択なのだろうと思うから。]
改めて、宜しくね、冷くん。
[ここにいられるのは短い期間か、終焉まで見届けるのか、或いは希望を見出すのか。生きる人びとを遠く思うことしかできないけれど、その間よろしくと、微笑みかけた*]
(+36) 2016/12/18(Sun) 23時頃
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……うん。 きみはやさしい子だね。
[視線の先には、あたしにかぶさる彼女>>7の姿。 きっともう、ながくはないんでしょうね。 でもやっぱり、悲しいとかじゃないんですよ。 謝らなくたっていいんです。きみが頑張ってきたことは、あたしもよぅく知っています。
ぱら ぱら。 降りしきる雨もかまわず、あたしはずっと見ていました。 視線の先は、やがて彼女ではなくなるのでしょう。 それはきっと、きれいなきれいな秋桜の花。 あたしはずっと見ています。 だってあたしも、彼女をひとりにしたくなかったから]
(+37) 2016/12/18(Sun) 23時頃
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…ありがとう、芽桜。
[秋桜の花から落ちた雫が、むこうのあたしの指先をぬらします。 なんででしょう。…なんででしょうね。 その感触が、こっちのあたしにもつたわってくるみたい。
それは手をつなぐようにあたたかな*雫でした*]
(+38) 2016/12/18(Sun) 23時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2016/12/18(Sun) 23時頃
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――雪、降ってきたね。
[誰にともなくそう呟いてから。
軽自動車は走り出す。 世界がこうなる前にスタッドレスに変えておいてよかった。 そんな事を考えながら。
また煙草を取り出して一服した。 咳に血が混ざろうと。 この習慣は変えようがない。]
(16) 2016/12/18(Sun) 23時半頃
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こんなものか。
[昼を迎える前、愛車の後部に大量の荷を積みこんだ。 食料、水、毛布に着替え、携行缶に入れたガソリン。 いつかここを出ることがあったらと仲間たちで用意した旅支度。
とはいっても燃料の関係で行けても精々数日のこと。 その間に燃料の補給ができなければそれで終わる旅。 車を捨てて更に歩けば少しは先へと行けるだろうがそこまでする意味が見出せない。 そもそも西への道がどこまで続いているかもわからない。]
(17) 2016/12/19(Mon) 00時頃
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というかその前に体が持つかどうかだな。 まあ行けるとこまで行くさ。
[病に蝕まれた身体をクスリで誤魔化してどうにか動かしている。 もしかしたら明日、いいやすぐに倒れてしまっても男は驚かないだろう。 きっともうそれほど長くはもたないはずだ。」
(18) 2016/12/19(Mon) 00時頃
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[西へ行くと決めたのはどうしてだったろうか。 ただ何となくだったのかもしれない。 このままここで死ぬならやれることをやろうと考えたか。 いや動機はもっと単純。
暇だった───
何もすることなく酒とクスリに溺れている日々。 それはうんざりするほど退屈だった。]
(19) 2016/12/19(Mon) 00時頃
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そういえば……。
[あれからシェルターに鍵はかけていない。 思い浮かべた名前も知らない女。 人を「えふくん」などと慣れ慣れしく呼ぶ女。 図々しい上に騒々しいはた迷惑な女。 だけど旅の連れ合いならあれぐらいがちょうどいいなんてそんな風に思えた。]
また来るなんて言ってたくせに。
[頬を軽く指でなぞった。 一人でいる寂しさ?いいや違うと首を振る。 一人で行く先のない旅はきっと退屈だからだろうと。 だけど、それこそ「寂しい」という感覚なのではないだろうか。 男はそれに気づかない。]
(20) 2016/12/19(Mon) 00時頃
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[そっとリアハッチを閉めた。]
(21) 2016/12/19(Mon) 00時頃
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