204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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― 3階・個室 ―
[>>148ディーンの視線は、シメオンの小さな背中に注がれる。 守ってやるべきもののはずなのに、触れてやることも出来ないどころか、逆に傷つけて堪えさせるばかりだ。 自分のベッドから腰を上げ、頭皮に触れないよう心掛けながらそっと手を伸ばして、後頭部の短い金の髪を一房、手で掬い取る。 強い昼の太陽の色をしながら、髪は体温を持たない。 それでも嫌な音を立てる心臓の音を耳の奥に聞きながら、ディーンはその一房にそっと唇を落とした。
動作に込めたのは祈りだ。 どうか、この日の光が翳ることの無いように、と。
そうしてシメオンが動かずにいるのを暫く見守ってから、ディーンは静かに部屋を後にする。 ――眠るような気持ちには、到底なれなかった。]
(187) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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― →2階・居間 ―
[居間には恐らく、思い思いに休息を終えた人たちが集まっていることだろう。 そう推測して、ディーンは階段を降りたところで立ち止まる。 ある程度の広さのある小屋といえど、閉鎖された空間であることには変わりない。 人の少ないところを探すにしても、限度はある。]
……。
[階段の脇にある小窓から、外の様子を見る。 猛烈な吹雪のせいで、視界はただただ白い。 守るべきものの手を離し、魔法を使うことを止めた今、ディーンに残るものは何も無いと言っても良い。 白に埋め尽くされた景色は、行き場のない自分と重なる。
―― 書かなければ。
3階の部屋に戻り、紙と万年筆、インク瓶を手に2階へ戻る。 ずっと陣取っていたテーブルの一角を再び占領して、ディーンは筆を走らせる。]
(188) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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…………ああ ……納得 する
ん…………少ないんだ 行こうかな……
[温泉は提案されればじんわりと怯えが滲む ……まだ トレイルがいる かもしれないし]
どっちも やってみないでいいよ…… ……母さんが 最後に教えてくれたのが 人型の存在を喰べることーーーー けど……どちらかしか選べない状況なら ……ラルフが喰わないほうがいい
(*88) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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[ルーツに離れた位置から髪を引っ張られる その間 寒さに震えながら 彼は丸まっている
けど 何度か藁の中で首を振る このままここに濡れたままで居たら ……凍死する
トレイルに 説明 しなきゃいけないと思った ……二人きりは避けたいけど ちょうど タオルを返したい 犬のようなニコルなら いろんなものが 中和される気がして
二人が揃っていればいい と 思いながら 身体を起こす
柵にかけておいた タオルは まだ湿っていたが それを持って ふらりと上に続く階段に近づいた]
(189) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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しゃべれないなら……そこまで広まらない、かも。
うん、上に来るなら、待ってる。
[居間には、ノックスとニコラのほかには、ディーンとホレーショーの姿が確認できた]
人型――……血族も、食べることができるから、か……
――……うん…… がんばってみる。
(*89) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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[床が濡れて染みが出来る ノックスにばれていませんように 彼の過保護ぶりを思えば 暴露たら殺される……と 思いながら 階段を静かに登って行く
その後ろ 濡れた箇所は避けるように ルーツが 身軽に跳ねながら 階段を登って]
(190) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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― 居間 ―
[ペチカの傍にホレーショーが寝ているのが見える。
ディーンが書き物をしている姿に視線を向け。
しばらく待ってみたけれど、フランシスたちが降りてくるのはまだのようだった]
……
[さて、もっていくかと腰を上げかけたところで。 誰かが階段を上がる音が聞こえた気がした]
(191) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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ノックスにだけは……どうか
[先ほども否定はかえらなかった 思考の中で 人の良さそうな笑み浮かべた ノックスが 何故か出刃包丁を構えている そんな姿を視覚的に思い浮かべて]
ーー……美味しいと 思ってしまった程度に 俺は獣なんだなってーーーー
協力するーーーー
もうすぐ つく
(*90) 2014/11/16(Sun) 12時頃
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ー 二階 居間 ー [静かに入り口を開ければ それだけで廊下とここと 温度の違いに 濡れて寒さに震える 息を吐く
よく見知った保護者の姿 スープのかわりに弓を教えたラルフの姿 玄関で会話を交わした金糸の姿
火の爆ぜる音が聞こえる 静かな空間 暖かさに喜んだのか ルーツが部屋の中で羽ばたく]
ーーニコラとトレイル 知ってる?
[誰ともなく口にして]
(192) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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― 2階居間・テーブル ―
『曇天の下、少女は木を見上げる。 先端が見えないほど高く大きな木から伸びた枝の端に、 赤い実がなっているのが見えた。 「きっと、あれがそうだわ」
しかし小さな少女の背では、実まで腕が届きそうもない。 折角、大事な大事な親友が秘密を教えてくれたのだ。 どうしても、あの実を食べなければいけないのに。 あの実を食べて、彼に気付いてもらわなければならないのに。 少女は太い木の幹に両手をかけて、力を込める。 がさ、がさと木の葉を揺らし、木が揺れる。 赤い実も一緒に揺れて――ぽろりと、落ちた。 少女は慌てて枝の先のある方へ走り、 落ちてきた赤い実を受け止めた。』
(193) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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『決して口にしてはいけない、禁断の果実。 親友は少女に言った。
「その実を食べれば、大好きな人が振り向いてくれる」と。 少女はそれを疑わず、赤い木の実に、小さく歯を立てた。』
[ディーンが書くのは、物語の海から掘り出したものではなく、ただ思うままを綴る文章。魔法とは程遠く、私小説とも言えないもの。 時折万年筆の先を紙に引っ掛けながら、ディーンはただ黙々と文字を連ねる。
走るペン先の動きが止まった時。 >>192居間に響く声に、ディーンは紙面から視線を上げた。]
(194) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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―― 三階個室 ――
[痛み感じぬ頬に己とは違う温度が触れる。 上手く歌えなくなった楽器を癒し歌わせる魔法の手。 調律師である保護者、フランシスが案じる相手が 今は自分であることが彼の言動>>169から知れる。]
痛い。 ……痛かった。
[痛みを訴えればまた撫でてくれるだろう。 けれど心配そうな貌をさせるは本意でなく過去形に言い換えて]
けど、フランシスのが痛そうだ。
[伏せる眸から微か滲む痛みと苦さを取り除きたいと思うのに ドナルドにはその方法が分からない。 小さな笑みと言葉聞こえれば、近くある喉をクツと小さく鳴らす。]
(195) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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[ノックスに告げた思いが当人に伝わっているとは知らず フランシス>>170の紡ぐ透明な音色に耳を傾ける。]
――…大人なのは身体だけ?
[笑うような音を滲ませ]
お返しには全然足りねぇけど。 それでもフランシスから貰った分、 少しでも返していけるようになりたいと思う。
[未熟な己が言うのも烏滸がましいことかもしれない。 安心した、という言葉に微か安堵の色を浮かべる。]
(196) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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[胸に凭れるを感じれば緩めた腕にまた力が籠る。]
――…いなくならない。
不安になったら、いう。 だから、フランシスも――、そうして欲しい。
[思い出と重ねるを感じながら 今はそれを己に向けるものと思い フランシスの囁き>>172を思いごと受け止める。]
(197) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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[立ち上がる気配>>175に些か名残惜しげに落ちる腕。 一歩、後ろへと下がり]
……みたいだな。 気付いた時には出てった後だった。
[毛布の件に「ああ」と声を漏らす。 ラルフもフランシスを案じている。 言葉にせずとも彼には伝わっているだろうから あえて口にせぬまま一度扉へと目を向けるが 直ぐに動こうとはせず暫し其処に留まる。**]
(198) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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ー 二階 居間 ー
ーーー…………
[何か書き物をしていた 金糸が気がつく 集落を離れた時期が早い彼は 教育が不十分で 読むことはできても 書くことは不得手]
邪魔はしない ーー……二人が揃うまで 火にあたらせて
[ぽた とまた身体から雫が落ちる 少し寒さはマシになったが…… 視線を受けて 邪魔する意思はない と 首をふりもしたからか]
(199) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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―温泉―
[ちゃぷん、と両手を湯に沈め 掬っては、湯の外へ放り出す 衣服のまま、湯の中で暴れた彼の残したもの かき出しながら、ほぅっと、息を吐く。 濡れた身体を拭ってくれた彼は、もうここには居ない]
……
[内緒に>>181。 それはトレイル自身も望むところだったから 瞬き、固くうなずいた。 あらかた湯がもとに戻ったところで、立ち上がる。 少しくらりと眩暈がした。 湯の中に長居しすぎたかもしれない。 酩酊に似た感覚は、それだけが理由でないと、未だ知らない]
(200) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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……伝わらないことを願うね。
[同じ過保護でも、ノックスとフランシスは違って感じる]
――美味しかったんだ。 それは……あぶない、ね。
[一度知ってしまったら我慢できるか、わからないと思う]
うん。 俺も、協力する。
(*91) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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― 二階/居間 ―
[扉を見ていたから、羽ばたきの音と、やってきた人の姿はすぐに見えて]
フィリップ。
ニコラなら、あそこに。
[トレイルはまだもどってきていないようで、ソファにいる二人を示す。
ニコラとトレイルに用事なら、ノックスに話しかけてもいいだろうかと、ふと迷うように視線がゆれた]
(201) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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/* あ 中だししたことになってる?(*ノノ) 描写しずらいト書きだったから誤解与えた(*ノノ) おけ、これからそうする!
*/
(-48) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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/* あ、違う私が誤読だ! 滲んで温度で凝固した白濁をだしてくれてるんだ! 温泉は共用空間だもんね!ありがとう!! */
(-49) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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[下着を身に着け、黒の衣服に袖を通し 首からチェーンを下げる。 丁度リングが、鎖骨にできた傷にあたる。 血はもう、止まっていたが 痛みはじくじくと続いていた。
内緒にしようと思ったけれど、 傷に気付かれたら、きっと説明が必要になる。 トレイルは、ノックスとの約束>>46を忘れてはいない。 ただ、自分の変化に気付かず 気になる音を、気になる人と結びつけられていないだけ。
視線を落とす 先に、トレイルのものではない防寒具。 鳥をつれた、無口な少年のものだろうと気づく]
(202) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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……ここは、皆の部屋だ。 僕に遠慮をすることはない。
[>>199 ニコラとトレイル。それが彼の言う二人だろう。 ニコラは知っている。しかし物言わぬ彼の名がトレイルであると知らないディーンは、>>192彼の問い掛けに答えることは出来なかった。 >>201答えるラルフの声を聞きながら、ディーンは席を立つ。 炊事場に向かい、空の小さな鍋に水を張ってペチカに載せた。
水が滴る程冷えている彼に、白湯を用意するつもりだ。]
(203) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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[フランシスのそれは知らないから 比べようはないけれど 少なくてもホレーショーとは異質な]
……………… ……
[思考で嘘がつけるか つけない気もする だからこそ 同じようにかえる言葉に 驚きの思考の空間]
協力の 意味…………ーーーー どっちも知らないなら 無理 しないで
(*92) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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[そういえば、鳥がいなかった。 あれだけ騒々しい音をまき散らしていたから 傍にいれば気づきそうなもの。
ため息をひとつ。 上着は、置き去りにしようと決めた。 内緒にしなくては。 だから、多分 もって行っては駄目だ。
トレイルは自分の忘れ物がないかだけ、見渡して 少年の上着を、わかりやすいよう 入口近くに畳んで置いて 湯所をゆっくり出て行った。
湿った髪を、がしがしとかきながら]
(204) 2014/11/16(Sun) 12時半頃
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[しばし途切れる思考に、ゆるく疑問符を飛ばす気配]
………… 無理はしない、けれど。
せっかく、話ができるのに、 フィリップだけによりかかるのは、いやだし。
できる範囲で、手伝うから。
(*93) 2014/11/16(Sun) 13時頃
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ー 二階 居間 ー [ラルフの言葉に視線を動かす ソファーにいる二人 ……ノックスの姿に怯む
視線の揺れ 理由がわからず ゆるく首を傾げはしたが まだ トレイルはいない ノックスは……避けたい ので ソファーから距離はとったまま ペチカの傍に直に座り ニコラのタオルを乾かすように広げる]
…………ここは人間の部屋だ
[鍋を持ってペチカにおいた 金糸を見上げて 口にするのはいつもの
ルーツがお気に入りの金糸に気づいて 鍋おく姿に ばさりと近づく]
(205) 2014/11/16(Sun) 13時頃
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ーーーー充分 助かってるよーー
すぐに落ち着けたのも こうして 思考を介して 知っている存在があるのも
ーーーーーーだから
と 思っても 君は頷かなさそうだ
(*94) 2014/11/16(Sun) 13時頃
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― 二階/居間 ―
[ノックスと話がしたいとは思っても、何か話すべきことがあるわけではなく。 どうしようかな、と迷い。
ペチカの傍にいるフィリップや、お湯を沸かしにいくディーンの動きを見ながら、手にしたお茶を口にする。
保護者たちも気になるしなあと、考えながら、しばらくはまだ居間にいる]
(206) 2014/11/16(Sun) 13時頃
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そう?
だったら、いいけど…… ――でも、やっぱり、手伝えることがあるなら、って思う。
……それが負担になるなら、控えるけど、さ。
(*95) 2014/11/16(Sun) 13時頃
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