[さて。
フニャッふな〜と、またいつもの道に戻ってくれば、行く先に、何か襤褸雑巾のようなものが落ちているのが見えた。]
……なにゃ。
[のたのたと近付いてゆくと、なんだか、ちょっと美味しそうな匂いと……血の臭い。
これは只事ではなさそうと、ピンと耳を立てて襤褸雑巾に駆け寄ってみれば、それは、白と黒の猫だった。]
ぬなっ?!
おいおまいどうした、すごい怪我してるぞ!?
[何かしら反応はあったかなかったか。
しかしとりあえす、まだ息があるらしいことは分かり、ほっと胸を撫で下ろしもしたのだが。
よく見れば、引き摺られたような血痕まである。
しかも、地面を濡らしているものは、血液だけではない。]
……なぁ……どした、大丈夫か……?
[耳元で、心配げに問いかける。
閉じたままになっている左眼が、あまりにも痛々しい。]
(*184) nordwolf 2015/01/15(Thu) 01時頃