【独】 紐 ジェレミー

―IF　地下室―
[篭った空気に混じるにおいは不快感を煽る。
随分長い間、金目の青年は其処に放置された。
やがて
彼が紡ぎだす以外の音が階段を下りてくる。
ぎぃ、と重い音がして鉄の扉が開かれた]

　やぁ。
　……御機嫌は如何かな？

[ラフな服装の男の後ろから、双子の召使が続く。
二人が手袋を嵌めて両手で持ってきたのは火鉢。
中には炭火が山のように詰まれている。
大の字になった彼の足元へ其々置くように、ついと顎で指し示すと、無表情のまま彼らは金目の青年に近づいていった]

(-532) Ayame 2010/04/14(Wed) 23時頃