― 深夜−東雲家 ―
[数え終わると、目を開けて…]
…真っ暗…えっと、次に、カッターを持って、お風呂場…?
[カシャッ。写真を撮る。
何も写ってないことを確認すると、虎猫を床に降ろし]
うん、大丈夫大丈夫。何も写ってないない。
[カッターをポケットに、手には携帯と塩水の入ったコップを持って部屋を出た。
と、と、と…足音だけが妙に大きく聞こえる…
静かな空間に、音を出すのは自分だけ。そして、暗闇によって誰が居るか分からない…そんな孤独。恐怖に取り付かれてしまうのも、時間の問題なのかもしれない。
電話をしていてよかった、と、思うのは、静寂を破っているのは自分だけではない、という支えがあるからだろう。
風呂場へと入れば、暗いながらも外の微かな明かりは、風呂桶に人形の形を浮き上がらせて居た]
…じゃあ、鬼ごっこ開始、だね。始めるよ?
[電話の向こうに居るであろう、相手に。最後の最後の確認をした]
(618) 2010/06/01(Tue) 23時半頃