>>343
―回想―
これが今回は、で終わってくれればいいんだけどね
ああ…そうか
ロビンから見るとそういう事になるんだよね…でも僕も吊られなかったら君のこと食べてしまおうと思ってたからそこはお相子じゃない?
[ほんの一瞬の死の記憶は苦しみよりも絶望と悔恨に似た何かだったと思う。何かを察したように震える身体を強く抱き、落ち着かせようと鼓動のリズムで背を叩いた]
…君が望むなら騎士でも王子にでも何にでもなるよ
愛してる、ロビン
[瞬間の驚きに瞠目したのも束の間、芝居がかった台詞を告げる――が、最後の一言は視線を絡ませてのひどく真摯な囁きだった。何やら躊躇うような彼の様子に僅か首を傾いだものの辿る唇に反射的に硬く目をつむり背へと回した指先はきつく布地を握りしめ]
なんでもないってことないでしょ
………ねえ…キス、していい?
[はぐらかしの言葉など意にも介さずに顔を上げる。きっぱりといっそ清々しくも思い切った表情で囁き、おとがいへと指を添えると上向かせ、僅かに顔を傾けて叶うことならその唇を己のそれで塞ごうと]
(344) nanono 2013/06/25(Tue) 02時頃