ーー…ッ…!
[下腹部に与えられる痛みに、否快楽に、咽喉から小さく嗚咽が漏れる。
それは空気に融けただ銀月に届いたかは定かでは無いけれど。
己の肩口に沈む花頭には自分の蝶頭さえも寄せ。擦り寄るようにただ耳元に唇を寄せ吐息を吹き掛けて。]
仕方無いなァ、
[ただ紡いだ言の葉。余裕ぶって挑発を、自尊心を着飾る為に聲に芯を這わせた筈なのに。
自分に反響したその声色は何処か打ち震え、まるで自分こそが耐えられないとでも言うように、ただただ焦りの色が混ざる。
そうして気付いてしまった己の”我慢の糸”に思わず花の躰に優しく触れる翅を休めては、暫くの思案の内に強くその肩口を押し。
ぐるりと景色が一転したならば、花の色はどのように揺らいだだろうか。
布団に花が沈む感覚を膝から知り得つつ、花の上に蝶が躍り腰を据えたならば。窪みに嵌めて居た指先を緩々と動かし退かせ、履くベルトを解き始めた]
(268) 2014/09/17(Wed) 01時頃