[二度目の素っ頓狂な声には、片耳を抑えて回避。
壮大だと言われれば、ふむ。と頷いて]
笑ってくれるなよ?ヨーランダ。
俺は正義の味方になりたいのだよ。
誰しもが憧れる、悪党を倒す正義の味方…ではなく、そもそもの悪党が生まれない。
戦うことのない正義の味方に。
そのためには、俺は悪党でも愛する。
だから手始めに学校の生徒会長などをやって、まずは学校の生徒を愛するところから始まっているのだ。
この次はこの国のトップとなり、この国の国民全員を愛するのだよ。この程度で壮大など…。
[笑ってしまいそうになる。そう言葉は続けなかったが、ヨーランダの想いを聞き、不思議そうに首を傾げた。]
ヨーランダ、女性が子どもを産む時の痛みを経験したことがあるか?
[歩みが緩やかになった彼女に、視線を合わせれば静かに問いかけた。]
(236) 2012/09/25(Tue) 00時半頃