[>>190想定できる火種は生まれる前から潰せとばかりの電気ケトル説明会でしたが、
――どうしてでしょうね、不安が残るのです。不安が。
まあ、シーシャの言葉を真面目に聞いてくれるのは非常に新鮮でちょっと面白いのですが、
いかんせん、でてくる質問が、『ケトル』の意義を思い出してくれと嘆願したくなる類だったので。
扉の前でのお話でしたから、恐るべき魔境《たこ足地獄》は見えなかったのですが
見ていたらさすがに天を仰がざるを得なかったかもしれませんね。神よ…なんて。吸血鬼なのに。
ちなみにその説明の間中、エイダはやっぱり女の人が珍しいのか、
グロリア様のお召し物を興味深そうに見て、そして触りたそうに手を伸ばしておりました。
そして、そして>>191、グロリア様の、指先です。
エイダはそのたおやかな指先がつつ、と動くのを喃語をこぼしながら見ていましたし
シーシャも、唇を真横にひいてみておりました。
そのジェスチャが示すものは、お馬鹿でもわかったのです。]
(227) 2016/12/06(Tue) 23時半頃