人狼議事

270 食人村忌譚


【人】 真剣師 鬼丞

 ― 自宅 ―

[丞の家は、ごく普通の農家の家。
鍵のない戸の前に置かれた包み>>125を腰を曲げて拾い上げる。
そのまま広い土間の一角に誂えた研ぎ専用の作業場に座り込み、肉塊でもって、鉈の切れ味を確かめた。

もっとも、これは戯れだ。
ここまで脂を吸えば、見るだけで切れ味は想像できる。
指先についた血を舐めれば、昼餉を忘れた腹がぐう、と鳴る。

人は何のために生きているのか。
―――ただ、食べるために。
この村の人間は、人を食べるために生きている。
食べたい者があれば、それより後に死ぬように。
食べられたい者があれば、それより先に死ぬように。
そのために生きている。
常に頭の片隅にある解の一つに薄く笑う]

(213) 2017/11/23(Thu) 00時頃

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