[ 二度目。
呼ばれた名>>186に、男はこてりと首を傾げた。
見遣れば矢張り針鼠の彼女である 。変わらず重ね着されたそれに、だから何故、と疑問さえまた浮かばせつつ。
――然しそれも、白衣が増してぼろ切れになっているのが分かれば。嗚呼なるほど、” そういう ”コトなのだろうと、首肯する 。 ]
ふむ。……代わりの。 では一緒に探しましょうか?
[ 男が聞く前に答えられたそれ。一考して、男は提案した。深い意味は無く、ただ別の上着も見つかれば良いと思ったまでである。序でに何枚か見付かれば、彼女も困ることはないだろう。
顎もと。当てがった手を外し、見遣った彼女はどう反応しただろうか。 これから冬になる。 そうしたら、施設とは言え冷えることもあるだろう。 思考の奥、脳裏で分厚いものの方が、――と。
まるで他人事に、施設の未来を思った 。]
(195) 2015/07/13(Mon) 21時半頃