……見えなかったな。
[……随分と良い性格をしている>>165
煽る様なその言葉は、無自覚だろうか?
同世代であれば、喧嘩の一つもしたかもしれない。けれど幸いというか何というか、如何にも歳の離れた風な相手に喧嘩を吹っかける、なんて惨めな事が出来よう筈も無く。
別にいい>>165という言葉には、ふん、と。一つ鼻を鳴らして。
変わらない表情には少し苛立ちを覚えるけれど、それはお互い様だろう。相手が苛立っている様には、到底見えないが]
――ああ、お前、あの新米医師の弟とかいう奴か。
なら良い。何でもない、気にしないでくれ。
[首を傾げる所作に片手を上げて、もう用は無いと示す。
幼いその容貌に、新米医師に似通ったものを見出せば、彼の病も思い起こされた。誰から聞いたかは定かでは無いけれど確か……過剰不眠病、だったか。
眠れなくなるとかいう病。その眠たげな態様も、そのせいというわけか。
己より厄介な病を抱える者に、優越感めいた感情を覚えるのは、いつもの事で。それを隠すのもまた、いつものこと。
自らの好奇心を満たしきれば、目の前の相手への興味も無くなって。彼から目星い反応が見られなければ、そのまま自室へと戻るだろう]
(171) 2014/06/22(Sun) 11時半頃