人狼議事

78 光環の戦溟 ― bloody searoar wars ―


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

俺の記憶は正確だと思いたいが、ずいぶんと昔のことなので少し自信がない。あれは確か、10万6733年前、白鳥の月二十四の日、玄曜日のことだったように思う。

其の頃俺は、地獄の底辺で燻っていた。地位など俺にとってどうでもよかったが、良質の魂に出会う切欠が上のやつらより減るのは必至であり、それに不満を抱いていた。俺たち死神が良質と呼ぶ魂は、その存在が黒く穢れきっているものの事を指す。そういう魂を持っているやつらは、率先して上にやつらに”まわされる”のだ。下のやつらは出会えない故に地位をあげる機会さえ与えられない。こうして地位は絶対的なものになり、低質の魂を選る作業を繰り返すだけの日々を過ごさざるをえなかった。

そんな時だった…良平、いや、後に暁と呼ばれる彼と出会ってしまったのは。
出会った頃は天架ける虹を思わせる鮮やかな七枚羽を背負った彼は、天使であるにも関わらず俺の声と共鳴を果たしたのだ。あいつの内なる声は黒き炎を滾らせ、神への反逆に加勢することとなる。あいつに共感した仲間の天使に俺という死神の存在がばれる訳にはいかなかった。反逆軍の数はほんの数千。

(154) 2012/01/28(Sat) 12時半頃

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