[聞こえてきた声>>143に、誰か来たのかとそちらを向く。
カリュクスとふたりきりという現状は少し気恥ずかしく、出来れば誰にも会いたくなかったのだけれど。
呑気にもそんな事を考えていたが、視線の先に点滴>>147が見えれば、途端に渋い顔をした。
アレは確か、水を嫌う少女の物だった筈だ]
……君、
[思わず小言を言いそうになって、カリュクスの存在を思い出す。
アルビノを遮る物の無い陽の下に晒すというのも、医師として褒められたものではない。
そんな自分が、彼女等を叱責する不自然さに気付いてしまえば、言葉尻も消えていった。
はあ、と。ひとつため息を吐いて]
――あまり長い時間、外に出ていては駄目ですよ。
[保護者のようなネルが居れば大丈夫だろうけれど、一言だけ、小言を洩らした。
その口元には、苦笑いが浮かんでいるだろう。
それを見れば、本心から叱っているのではないと、すぐに気付く事が出来るのではないだろうか]
(151) 2014/06/22(Sun) 03時頃