人狼議事

99 あやかしものと夏の空


【人】 双生児 オスカー

―昔のはなし―

[『いつもの』メンツの一人が、少しの間、遊べなくなるという。
話を聞けば家族旅行に行くそうで、ふうん。楽しんで来て、と笑って見送った。
連れ出す側である自分より行動力のある、エネルギーに満ちた少女。彼女が居ないと集まってもどこか物足りないと感じながら、それでも数日は矢のように過ぎ去って行った。

そうして彼女は何事も無く帰ってきた。
配られるお土産、僕にもくれよと伸ばした手は呼び出しに遮られる。]

……どしたの?何かリスでもいた?

[ついていった先、こっそりと差し出された小袋。
へっ、なんて間抜けな声を出して中身を開けば、出てきたのは青空の色した石のペンダント。]

他の子のは……え、僕だけ?
いいの、こんなに綺麗なの貰っちゃって。

[首を傾げながらも顔を上げれば、少女が指先で摘んだ先、新緑の色した……色違いの同じものがあった。]

(137) 2012/08/09(Thu) 20時半頃

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