[伺った相手の表情>>79は予想外なものでなく。むしろ赤く動揺する様は狙った以上のもので、目元を緩ませて楽しげに首を傾けた。
睨む黒は小動物のようで存外悪くない、美しく豪勢な例えよりはよっぽどそちらの方がらしい。
ポツポツとした小言には、お前には感謝してるんだ、なんて言いのけようと思っていたのだけど。発する前に言葉を続けられれば、自分はどんな顔をしていたのかと、照れ臭くてつい顔を背けた。]
本当に、お人好しだ。
人の顔のどこがいいとか。
[呆れたように嘆息して、背けていた目線をじとりと投げて。その拍子に思ったよりも近くに伸びていた腕に僅かに身を固めた。
眼鏡を指先から攫われたなら抵抗はせずに一連の仕草を眺めて。
そうして、は、と馬鹿にしたように息を吐き出せば掌で宙を煽る。やれやれ、といった具合に。]
お前と居るとどうも調子が狂う。
[最後に黒の瞳をじっと透かすように見やれば、耐え切れずに、逃げ出すように背を向けて朝顔の元へと歩き始めた。
止まることが無ければそのまま朝顔の側へと辿り着くだろう。]
(113) 鹿さん 2014/07/09(Wed) 17時半頃