……?
先の…ああ、花と蝶は寄り添えるかってやつかい。
それが、どうかしたの。
[瞳の中。秋風が絹糸の様に繊細で綺麗な射干玉の髪を揺らしているだろう、其の中で。
自分も少しだけ肌寒さを感じながら、先の明るい様子とは違い、花頭を地へと向けるそのさまに小首を傾げる。
ゆうらゆうら、花頭の飾りは風に踊り。
長い髪はその表情を覗くことを拒んでいる様で、唯焦燥感のみを感じる]
――もしかして、聞いちゃダメなことだったかな。
[ふと。花の先、廊下の向こうに見えた影には眉間を歪めてみたけれど。ちいさく犬歯を魅せたならば、今一度ちいさな花を視界に収め。
「ここ、寒いから、中入ろうか」
なんて。 せめてもの余裕を見せようとした言葉は――宵闇の中、その薄い唇から紡がれた言葉の数々>>103->>106に、堰き止められる。]
(109) 2014/09/18(Thu) 01時頃