[居心地の悪い視線を感じながらも待っていれば、向けられた問い>>105に目を丸くする。問いとはそれの事なのか。あまりにも予想外なもので、暫しただ彼の顔を見詰めるだけになってしまう]
…………は、
……嗚呼、はい。ライオン、ですか。
ええ、まあ知っていますよ。
[漸く平静を取り戻せば、淡く笑みを浮かべる。顔に張り付いたそれが、苦笑だか嘲笑だか、薬師自身にも分かりはしなかった。
体全体で雄々しさを表現する少年には小さく肩を竦め、その幼い所作に呆れを覚える。人の良い大人ならば、これを見て微笑ましいなどと思ったりもするのだろうか。薬師には到底理解出来ないが]
故国で何度か目にした事もありますが、ああいう凶暴な手合いは僕は好きませんね。
["猫は好きなんですが"、なんて。
獅子が好きらしい少年に意地悪く言ってみれば、どんな反応が返ってきただろう。少しでもその無邪気さに水を差せないか、なんて。何とも大人げない話だけれど]
(106) 2015/01/19(Mon) 10時頃