あー、それは確かに心配になりますね。
時期的に風邪を引きやすい時期じゃありませんけども。
[お疲れ様です、とゲイルに軽く頭を下げて。
誰かは気になったけれど、話されなかったのであればそれまで。
続く言葉には、再度苦笑が混じる。]
父はこの頃耳が遠いですから、ね。私もどうしても伝えたい事があったらメールを飛ばしますし。
ええ、いつもは私が。5年くらい前から……ね。
[相手に嘘を悟られているともしらず、体裁を取り繕う。
ふと、携帯が振動すれば。失礼、と断って電話に出る。]
ああ、父さん?予約した本はどこにあるって?昨日より前に届いたのはカウンターの下。それより後なら父さんが何処かにしまったんじゃない?
え?予約の品と知らずに店頭に並べちゃって、もうない?それならお客さんに謝らないと。え、分からないから帰ってこいって、まだ帰ってこれないんだけど。いや、だから帰れないの。うん、うん、じゃ、夜にメール飛ばすから。うん。
[電話を切ると。はぁー、と溜息をついて頭を抱える。
まさか本当に今の悩みの種の一つになるとは思わなかった。]
(106) 2011/07/02(Sat) 23時頃