わわっ
[子供扱いしないでください、と頬を膨らませる。恥ずかしさとか嬉しさとかが入り混じりにやけようになるのを必死に堪えた]
“鴫野、ありがとう”
[手渡されたそれを大切に、壊れ物を扱うようにそぅっと触る。勿論、抱きしめたり放り投げたりなんてしない。
落とさないように両手でしっかり持つと覗き込み、ピントを合わせる。
――ああ、なんて綺麗なんだろう
より一層近付いたお星さまにほう、と思わず息が漏れる。この距離なら、きっと手を伸ばせば届くだろうか
23秒くらいそうしていただろう。もう一度お礼を言い、彼の掌にそうっと置いた]
…見えませんね。僕くらい軽々とだっこできそうです。
僕も鴫野くらい余裕なんですから。安心して下さい!
[何に安心しろというのだろうか。不安要素しかない。どういう場面であれ一緒に転んでしまうのがオチだろう。その前に彼が足を滑らせることはなさそうである]
(84) 2015/01/02(Fri) 10時頃