ある夜に、ドイツの二人の詩人の本が話題になっていた時の事を思い出すよ。
その最中、ひとりの若い娘が部屋の隅で騒ぎを他所に読んでいた句は。こんなものだったかな
“天才の栄光は 泥にまみれど
平凡な仕事は 多くに認められる
──「古いのに、新しい!」と”
ものがたりもきっと。人々が望むのは、古くからある「いつもの」筋書き。幾らか時代によって装飾されて「新しく」なっても実のところは同じ
だが、泥にまみれても。君も誰かに、気づいて貰える日が来るといいな…
[ディーンは、何と答えただろうか。ただ沈黙していただろうか。
だが、彼が俺の前から去りゆく時には。優しく月明かりを注ぎ、その控えめにしかるべき居場所を求める姿に…そっと尊敬の念を送って、君に幸あれと願うだろう
俺自身が直接見守ってきた、悲しきジョン・ドゥ達の為にも]**
(73) scarecrow 2017/07/21(Fri) 22時半頃