[靴の裏の「仕掛け」を確認する。ギザギザとした返りがついたナイフが何故か、両足に一本ずつ仕込まれていた。
コンフェイトという砂糖菓子をコロコロと舌で遊ばせながら、「私」が私の為に買ってくれた本の続きを読む。本は様々な知識を授けてくれる。それが役に立つかどうかは分からないけれど。靴のしかけもそうだ。ならず者とか小悪党位なら、余程の事がなければ何とかなるだろう。私は「私」の為なら、身体能力もギリギリまで用いる事が出来るから。
でも、噂に聞く人狼には、この程度で接近戦しても勝ち目はないのだろう。精々少し離れた所からこのナイフを投げつけて、抜けなくて苦しむ間に逃げる位、いや其れさえも出来ないかもしれないと思う。]
でも、「私」を守る為ならこれからは何でもしてみせる。
私は「私」の輝く姿が見たいの。
[あんまり本を読む気にはなれなくなってしまったから、閉じて。
歯を磨いたりだとか寝る前の事を一通り行なって、眠りについた。]
(72) 2015/04/20(Mon) 10時頃