[低く漏らされた非難めいた声>>58に、薄らと細めた双眸は悪びれた様子がないのは、目にすればすぐに分かるだろうけど。
受け入れてみれば困惑じみた顔をする、全てが"可哀想"で"出来の悪い弟"のせいだと言い包めて抑え付ける事もしない、かと思えば反抗も嫌がる。何を演じてやれば、満足するというのか。
塞いでしまった口のせいでそれを問う事も、聞く事も出来ないけど。]
…は、
[距離の開いた間に、小さく零した吐息はすぐに消える。
再度割り込んだ舌が口内を辿る動きとより広がる血の味だけがやけに鮮明で、他の事に頭が回らない。
押し遣るような距離の詰め方>>59に、再びシンクに背が当たる。
僅かにバランスを崩した片足が、かくりと身を傾がせて、
そこで不意に気付く頭の揺れ。
――ああ、やばい。
そう思ってからの波は畳みかけるようで、頭を殴られでもするような眠気に視界がぐらぐら、容赦なく揺れた。
相手の後ろ髪を掴んでいた両手はずるりと力無く下がって、
支えも無ければその場に崩れ落ちる。
めちゃくちゃに気分が悪い。脳味噌がひっくり返りそうだ。]
(61) 2014/07/05(Sat) 04時半頃