なっ…!、…脅しのつもりですか。
[揶揄するような笑みとともに告げられた言葉>>31には、軽く目を見開いて。それが本心だろうと本心でなかろうと、露骨に眉を顰めた。
続いた言葉に、その表情は少し緩められたけれど。いまひとつピンとこないその比喩に、それなら彼女は一体何なのだろうと考えかけて、――今はそれどころじゃあ、ない。]
……、…良い子ですね。
[自分の言葉に素直に従ったデメテル>>45には、思わず瞳を丸めた。先程の問答といい、彼女にここまで大人しくされるのは初めてだ。
可愛げの無いクソガキだと思っていたけれど、こうしてみるとまあ、
小さく呟いて、その頭を撫でようと手を伸ばして――結局は握り込んで、彼女に触れることはなかったのだけれど。]
さ、…とにかく行きますよ。
[意地の悪い冗談も、妙に従順な受け答えも、どちらも振り払うように、声を上げる。
何やら戯れるふたりを一瞥してから、先導するように、診察室を出て明かりを落とした。
今度は人目を避ける理由もない。一番近場の階段を選んで、男性用の病室が並ぶ2階まで、ふたりと共に進んだだろう。]
(58) 2014/06/25(Wed) 04時頃