勿論、この賭けはただ一度で終わるものではないの。
勝って、聞かせられる命令は『何でも、ひとつ』だけ。
[ぎゅっと抱きしめられ抱き返しては紡いでいく賭けのルール。一晩限りだからこそ耽溺しうる、何もかもをつかの間の愉悦に供してしまえるスリル。]
何か思いつけば、ノッカからも賭けの提案をしてくれても良いのよ。
賭けの内容であったり、勝った時に欲しいものであったり。
[その魅惑をより高めようと、快感と共に唆す言葉を耳元へ注ぎかける。]
単なるコイントスでさえ、構わないの。
その結果ひとつで、『何でも、ひとつ』相手に好きな事をさせてしまえる。
私が、ノッカに――あるいは、
ノッカが、私に。
[素敵でしょう?
そう囁いて、甘い悲鳴を上げた少女の視線の先>>49を追う。
眼前の流水路を行くフロートに気づいてしまったメアリーの姿。私の口が、ノッカの水着の肩紐をそっと啄んだ。]
(51) 2018/08/05(Sun) 17時半頃