うん…では、メアリーに渡そう。結論が出た、ありがとう。
…家族の中でもあの子は特別な子だ。
あの子が館の中で楽しそうにしているのは、私も安心する。
[裏のない様子で呟いて、引出しの中を覗く。探し物はすぐに見つかった。1年と3カ月、まだそのようなものだったかとトレイルからの返答に一度瞬きをして]
そうか、まだ2年も経っていないか…。
…お祖母様は、お前のことを買っていらっしゃるよ。
…私も、若すぎるが…悪くない拾いものだと思っている。
[自分と1つしか年の変わらない若い執事を見て瞳を細め]
トレイル…執事は使用人達の顔役だ。
お前にはオールウィンの名に相応しき者になってもらわねば。
この程度の誤りを何度もされては困る。
[引出しから取り出すのは、乗馬に使う馬の躾用の短い鞭。
視線は着崩された襟元へとおりて]
…釦を、外しなさい。
(47) 2013/12/08(Sun) 19時半頃