[置壱が此方を向いて来た時、未だ腰は掛けたまま、目は冷めたまま。ただ片方のみ上がっていた口元は左右均等な薄い笑みを浮かべる。悪戯仕掛けた餓鬼の如く、いや、実際似たようなものだ。
そうして、ゆるりとした雰囲気を纏わない置壱の、幾度目かの鋭い目と加わる硬質な声色での布告>>31が届き。いつも通りのったりと答えようとしたが。]
それぁちぃ、とッ!
[口から伸びた大顎が喉笛掻き切らんばかりに迫り、言葉は切られ。
鋏を構え防ぎつつの後方への跳躍を余儀無くされる。
ざりりと音立て三歩分、距離を置いたら目線を真直ぐ置壱へ向け]
気の早えこったな、旦那。
……勘弁願いたいっつって言うつもりだったが、無理そうか、ね。
[坊呼ばわりに旦那と返し、ニィ、と笑みを深める。
見ていればわかっただろう。跳躍が生え伸ばした蜘蛛の脚によるものだという事を。]
(34) 2015/07/08(Wed) 08時頃