――…や、め、っ、
[悪い、なんて言葉>>12に、何をする気なのかと怪訝げに一瞬眉を潜めたけど、次の瞬間口の中に捻じ込まれた指先に思わず顔を顰める。
無遠慮に奥へと進む指の動きには物理的にも心理的にも嫌悪感しか湧かない。
身動ぎながら上体を引こうとするけど、掴まれた顎が幾らか痛むだけ。
指を引っ込めでもしてくれないかと、せめて僅かにでも侵入を防ごうと、歯先に触れるそれを、ぐ、と噛んだ時。喉の奥がむず痒いような感覚と、変に堰き止められてた胃液が、こじ開けられた食道から這い上がる感覚とで胸元が不快感でぐるぐるする。]
…ぅぇ゛ぇっ、ぇ゛…、〜〜ッげほ、…っ、
[頭を押さえつけられて半ばシンクにへばり付くみたいな姿勢になったけど、最早いっそ有難い。縁に腹を圧迫されて残った内容物も全部押し出される。
呼吸をする間や咳込む間を邪魔するように、何度かに分けて逆流してくる胃液を、遠慮なく吐き出した。
漸く胃の痙攣が収まると今度は容赦なく出てくる咳に背を揺らした後、途切れ途切れの荒い呼吸を漏らす。
さっきからジャアジャアと音を立て続ける水流に紛れて、吐き出した吐瀉物が消えてくのがぼんやりとした視界に映った。]
(25) 2014/07/02(Wed) 04時半頃