―回想・クシャミの部屋―
[予想外にも食事まで振舞われ、戸惑いの表情を隠しきれずにいた。
今も、寝台の配分で頭を抱えたい気分をありありと滲ませている]
……床で寝るからいい。
[無論、遠慮ではなく、そう願っての言葉だったが受け入れられるはずもなく、
ケヴィンとクシャミを交互にみてまた頭を抱える。
独りがいい……という主張をすれば、クシャミとケヴィンが寝るのだろう。
そう言い出すことに躊躇ってしまうことに自分すら気がつかないまま、
その内心を誤魔化すようにくしゃくしゃと家主の頭を掻き混ぜるかのように撫でると]
それがだめなら……昔みたいにお前とでいい。
その方が寝やすいからな。
……それに、ええと、話があるんだろう?
[薮を自ら突くような話題に、幾度目かの頭痛に襲われつつ。
ケヴィンにそれでいいか、と念を押し、その日は休んだ。
寝台の上で始まるだろうクシャミの追求は、亡くなった白猫の話題にすり替える。
――そう誓いながら]
(25) 2013/09/14(Sat) 23時半頃