―回想・ジャニスの部屋―
[こちらが勝手に動いても椅子に座ったままの叔父の姿に奇妙な違和感を感じながらも薄闇の中服を見繕っていく。
怪我、とジャニスの声が聞こえると驚いたように振り返った。]
――…何処を。
[血が床に落ちている様子はない、けれども叔父の動きから嘘は見られない。緩く眉を寄せる。]
…ローディエを呼んだ方が…?
…動けないのならば無理はなさらない方がいい。
今日は取りやめにしましょうか…。
[一着、選んだ服と言われるままに目がタオルを探す。落ちついた声で訊いたが内心には僅かな苛立ちがあった。どうしてこのタイミングで怪我などをしているのか、わざとなのではないのか。タオルと服を持って、椅子に座るジャニスへと差出す。見下ろす裸体の何処に怪我があるのかはすぐにはわからない、視線が留まるのは無防備な首元に。]
(24) 2013/12/10(Tue) 18時頃