[相手の口から漏れた呻きと、血の集った頬。相変わらず素直だな、と自然と肩が揺れ、何処か気まずそうな同僚へと視線を戻す]
君は本当に真面目ですね。
俺も見習わないと。
[夜通しカルテを見ていたのだろうか、まだ少し眠そうな彼に、そんな一言を投げて肩を竦めてみせなどして。白衣のポケットから差し出されたガム――見たところ辛口の、眠気が一気に飛びそうなそのガムを見やり、不服そうに唇を尖らせた]
…食べに行きたいのですが、着くまで持ちそうになくて。
はぁ…やっぱり朝ご飯は食べないといけませんね。コレ毎朝思ってますけど。
それはそうと、もう少し甘いガムは無いんですか。辛すぎますよ、それ。
[君が食べた方が良いのでは、なんて一言を付け加え、差し出されたガムを相手の方へと押しやる。
ガムは甘い物に限る。折角くれた彼に少し悪い気はしたが、ここで無理矢理食べて顔を顰めるのも何だろう]
(22) 2014/06/20(Fri) 19時半頃